中国軍戦闘機が自衛隊機にレーダー照射 強く抗議 小泉防衛相
2025年12月7日午前2時16分
(2025年12月7日午前4時41分更新)
防衛
日中関係が冷え込む中、防衛省は、中国軍の戦闘機が、6日午後、沖縄本島南東の公海上空で航空自衛隊の戦闘機に対し、2度にわたって、レーダーを断続的に照射したと発表しました。
小泉防衛大臣は「極めて遺憾だ」として、中国側に強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れたことを明らかにしました。中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射を防衛省が公表するのは初めてだということです。
小泉防衛大臣によりますと、6日午後4時32分ごろから35分ごろまでの間に、沖縄本島南東の公海上空で中国海軍の空母「遼寧」から発艦した中国軍のJ15戦闘機が、対領空侵犯措置を実施していた航空自衛隊のF15戦闘機に対し、レーダー照射を断続的に行ったということです。
その後、午後6時37分ごろから午後7時8分ごろまでの間にも、同様に、J15戦闘機が、別のF15戦闘機に対し、レーダー照射を断続的に行ったということです。
隊員と機体に被害はありませんでした。
防衛省によりますと、中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射を公表するのは初めてだということです。
小泉大臣は「航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為であり、このような事案が発生したことは極めて遺憾だ」と述べました。
その上で、中国側に強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れたことを明らかにしました。
防衛省によりますと、抗議と申し入れは、外務省の金井アジア大洋州局長から日本にある中国大使館の次席公使に、中国にある日本大使館公使から中国外務省に対してそれぞれ行われました。
また、防衛省の国際政策課長から、日本にある中国大使館の上級大佐に対しても行われたということです。
いわゆる「台湾有事」をめぐる高市総理大臣の国会答弁から1か月となる中、日中関係は依然、冷え込んでいて、中国側は引き続き、答弁の撤回を求めています。
日本側は、答弁の内容は従来の立場を変えるものではなく撤回の必要はないとして、あらゆるレベルで意思疎通を継続したい考えですが対立の長期化は避けられない情勢です。
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中国海軍の空母 沖縄県周辺の太平洋で戦闘機の発着行う 防衛省
防衛省は「遼寧」の動きについて、5日の午後2時ごろに沖縄県の尖閣諸島、久場島の北およそ420キロの東シナ海を航行し、6日午前7時ごろにはミサイル駆逐艦3隻とともに沖縄本島と宮古島の間を通って太平洋に出たと明らかにしています。
4隻の艦艇は沖縄県の沖大東島の西およそ270キロの太平洋を航行し、「遼寧」では戦闘機やヘリコプターの発着が行われたということです。
Posted at 2025/12/07 08:49:18 | |
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