
先日の推測を確かめるべく、昼間〜夜にかけてほぼエアコンレスで走行。
水温を細かくOBDで観測。
わかったこといくつか。
まず実践面。
風速は半分くらい。温度は24度くらいに設定(あまり意味はないかな)。
これでアイドリング時のスロットルは14%未満になる。水温も次に述べる挙動に乗り、不明な動作から把握済の動作になる。燃費もコントロール範囲が広がる。
続いて理屈。
冷却水センサに基づくラジエーターファンの制御は100度と90度にしきい値を設定している。なぜ2つ?
これについては「ヒステリシス」という言葉が答えになる。
学術的な話はこの辺。
https://engineer-education.com/control-hysteresis/
簡単に言うと、水温が100度になるとファンが回る。そして、90度になると停止する。単に「何度を境に動作させる・停止させる」という話ではない。
なぜそうなっているか。
冷却水が温められ、温度が上がるが熱源は状態をすぐには変えない。冷却により熱を失うこともあれば、さらなる出力のために熱が上がることもある。質量を持ち比熱に従い、それらは上下するが、冷却も加熱も「勢い」をつけた上で起こる。
冷やすならさらなる加熱に備えて多めに冷やすべきだし、かなりエネルギーを使うファンはそんなにしょっちゅう回すとロスが起きる。
冷却とその停止の制御点が離れているのはそのせいだ。
アイドリング中なら99度辺りに冷却水温度が到達したあと、一気に90度まで下がる。それからあと、機関に負荷がかからなければ温度は更に下がる(ファン自体の負荷がなくなるのでその時点で出力は低くなる)。
そこで、車内の居室内のファンをガンガン回すと、再度エンジンの出力は上がり、それに伴い水温も上がる。機関温度が上がるわけだから、外気導入している限り、居室内もまた温度が上がる。空調のサーモスタットにより室温を下げるためにまたファンの回転が上がる…そして…また。
あとはこの繰り返し。
先日の水温上下はこれで説明できる。
そして…
燃費を稼ぐためにやった対策が、居室内を快適にしたい〜温度を下げる〜ために却って燃費に悪影響を与えているという顛末。
空調のファン、ラジエーターのファン、ガンガン回して良い訳はない。
今回は夏季の挙動だが、季節により制御点は変わる可能性がある。プジョ子は外気温もECUに入力されているのだ。
また涼しくなるとこの情報もアップデートされるかもしれない。
Posted at 2022/08/27 23:22:40 | |
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プジョ子と一緒