2024年07月14日
{実録}トヨタIQ購入記その1
2024年の2月を過ぎたあたりからIQを探し始めた。
ドイツ車・スマートフォーツー(2010年製)に乗っていた。車検は2025年5月なので、2024年度中に乗り換えようと考えていた。敢えて不具合を記すとすれば、セミオートマのリバースが時々入らなくなる程度で、これも数回エンジンをオン・オフにすれば解消する。
スマートの次はIQだ、と決めていた。私は前期高齢者だ。今更、峠を攻めたり高速道路で100ウン十キロ走行をする気がほぼない。運転は下手の範疇に入っている。車両感覚も鈍くて、左右それぞれ20センチくらいの隙間しかないような駐車スペースに入れるのは正直怖いし、避けたいくらいだ。
頑なにIQだと決めつけているのは、スマートに乗り始めて運転が楽チンになったので、同じようなサイズで安全性が軽自動車より高いクルマが他にないから。
人生最後のクルマ。
BMW320、VWコラード、ポルシェ924、ルノーメガーヌ・カブリオレ、プジョー1007、VWup!、スマートフォーツー。ずっと外車に乗ってきたのに国産のど真ん中=トヨタ車に乗ろうとしているのは、自身が老いてきたからだ。
いったん中古車情報サイトを見始めると、人間、確実にダメになります。音楽を聴いたり、毎晩読書することを課しているのに、夜ごと、ネットにかじりつき状態となった。これはち思った中古車をプリント・アウトするまでになってしまった。男子大学生の無料AVみたいなもの(笑)?
とうとう中古車購入時期を前倒しすることにした。それまでも相当なバカであることは自認しているが、本格的なLow IQに突入し始めたからだ。
神奈川県の県央部に住んでいる。希望するのは2014年以降の,IQとしてはほぼほぼ終わりの時期に製造されたクルマ。
4月1日時点で神奈川県内には1台もなく、東京都に2台、埼玉と千葉に1台ずつくらいだった。
首都圏の中古車店へ一度見に行こう、と何度も思った。が、見たら目がくらんでその場で即決してしまいそう。で、欲望を抑え切ることが出来た。
ゴールデンウィーク明けあたりで、旅に出たくなった。
私は伊東園グループというバイキング付き格安温泉宿チェーンを全制覇しよう、と企んでいる貧乏たれなのだが、去年の秋あたりから飽きてきている。目先を変えて面白探しの旅をしよう。
で、トヨタの本場愛知県と岐阜県の中古車店によさげなIQが4台ほどあったので、IQをただ見るだけツアーを敢行することにした。繰り返す、見るだけだ!
安いビジネスホテルに泊まるのが好きだ。出来れば全国チェーンではなくて、地元資本のくたびれたビジホ。
岐阜市駅前にそんなホテルがあったので、一日目は安城市にある中古車屋でじっくりとIQを見させてもらい、その後快速列車に乗って岐阜駅へ行き、ホテルに投宿。安い郷土料理を食べ、狭くてしょぼいビジホの一室で純文学の文庫本を読もう。
このプランを実行してしまった。
5月22日午後2時過ぎ、安城駅着。電話をしたら迎えに来てくれるということだったが、歩くことにした。買うつもりがないからだ。
25分くらいで中古車店着。
2015年、カラーは赤で距離数は7万キロ。
初めて室内に入った。比較的冷静になって見てみると、洒落っけがあるデザインなのに全体的にはチープというか、ちぐはぐというか、手抜きというか、それでいてシャープなイメージもあって、これはまるで俺自身だな、と苦笑いしてしまった。
担当してくれた店長さんは性格のいいかたで、内心、「整備状態なんて素人の僕には分からないんだから、もう買っちゃっていいかも」などと思ってしまった。
駅まで送ってもらった。それは、買う可能性が出て来たからだった。
さ、これから新幹線ではなく、在来線快速に乗って、岐阜駅だ。
安城から岐阜駅までたった1時間かあ。
岐阜駅前で時計を見てみるまだ5時前で、十分に明るい。
即、ホテルへチェックインをやめて、中古車店へ行こう。明日は岐阜城他、観光巡りをしよう。
今度は電話をした。徒歩だと1時間はかかるから。
15分後、職人さん風のご年輩者が迎えに来てくれた。
午後5時過ぎ、中古車店に着いた。
わっ、昭和の中古車屋さんだ。広い敷地の奧に修理工場とプレハブっぽい事務所。古いクルマ、廃車寸前のクルマなどが所狹しと並んでいて、IQもみんなと一緒に押し込められていた。ちょっとホコリまみれ状態。外装の状態がいいのやら悪いのやらよくわからない。綺麗に磨き上げられてても、自分の目は節穴みたいなものだから、わからないことに変わりはないけど。
(長くなったので前・後編とします)
ブログ一覧 | クルマ
Posted at
2024/07/14 15:18:34
タグ