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すつーか@BPEのブログ一覧

2017年05月27日 イイね!

飛燕を見てきたよ

飛燕を見てきたよいつもの如く過去の観光写真をブログアップ。
こんばんは、すつーかです。

今回昔の軍隊系なんでそういうのが嫌いな方には速やかなるブラウザバックをお勧めいたします。




この日は各務原市でランチをした後、現在リニューアル工事中の「かかみがはら航空宇宙博物館」までドライブ。
工事中の博物館に何の用があるのかと言われれば。

敷地の片隅の収蔵庫にて分解状態で公開されてるいこちら。
川崎重工がここ各務原で製造していた旧ニポンリクグンの三式戦闘機、通称「飛燕」。

これを見にやってまいりました。

空冷エンジンが主流だった昔のニポングンにおいて唯一液冷式(水冷式)エンジンを搭載した戦闘機です。
ワタクシこの流麗なフォルムを纏ったヒコーキが大好きなのでアリマス。

3000機ほどが生産された「飛燕」ですが過去の日本の過ちでその多くが尊い命と共に空に散り、残存した機体も敗戦処理で破壊&焼却。

今回見学に行った「II型試作17号機」は陸軍の実験部に所属、敗戦後米軍に接収され後年日本航空協会へ譲渡返還された機体。

その後各地の航空イベントを転々としたのち、知覧で知名度のある244戦隊カラーに塗りたくられた上何故か特攻機として29年間展示されてました。

国内に現存するのはこの1機のみであり、原型を留めているものとしても世界で唯一。
過去には戦争の道具だったこの航空機ではありますがそれはそれは大変に貴重な航空遺産なのでございますヨ。

それをKawasakiが引き取り、同社の120周年に合わせてレストアされ去年末に期間限定で神戸で展示された後についに各務原へ里帰りを果たしました。

なんでも大ヒット映画「永遠の0」に触発され、
「三菱に零戦があるならうちにも飛燕があるじゃない!」
的なノリでレストアプロジェクトが立ち上がったとかなんとか。
意外とノリが軽いのナKawasakiさん。

この時機体が三次元計測され、それを元に最近タミヤ模型がプラモデルを発売したんですよね~。
(2型は知名度がなくて売れないとの事でキット化されたのは1型ですが)
なんとタミヤがニポングン陸軍機のキットをリリースするのは20年ぶりだそうで。

我慢できずに買っちゃいましたよテヘペロ。

前置きが長くなっちゃいましたね。
あ、今回家にカメラを忘れたので全てスマホ写真です。
ホワイトバランスやらピントやら普段以上に滅茶苦茶ですがご容赦の程を。

液冷エンジン搭載機独特のスリムかつ美しいシルエットの胴体。

どうしても頭でっかち且つ胴体が太くなる空冷エンジン搭載機ではこうはいきません。
見慣れないシルエット故敵機と誤認され戦地で味方の零戦や隼に追い掛け回されることも多々あったそうな。

風防。

今回の復元プロジェクトで一から作り直されたそうです。

「飛燕」最大の特徴且つ最大の問題児。
ドイツはおベンツ様謹製「DB601」エンジンのライセンス生産品「ハ40」の強化型「ハ140」エンジン。
当初の1175馬力から1500馬力に大幅パワーうP!

だった筈が悲しいかな、
当時の基礎工業力の低さから本来の性能を発揮できるものを製造するのは困難だった様です。

その上クランクシャフトに戦略物質であるニッケルの使用を禁じられたとなればどうなるかは言わずもがな。
水も油も盛大にお漏らしするわクランクはブチ折れるわベアリングは焼き付くわでで大変なシロモノだったとか。
そうKawasakiのバイクに連綿と受け継がれるオイルお漏らしのルーツはここにあったのです(大嘘)。

海軍が愛知航空に作らせ艦上爆撃機「彗星に搭載した「DB601」のライセンス生産品「アツタ」エンジンも同様のトラブルに悩まされたようです(生産工程の工夫によりハ40・140よりはマシだったそうですが)。

余談ですが上記の件で完成したエンジン無しの機体だけが大量に余ってしまい、まだ開通したばかりの国道21号線に2kmに渡ってズラリと並んでいた。
なんて事もあったようです(「戦闘機飛燕技術開発の戦い」より)。

そんなエンジン待ちの機体がもったいないから既存の空冷エンジンと合体させて造っちまえ!
なんて経緯で生まれた「五式戦闘機」っつーのがおります。

これが作ってみたら前面投影面積の増大で最高速こそ落ちたものの、予想外の高性能機に仕上がって活躍したと言う皮肉なお話。

なんとも本末転倒な結果ですが機体の基礎設計がとても優れていた事の証左ですね。
こちらもただ一機のみ現存機が存在し、イギリスの博物館に展示されています。
一生の内に一度は見ておきたいのですが果たして叶う日は来るのだろうか。

話を戻します。
長い年月の間に失われてしまったオリジナルを復元した計器盤。

レストアスタッフさんが調べたらこの機体には米軍の計器類がついていたんですって。

すーちゃーぱーじゃー(違)。

こちらもオリジナルは失われてしまっているため復元品。
現役当時は岐阜工場で生産されていたそうな。
横の三角錐はプロペラのスピンナー。

やはり喪失しており今回のレストアプロジェクトで復元されたラヂエーター。

図面はおろか写真すらまともに残っておらず復元に大変ご苦労されたそうです。
愛知のラヂエーター屋さんと共同で2年の歳月を掛けて製作された、耐圧試験済のこだわりの逸品。

取り外された状態で展示中の主翼。

プロジェクターマッピングで2分毎に日の丸と米軍マーク交互に投影されてました

主翼を裏側から。

この状態だと風の谷のナウシカが乗ってた乗り物に見えますな。

展示全景。


航空博物館のリニューアルオープンの時には再び組み立てられた姿で見る事が出来そうです。
今から楽しみなのでございますよ。

逆に言うと分解した状態での展示が見られるのは今秋まで。
ヒコーキ等のお好きな方一度足を運んでみてはいかかでしょうか。

おまけ。
お土産屋さんに以前買い損ねたウイングキットコレクション(全10種類のブラインドボックス)があったのでおひとつ摘まんできたら。

あらやだ出ちゃいましたよ244戦隊カラー。

過去244戦隊機にでっちあげられていた飛燕を見に行ってこれが出るとは皮肉なもんだ。
Posted at 2017/05/27 22:04:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | 観光 | 旅行/地域

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