前回投稿した、某100均の「シガープラグUSB充電器」を題材にした記事を見た知人が、「100均に売ってるLightningケーブルってどうなの?」と聞いてきた。
一年程前から、100均にもLightningケーブルが陳列されていたことは知っていたが使ったことが無いので、とりあえず「安かろう悪かろう」とだけ答えた。
Lightningケーブルといえば正規品を買えば2200円とバカ高い上、サードパーティー品でも正規品まではないが、そこそこの値段がする代物です。
これには、Lightningケーブルが特許を取得していることが原因の様で、互換品の製造、販売を行う場合Appleにライセンス料を支払う必要があるために、サードパーティー品の値段も下がらないのが現状の様です。
それが100円とは確かに興味深い。
と、言うことで買ってきました。※しかも2個!
写真上は既に持っていたApple MFi認証のサードパーティー品Lightningケーブルで、写真下の[UPSIDE]と書かれているのが今回買ってきた100均のLightningケーブルです。
以前は、純正品も持っていたのですが訳あって今は持っていません。
100均のLightningケーブルを開封しての印象は・・・非常にチープです。
パッケージに[片面接触]と大きく書かれている通り、片面にしか端子がありません。
そのため[UPSIDE]面を上側に合わせて差し込むようパッケージに記載があります。
コスト削減?の様にも思えますが、ここまでの物を作っておいて片面にしたところでコストは殆ど変らないでしょう。
調べたところ、これは先述したLightningケーブルの特許に起因する対策と思われます。
取得された特許によると、どちらの向きで刺しても使えることが構成要件に有るとのことで、あえて片面での使用にすることで、これを回避する目的がある様です。
コネクタの殻を割ってみました。
写真は撮り忘れましたが、基板上はフラックス汚れが酷く真っ白で部品やパターンが識別できない状態だったのを、フラックス除去しました。
芯線には抵抗が少ない銅線を使っているところは評価できますが、被膜がハンダ付けをした際の熱でくたびれている。
殻割する際、電源ラインがちぎれました・・・
金属板や封止樹脂などは一切されておらず、引き抜きを行う際は断線注意です。
データ通信非対応だけあって、USBからの信号ライン(D+、D−)は接続されていない上にシールドも無し。
[UPSIDE]側に、チップコンデンサと[A1SHB]と記載のある中華製品に良く登場するMOS FETと[P5M]と記載がある6本足の怪しげなICの構成。
おそらく、この怪しげなICがMFi認証IC(コピー品もしくは認証回避IC)と思われる。
MFi(Made For iPhone)認証とは、Appleから公式にライセンスを受けた(要するに上納金を支払った)商品しか使わせない糞策で、ライセンス料を支払った製品にはMFi認証ICが供給され、この認証ICが搭載されていない(要するに上納金を渋った)Lightningケーブルなどの製品からは、同期や充電ができなくなるという物らしい。
それでは気になる正規品の中身は・・・
iphone内部の基板を彷彿させるような作りです。
パッと見て4つのICが確認できます。
一番大きなICは電源を管理しているIC(ロードスイッチ)でしょうか?
あとは・・・認証ICとか・・・ブツブツブツ・・・
iOSがバージョンアップする度に、チップの内容を書き換えているという情報もあったのでEEPROMでも載っているのでしょうか?
Appleからライセンスを受けていないLightningケーブルを使っているとiOSのバージョンアップで使えなくなったという事例もある様です。
まぁ、そうなったら新たに解析されて[iOS*.*対応]とか出してくるんでしょうがw
とにかく、100均のそれとは全く別物の様ですね。
ちょっと長くなりそうなので続きは次回にします。
次回は、実際に充電をしてみて性能を見てみたいと思います。
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Posted at
2015/08/07 09:08:28