みんカラではM3マニアとして認知度が上がってきた(誰も言ってないって!)私ですが、
M3購入を決断するまで私は911がどうしても欲しくて欲しくて死にそうだった
911フリークだったのです。
今回は私の911フリーク史を書き綴りますが、長文なので読むのが面倒な方は遠慮なく飛ばしてください。
【 私の911フリーク史 】
私が初めて911に乗ったのが1974年、異国イランで私が小学校5年生の時でした。
当時私達家族が住んでいたアパート大家のドラ息子が乗っていた911Tの助手席に乗せてもらって以来の911マニアです。
このドラ息子アミール氏が憧れていた911カレラRS 2.7のパンフレットをいつも一緒に眺めていたのを今もよく覚えています。アミール氏はカレラRS2.7が死ぬほど欲しかったようで私もそれに同調して憧れてました。
私のHN「44RS」の由来はこのRSなんです。(ってどうでもいい話すんません。)
↓73年カレラRS2.7
中学2年生の時に「サーキットの狼」が大ブレイクして空前のスーパーカーブームが訪れた時、私が早瀬右近のファンだったことは言うまでもありません。
むしろBMWは悪役の隼人ピーターソンが乗っていたから嫌いでした(´Д`;)
免許を取って初めて運転した911は、90年の964カレラ2でした。
半クラ絶対禁止とオーナーにしつこく注意され、おっかなびっくり運転したのですがRR独特の後ろから蹴っ飛ばされるような懐かしい挙動と空冷サウンドに猛烈に感動しました。
ワンアンドオンリーのRRレイアウトをとことん熟成し尽くし、日々進歩を続け、鬼のような排ガス規制を何度もクリアーし、常に最新型がベストカーであり続ける911は、もはや車業界における孤高のヒーローであることは言うまでもありません。
この頃から
いつかは911と心に誓って仕事に励んで参りましたが、残念ながらまだ911を所有したことは一度もありません。
やがて964後継の993で空冷の歴史が閉幕し、水冷となり986と同じ顔になった996に落胆して911から興味を失いかけましたが、2004年に発表された997に一目惚れしました。
997を欲しい気持ちを抑えきれなくなった2007年の夏、ようやく私にも911購入の財力が追いつきはじめ、具体的な購入に向けて997の中古車を探し始めましたが当時はまだ玉数が少なく、カレラで1100万、カレラSで1300万円と新車価格マイナス100万円程度が中古車相場価格で、結局購入には至りませんでした。
あまりにも中古車相場価格が高いのでMY08新車を購入しようと決意しましたが、MY09に997はビックマイナーがあり、フェイスリフトとPDK搭載が確実と噂されるようになりました。
そこで私はMY09新車購入を決意し発表を心待ちにしました!
そして997は予想通りにMY09から新設計直噴エンジンとPDK搭載がアナウンスされたものの、価格大幅アップと私自身の財政悪化が重なってしまったため熟考の結果、対抗候補であったE92M3購入が決定したというのが大筋の経緯であり、「いつかは911」の気持ちは今も変わりありません。
特にカレラRS2.7、930ターボ、964ターボⅡ3.6、そして997GT3は、今も私の記憶に鮮明に残って色褪せることのない憧れの名車です。
【 911フリーク史は以上。長文ごめんなさい。】
↓911ターボⅡ3.6 湾岸ミッドナイト島達也のブラックバードでっせ。
憧れで手の届かない遥か彼方にあった360hp 0-100Km/h 4.8秒が今や陳腐な数字になっている恐ろしさ・・・
さて、そんな私が911を評価するのは僭越であり身分不相応であることを自覚しつつも評価させて頂きました。
実はPDK試乗は2度目ですが今回は高速試乗が実現したので、車の特性がよく分かりました。
試乗車はMY09カレラのバサルトブラック、OPはシートヒーター、クルーズコントロール、PASMとスポーツクロノとサイドデカールといった構成です。
動力性能ですが、正直言ってカレラとM3を比べたら
体感的にM3が上だと思います。
しかし雑誌の加速データーなんか見ると明らかにカレラが圧倒してますよね。
ローンチコントロール加速を比較したわけではないので分かりませんがM3決して負けてませんよ。
こうなってくると是非カレラSに乗ってみたいなと思いました。
ただ足廻りもブレーキもボディ剛性も、
やはりカレラがM3より全然上です。
僅かな差ではなくかなり大きな差があり、まったく比べ物になりません。
ハンドリングも遊びがなく切り出しからクイックでダイレクト、重心が低くどっしり安定感があります。
硬すぎると言われがちなサスですが不快な振動は皆無。GT-Rみたいにバタバタゴリゴリしません。
ブレーキはもう完璧。意外と踏みしろは深いですが意のままに制動できる理想的なタッチ。
シートはノーマルでしたがホールドも座り心地もしっくり来ます。
内張りにアルカンタラを使うなどインテリア質感もいいですね。
ただ何でもオプションなのはいただけません。せめてシートヒーターとスポーツクロノぐらいは標準装備にしたらいいと思います。
それ以外は別になくても困りません。PASMは好き好きなのでオプションでもいいと思います。
エンジン音は何故か空冷っぽい音がします。
排気音は静かでマイルド、もう少しサウンドチューニングして欲しいかな。
しかし997前期より振動がなくなりましたね。さすが新設計の直噴エンジンです。
さて、PDKですが極めてスムースです。
やはりブリッピングは控えめですが低速時の挙動はM-DCTより安定してます。
PDKの場合、ブレーキペダルがオートマペダルと同じ大きさです。
しかしM-DCTは3ペダルと同じブレーキペダルでクラッチペダルがなくなっただけのレイアウト。
つまりPDKはTip-Sの進化版であり、M-DCTは3ペダルMTの進化版の位置付けにあるのです。
これは両メーカーの思想が違って面白いですね。
どっちが上かは甲乙付け難いですが、残念ながら
PDKが一歩リードしてますね。
減速時にもたつかないし、低速時の不自然な挙動がない。
変速プログラムはM-DCTの方が豊富ですが、シフトアップも気持ちPDKが速いかな。
ただPDKステアリングスイッチが使い辛いのは全世界共通の意見だと思います。
引いてダウンはいいんですが押してUPが馴染まないですね。
慣れてないので何度も右を引いて減速してしまいました。
Tip-Sと同じ方式なので911ユーザーには抵抗がないとの事ですが、つか普通にパドルスイッチにしなさいよって!
<MY09 997カレラ PDK>
スタイリング(20点)・・・19点 やっぱ伝統の蛙ルックでしょ。GT系なら言うまでもなく20点満点です。
動力性能 (20点)・・・18点 やっぱり速い。これで十分と言えば十分。
ミッション (10点)・・・10点 今のところ世界最高の2ペダルMT。
足廻り (10点)・・・10点 PASM付の評価です。パッシブサスも乗ってみたい。
ブレーキ (10点)・・・10点 さすが宇宙一と言われるだけの実力です。
インテリア (5点)・・・ 5点 質素過ぎるといわれますが私は好きです。
燃費 (5点)・・・ 5点 街乗り7Km/L楽勝だそうです。6MTより10%は高燃費。
排気音 (5点)・・・ 4点 官能的ではないけど素敵です。何故か空冷っぽい音?
実用性 (5点)・・ 3点 後部座席は単なる荷物置場で後席とは言えず、トランクも極小。
色艶度 (5点)・・・ 5点 言うことなし。
高揚感 (5点)・・・ 5点 言うことなし。
合計94点です。
うわっ!こんなに高得点ですか?!
やはりスポーツ走行専用設計ですから素材からして違います。
M3が86点に対して94点、もはや911は車格が違いますわ。
やはり私にとって憧れの車であり続けます。
そして、いつかは
羨望のGT3に乗りたいですね。
ちなみにかつて私が買う気満々だった
997前期カレラS Tip-Sを参考までに評価してみます。
何台も試乗しましたからね。
<997前期カレラS Tip-S>
スタイリング(20点)・・・19点 前期型も後期型と遜色なく好きです。
動力性能 (20点)・・・16点 正直Tip-Sだと速いと感じません。RR挙動プレジャーも薄まりますね。
ミッション (10点)・・・7点 トルコンにしてはよく出来たミッションです。
足廻り (10点)・・・10点 これも前期後期とも同じ評価。
ブレーキ (10点)・・・10点 前期後期とも同評価。
インテリア (5点)・・・ 5点 前期後期とも同評価。
燃費 (5点)・・・ 3点 街乗り6Km/Lでしたね。
排気音 (5点)・・・ 4点 Sエキゾーストシステム付きだと5点ですね。
実用性 (5点)・・ 3点 前期後期とも同評価。
色艶度 (5点)・・・ 5点 言うことなし。
高揚感 (5点)・・・ 5点 言うことなし。
合計87点!
う~ん妥当です。やはりM3より上に居ますね。
997前期の唯一のウィークポイントだったTip-SがPDKに世代交代し新設計の直噴エンジンで動力性能も大幅に向上したわけですが、トルコンを妥協した上でお買得感を考えると997前期カレラSという選択肢もありかな。
今やカレラSは600万円台後半~800万円台でMY05かMY06が購入できるようになってますから狙い目です。
911は故障率が極めて少ない車ですから、事故車だけ注意した上で走行の少ない個体を選ぶとお得ですよ♪
911はやはり最高の車です。
フェラーリーやランボルギーニは、911より更に性能が上の素晴らしいリアルスポーツカーであることは疑う余地がありませんが、車高の低さ、実用性の無さ、荷物の積載量、目立ち度、排気音のやかましさ、非現実的な車両価格、メンテ費用、部品代、駐車場入庫制限、冠婚葬祭使用不可、その他もろもろを勘案するとさすがに普通乗用車の範疇を超えてしまうので評価対象に相応しくありません。
そういう意味で、
乗用車の範疇に収まる最上級のスポーツカーはやはり911と言えるでしょう。
そんな911にも、Turbo、GT3、GT2、RSといった役付き911が存在し、この役付き911は我々カーマニアの憧れの頂点として今後も君臨してゆくことでしょう。
やはりM3に乗る今も911フリークな私なのでした。
あぁ、早くGT3欲しい。