VIIVID VARVE EVE等 ペーハー警部、邪魔をしないで。
直近で使用した印象的なシリーズで、3pH洗車を前提にセットで開発されたのが明らかでした。pHを3-4、7及び10-11(それぞれ自家簡易測定による実測値)と並べ、汚れに対してインテンシブに対峙する意思表示がされています。スノーフォームとしての性能にも、国際的に通用しそうな高いクオリティを感じました。
私自身は、3pHの肯定派です。洗車における主義や思想がなんであれ、ノータッチ洗浄主体でオートマチックに好結果が得られやすいところがよいと思います。
3pHに関する自分なりの捉えかたは、洗車回数を積み重ねるうちに、明言できるようになりました。――洗車におけるセントラルドグマは、pH5である――と考えています。これは、雨水とほぼ同じpHです。中性シャンプーは、セントラルドグマよりはアルカリ寄りで、アルカリ性シャンプーは、さらにアルカリが強いという見方です。pH5前後で仕上げることだけは最初から決めており、そこへいくまでのプロセスで、汚れ具合に応じて、2pHを使用することがあれば、1pHのみのときもあります。感覚的には、pH5の酸性洗浄を軸にした2pH洗車で、必要に応じて3pHを選択する感じです。
3pHには、改良の余地もたくさんあり、エスタブリッシュされた手法ではありません。そこが楽しいと思います。
一方で、3pHに否定的な意見も少なくありません。無駄が多いという話はよくあり、そこには、一理あると思います。汚れに対するスペクトラムを、無駄が生じるくらい広く構えることで、コンタクトウォッシュの介入を恒常的に減らそうという目的があるからです。
こうしたなか、有力なディテイラーが発信する内容に、看過できないものがありました。「酸性シャンプーは、3pH洗車で残存しやすいアルカリ成分の中和を期待できる」というものでした。この方は、「それくらいしか酸は役に立たない」という皮肉を込めた肯定意見として述べ、婉曲的な言いまわしで3pHを否定していました。
この程度の論拠で、よくまあ、3pHを論評するものだと呆れてしまいました。学生時代に、中和滴定や酸化還元滴定等の実験をしましたが、息をのみ、操作する指先に集中して、1滴ずつ慎重に混ぜていったものです。それくらい中和反応というのはデリケートなものです。両者が気化して消えるような性質もありません。酸塩基反応のあとには、なんらかの塩が生成します。
そもそもpHは、H+の供与に着目した化学的性質の一つに過ぎません。シャンプーであれば車体に対する影響、人体であれば体内での薬理作用を決めるのは、物質自体の構造です。アルカリ性の何かがありそうだから、何か酸をかけておけというのは、学校での実験中についしてしまう悪戯心レベルの発想です。自分の眼にアルカリ性薬品が入ってしまったときに、酸を探す人は、まずいないでしょう。
無機化学の視点で、残存するアルカリの影響を至急軽減させたいのであれば、流水で濃度を下げることが第一選択になると思います。最終的には、中性シャンプーを用いれば、アルカリ性残留物の影響は霧消していきます。このことは、足まわりでの自験で立証しました。
洗車に残る有害成分は、アルカリそのものなのかという点でも疑問があります。中性シャンプーも高濃縮製品では、粘性が高く、残りやすいイメージはつきまといます。この印象をもって、アルカリ性の影響が残りやすいと論じるのは、かなりセンチメントな話です。
ルーフレール等の構造的な問題を化学的特性に置き換えるのは、「パターが入らないのは、キャディのせいだ」というのと同じ責任転嫁だと思います。どの車種にも、洗車の難所は存在します。レクサスであれば、スピンドルグリルでしょう。サイドミラーの水滴も大敵です。ゆえに、洗車でテクニカルな楽しみかたができるのだと思います。
――最後に、自験に基づく現段階での結論として、酸性シャンプーと純水の組み合わせが最強なのではないかと考えています。
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