2008年01月01日
PATEK PHILIPPE REF「2526」 5/5
それまで所有していた他のオールドパテックとは違い、大変な重量感がある。トロピカルも色々だけれども、その後所有したトロピカルとは比べ物にならないくらい重さ感があります。PATEK PHILIPPE最初の自動巻きそれも最初期(アーカイブによると、1953年に造られてその年の7月17日に売られた事になっています。12-600AT自体が1953年よりの製造なので最初期の物ですね。)のmono、いかに力を入れたのかが良くわかります。
重い重いといっても手首に載せると不思議な事にすんなりと納まります。コレクションだけに飽き足らず週に何度かは腕に着けていました。とても大事に、慎重に扱っていたのですが・・・何時どこでどうしてさっぱりわかりません。うっすらと11時に筋が入りました(号泣)。光に注意深く当てるとわかる範囲のものですし、写真には写らない程度ですが。
ケースにはホールマークがはっきりと綺麗に残っています。(右上と左下の拡大写真2枚)小傷はありますが、磨けば簡単に取れる範囲です。あえてOVHの時に磨きを断りました。ラグが細くなったりケースが痩せたりするのを避けました。
Posted at 2008/01/01 22:17:58 | |
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PATEK | 日記
2007年12月29日
PATEK PHILIPPE REF「2526」 4/5
最初期のトロピカルでティファニーのWネーム。字が消えかかっていますが、パテック本社でOVHしたので後年に書かれた物ではありません。(根拠は、パテックの修理はオリジナルでない所は徹底的にオリジナルに戻すからです。もし後年書き加えられていたらティファニーのロゴは消されていたでしょう.)
この文字盤は最初期のエクボがあるタイプの物です。陶製文字盤にアプライドインデックスを載せるためにインデックスに足をつけて、文字盤には穴を開けてインデックスを固定しています。この穴がドリルで後から開けたような穴ではなくて、最初から穴を開けてエナメルを盛ってあるので、朝顔を上から見るような微妙なカーブが付いています。これは手間が掛かりすぎる方法で後年はインデックスを接着剤で取り付けており、このエクボ文字盤が初期のトロピカルの醍醐味であり、大変珍重されています。
続きます・・・
Posted at 2007/12/29 14:51:08 | |
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PATEK | 日記
2007年12月26日
PATEK PHILIPPE REF「2526」 3/5
なぜ現代において、その素晴らしい物造りが出来なくなってしまったのか?それは「考えられる良いと思うことの全てを実行」したら、それこそコスト高になってしまい「経営は成り立たない」のが理由だとされています。古き良き時代とは時計にもあったのですね。
およそ考えてみると、当時は時計に限らずカメラや車、楽器等も名品が揃っています。成る程、本当の職人が居た時代なのかもしれませんね。
チラネジ、スワンネックタイプの最初期型の非常に珍しいものであること。
12-600ATはジャイロマックスなのにスワンネックがついている、というのが定番なのですが最初期の12-600ATのみチラネジスワンネックです。珍しい2526の中でもさらに珍しいタイプです。たぶんあまり見かけた事がないでしょう。
続きます・・・
Posted at 2007/12/26 23:09:44 | |
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2007年12月24日
PATEK PHILIPPE REF「2526」 2/5
未だに、「自動巻きではこの12-600ATを超える物は出てこない、至上最高の機械」と色々な所で言われています。なぜなのでしょう?その理由はその時代のパテックフィリップ社の「物造り哲学」。「時計メーカーとして考えられる、良いと思う全ての事を実行している時代だった」と。そしてそれはコストが掛かりすぎてしまい、上述にあるような価格になってしまったのです。
クオーツショック以前の時計社会はマイスターが誇りを持って仕事をしていたと伺いしれる企業が多かった。機械時計会社の多くが現代よりも良い仕事をしていたと言われています。特にパテック社はその威信にかけ、このREF2526に限らず全てのオールドパテックが、現代ではあり得ない哲学でまさに職人が手をかけ暇をかけ時計を作っていたと考えられます。
続きます・・・
Posted at 2007/12/24 21:50:42 | |
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2007年12月22日
PATEK PHILIPPE REF「2526」 1/5
なぜ、このシンプルな3針の時計が発売当時3000SFRという価格だったのだろうか?1960年当時、ref130が1500SFR、ref2499が3535SFRで売られていました。今ではREF130は1000万超、REF2499は3000万超で取引されています。換算するとREF2526は57万円で販売されていました。1960年当時の大卒初任給が1万2千円でしたから現代に換算すると1千万は超える価格で販売されていたのです。
(ref130は二つ目のクロノグラフ、ref2499は永久カレンダークロノグラフref3970の一つ前のモデルです。
全てカージさんの写真を使わさせてもらいました^^;)
なぜ、パテックフィリップはこの始めての自動巻きを発表したのが、ロレックスよりも20年も後だったのだろうか。
なぜ、それまでの美しいシルバーマット象嵌文字盤でなく、陶製でしかもエナメル文字盤にしたのだろうか。
REF2526にまつわる伝説や疑問は、きりがなく後をたたない。
続きます・・・
Posted at 2007/12/22 23:09:55 | |
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