
実家のクルマが、2代目プリウスから
出戻ったボルボ850を経てレクサスHSに変わった。
本日、オヤヂとゴルフだったので、片道運転した。
そもそも私、HSには懐疑的。トヨタSAIと灯火類以外は全く同じじゃないか(と思ってたが、よく見るとバンパー・ボンネット・フロントフェンダー・リアドアウィンドウが細かく違う)。
せっかくあれだけの資本を投下してレクサスブランドを立ち上げたんだから、こんなバッチ(とライト)エンジニアリングをやっていては、自らブランド価値を貶める。
この点、上手なのはVW。1つのコンポーネントからVW・AUDI・スコダ・セアトでガワを違えて造り分ける。ブランド戦略とはこうあるべき。レクサスだってマークXとISは見事に造り分けたじゃないか。
だからHSにも専用ボディを与えるべきだったと思う。というか、後にCTを出すんだったらHSは出すべきじゃなかった。「高級小型セダンのハイブリット」という需要をキャッチアップするなら、ISにハイブリットを設定するかCTのセダン版を出すべき。
というどうでもいい話は置いといて、インプレッション。
うん。どこぞの
なんちゃってハイブリットと違って、トヨタのハイブリットシステムはさすがのデキ。
そして、2代目プリウスよりさらに進化してる。例えば、回生時のブレーキフィールも以前より自然になったし(いかにも「これから回生します」ってなカックンブレーキも面白かったが)、走行中のエンジンスタート・ストップの振動もほとんど感じない。
ただし、こりゃ、レクサスじゃない。完全にトヨタ。上記の理念的な観点のみならずハードの観点からも、HSをレクサスブランドとして出すべきじゃなかった。
乗り感はまさにプリウスと同様。イメージとしては大きなゴムまりに乗ってる感じ。これはこれで、ハイブリットという革新的システムと相まって「現代のシトロエンDS」ぽくて個人的にはスキなんだが、いわゆる高級感は皆無。
ハイブリットシステムもプログラム次第で走りの高級感を高めるようなセッティングにすることは可能だろうが、プリウスと差別化を図ろうとしているようには感じられなかった。
あと、HS固有ではなくレクサス全体の問題だが、最近、ナビ/情報ディスプレイをジョイスティック状のデバイスで操作するようになっているが、この操作性が最悪。カーソルを合わせるのが至極困難。絶対にタッチパネルにすべき。
見当違いかもしれないが、このようなジョイスティックを採用したのは、
HOTAS理論によるものではないだろうか。簡単にいうと、パネル/ディスプレイを操作するより手のひらに収まり指で操作するデバイスを用いたほうが操作の容易性・確実性が増す、というもの。
しかし、これは戦闘機の操縦桿のようにブラインド操作が必須(もしくは望ましい)ものであればその通りであろうが、クルマでは、ウィンカー・ワイパー・ライトのスイッチとは異なり、ディスプレイなんてそもそもブラインド操作は不可能(というか求められていない)。操作を難しくしてドライバーをイラつかせるだけ。ひいては、かえって事故の原因になりかねない。
というわけでHS、ハードの出来は(ジョイスティックを除いて)◎であるものの、レクサスとしては全く×。「ハイブリット」がほしい人はプリウスを、「レクサスのハイブリット」がほしい人はCTを買ったほうがいい。
話は変わって「本日の1台vol.12」。ゴルフ場の駐車場に光岡オロチがいた。ゴルフバック載るのかな。助手席かな。

Posted at 2011/05/04 01:05:04 | |
トラックバック(0) |
試乗 | クルマ