トヨタ セラ

全長 3860mm、全幅 1650mm、全高 1265mm、車両重量 890kg(5速マニュアル)・930kg(4速オートマチック)
ガルウイングドアを採用した上にグラストップの為、重心が少々高い。その為、ロール角を減らす対策として、特にリヤ廻りのロールセンターが引き上げられている。足廻りはベースとなったEP82スターレットとほぼ同じく、フロントがスタビライザー付きのマクファーソンストラット、リヤがトレーリングアーム+ラテラルロッドとなる。その為、ショックアブソーバーやスプリングをはじめ、サスペンションマウントブッシュやスタビライザー、ラテラルロッド等、EP82向けの社外品が流用可能である。ブレーキもEP82と同様で、フロントは浮動式シングルピストンのベンチレーテッドディスク、リヤはリーディング・トレーリング式ドラムである。なお、メーカーオプションとして4輪ABSが装着可能であり、このときはリアがソリッドディスクとなる。
丸みを帯びたエクステリアのデザインはそこそこ人目を惹くものの、ドアやグラストップ以外にはこれと言った特徴が無かった事や、室内は狭く夏は暑いと言った現実もあり、セールス面では失敗作とも言える。バブル景気という時代背景の中で生まれたセラは「名車」でありまた「迷車」であった。いろいろな意味で歴史に残る1台といえる。
また、剛性を保つために各所が補強されているため、同レベルの排気量やボディサイズを持つ他車と比べると多少重かった。これが、重量税が高くなると言う誤解を生み、販売不振に繋がったと言う意見もある。実際には上記の通り車両重量が1000kgを超えることはなく、自動車重量税等級はベースモデルのスターレットと同じであった。ちなみに現在では、同クラスの車両でも衝突安全性を高めていった結果、重量が増し殆どが1000kgを超えている。
ボディーカラーは当初はメタリック系統のみであったが、マイナーチェンジで黒や赤と言ったソリッドカラーも追加された。他にもそのマイナーチェンジでは、濃いグレーのウレタン樹脂製だったリヤスポイラーが、形状の変更とともにボディー同色のグラスファイバー製となり、ハイマウントストップランプも内蔵された。
グラストップを採用している分だけ外からは丸見えで、その分だけ少々凝った形状の内装をしている。
ダッシュボードの造形やメーター基盤の文字や色は運転席を主体としたデザインで、外から覗き込まれても見栄えの良い物となっている。ドアを肘で押し上げる際の凹み、ドアを閉める際のグリップ部等も考えられた形状となっており、ドア開閉時の利便性も良いと言える。 前席にはセミバケット形状のシートを、後席は完全セパレートのシートを採用しているが、大人が4人乗車する際には少々窮屈である点は否めない。ほぼ同サイズのEF型CR-Xと同様に「ワンマイルシート」と揶揄される事もある。 また、後席も前席と同様にガラスによって丸見えである。マイナーチェンジ後には、後席はELR機能付きの3点式シートベルトに変更されている。(マイナーチェンジ前は2点式。)
オーディオには7スピーカー(4スピーカー+2ツイーター+サブウーファー)+DSP機能を搭載したAM/FMチューナー付きCD+カセットプレイヤーのスーパーライブサウンドシステムをオプション装備している(標準車両は4スピーカー+AM/FMチューナー付きCDプレイヤー、もしくはAM/FMチューナー付きカセットプレイヤー)。 またルームランプ兼用の空気清浄機がオプションで用意され、マイナーチェンジ後には、マイナー前には装備されなかった集中ドアロックシステムが装備されている。
エアコンはオートエアコンで、前述の通り大型の物が搭載されており、マイナーチェンジ後にはR134aへとエアコンガス及び機器の変更がなされている。
スズキ カプチーノ

フロントエンジン・リアドライブ(FR)を採用した軽自動車の枠で、現実性を考慮した上でスポーツ性能を追求したスズキのフラッグシップモデルとされる。1989年の東京モーターショーに参考出品し、当時の鈴木修社長(後に会長)がテレビ番組「11PM」に生出演し、「発売する」と表明していた。 初期の日産フェアレディZなどにも見られるロングノーズ・ショートデッキのスポーツカースタイルを採用し、ルーフは3ピ-ス構成で取り外せばトランクに収納できるため、フルオープン、タルガトップ、Tトップの3つの形態を選択できる。
FRで2シーターという設計で、フロントアクスルより後部にエンジンの重心を位置させる「フロントミッドシップ」を目指し、フロント51:リア49という重量配分を実現している。またエンジン縦置きで生まれた左右スペースを活かし、軽自動車初の4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用していた。車体剛性の確保には、プロペラシャフトを通すセンタートンネルと、大きな断面積を持つサイドシルを利用しており、車内容積については「世界一居住空間の狭い車」と表現した自動車雑誌もあった。ボディーやルーフの各所にはアルミニウムを使用し、純正装着品としては日本最軽量となる14inアルミホイールも用意されるなどの軽量化も行われている。ブレーキは4輪ディスクで、フロントにはベンチレーテッドタイプを採用し、オプションでABSやトルセンAタイプLSDも装備が可能だった。
1995年にはマイナーチェンジを受け、オールアルミ化されたK6A型DOHCターボエンジンと16ビット化された制御用コンピュータを搭載した。 当初は5速マニュアルトランスミッションのみの設定だったが、この時のマイナーチェンジにより3速オートマチックトランスミッションも選択出来るようになっている。
1998年10月、バブル崩壊に伴うスペシャルティカー市場の低迷と軽自動車の規格変更による車種再編に伴い、セルボモードとともに車種整理の対象となり、生産を終了。軽自動車のスーパースポーツとしては最も長寿命であった。
ダイハツ ネイキッド

Nakedとは英語で「裸」、「むき出しの状態」、「ありのまま」を意味する言葉である。その名の通り、「むき出しの素材感」がデザインテーマとなっている。
1997年に開催された第32回東京モーターショーに参考出品された。当初、販売予定は無かったが、同モーターショーでの反響が大きかったため、販売を決定した。その後、1999年に開催された第33回東京モーターショーで市販モデルが公開された後、同年内に販売開始。ベースは前年フルモデルチェンジされたミラ(L700系)である。
スズキ・ワゴンRに始まる当時流行のトールワゴン型軽乗用車の大勢とは一風異なり、フランスやイタリアの古典的コンパクトカーにも通じる合理的アイデアを随所に取り入れたユニークなモデルであった。このため評論家筋からは評価する声もあったが、洗練されたスタイルの競合モデルが輩出する風潮にあって、機能優先の武骨なデザインは一般ユーザー受けが悪く、十分な販売実績を上げられなかった。このため、このコンセプトでの量産は1代で終了した。
市販化にあたり、衝突安全基準が見直された新軽自動車規格にあわせて手直しはされているが、コンセプトカーのスタイルをほぼ踏襲し、実用面の各種アイディアも生かされている。
バンパー及びフロントグリルは外側からボルト止めされており、簡単に取り外しが出来るようになっている、元の部品を取り外し、ダイハツディーラーオプションのカーボンファイバールックのパーツやフォグランプを装着可能。パーツが小割りになっていることで、擦り傷を作りやすいバンパー角だけを交換して修繕できるなどの合理性もあった。
さらに、平板で直線的なパネルに深い凹状のプレスを入れた鉄板然とした意匠の4枚のドアは、アウターヒンジ(外付け)とされ、レトロな雰囲気の演出のみならず、90度近い開角度を可能として実用性も与えられている。
このドア回りと、外部に露出したセンターピラーとを組み合わせた設計意図は、製造コストダウンと安全性強化を両立させようとしたネイキッドの真骨頂と言うべき部分で、実にユニークである。
右側、左側それぞれの前後ドアは、溶接で接合するサッシュ部分(この部分は前後席で相違する)を除くパネルの大部分に同一プレス型を使い、必要なプレス型を4種から2種に減らして、製造コストを抑える工夫がされている。リアドアは後輪ホイールアーチ分の後寄り下隅部分を斜め直線に裁ち落とした形態だが、フロントドアも同一プレスのため、結果としてフロントシート直下部では、露出したセンターピラーと一体となった三角形の外板基部が露出した形態となる。この三角形の基部は、フロアパネルのサイドシルとセンターピラーを強固に接合させ、万一側面衝突に遭った際にはピラー共々車体側面の変形を直接抑制する部材として機能する。しかもこの「三角形」の部分は、トールワゴン車の座席回りにおいて平常デッドスペースとなる位置で、前席の乗降・着座には支障しない。
内装もセミトリムとして鉄板を露出させており、室内でも外板色が楽しめるほか、マグネットの携帯電話ホルダーや、コインホルダーを好きな位置に取り付けられる。天井には突っ張り棒を掛けられる穴(バーエンドキャッチャー)を設置し、Cピラー及びバックドア裏側にはアイボルト(頭部が輪になったフックなどが掛けられるボルト)用ナット穴を設置している。後席は5:5分割の着脱式リクライニングシート(Gシリーズ)としている。
一般的なキーレスエントリーシステムとは異なり、ドアを閉めて車から離れると自動的に施錠、車に近づくと自動的に解除される「キーフリーシステム」を採用している(突っ張り棒、アイボルトなどと同様、商用車ユーザーからのフィードバック)。
全高を1550mmに抑えて立体駐車場に入れるようにし、なおかつムーヴよりも低いラゲッジルームの下端高さを実現している。軽乗用車ながら、最低地上高はクロスカントリー車に迫る180mm(4WDは150mm)を確保しているため、雪道や川原などでの走破性は高く、高い視点で乗員の見晴らしも良いが、腰高のスタイル故に高速走行時の安定感があまり良くないとの意見もある。
どれも個性豊かな一発屋です!!
ちなみに現在の愛車エッセは年末か来年早々にフルモデルチェンジだそうで、一発屋から卒業なのか・・・
Posted at 2009/09/09 22:41:02 | |
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