
◆どこのバイク屋でも750刀の中古は必ず1台はおいていた。そして不人気車なので大体は屋外野晒しで、水冷250ccとかの中古より安かった。
◆ノーマルのアップハン(通称:耕運機ハンドル)でロックするまでハンドルを切ると、グリップエンドが脇腹に当たって危険極まりなかった。
◆1100刀と同じセパハンを付ける決心をしたが、純正品は規制とやらで売ってもらえず、怪しげなコピー品を付けるしかなかった。このパチもんハンドルのクランプ部の寸法精度が悪く、全力でハンドルを切ると取付部がズレて危なかった。
◆ハンドルを付け替えた750刀は、当時違法改造車として取り締まりを受けた。(通称:刀狩り)逆輸入の1100刀は正規のハンドルということで取り締まり対象外で羨ましかった。
◆セパハンに替えて、スクリーンを付けて、「GSX1100」のステッカーを貼って、見た目そっくりに擬態しても、なぜか白バイにはいつも見破られて説教された。
◆でも当時の白バイは土下座の勢いで謝ると見逃してくれた。
◆その後本物の1100刀に乗り替えたが、乗った本人ですら外見上の違いが分からない。なぜあの頃白バイに見破られていたのか、いまだに分からない。
◆雑誌や広告等で「刀」を「刃」と表記されているとイラっとした。
◆過激な見た目と裏腹に、Uターンもクランクもエンブレもまるで教習車の様に扱いやすかった。
◆タイヤが程よく滑るので、アクセルターンがやり易かった。
◆しかし車体が重すぎて、パワーリフトもジャックナイフもできなかった。
◆ライディングポジションの性格上砂利道が苦手。特に下りの砂利道なんかもう絶対無理。迷わずUターンして引き返した。
◆ガチャガチャと聞こえてくるメカノイズが、「よく仕事してるな」という感じで心地よかった。
◆乗っている本人には排気音よりメカノイズの方がうるさく感じた。
◆同じ系統のメカノイズがするポルシェ911を見かけると、何だかうれしくなって後をついて行った。
◆集合管に替えたり、キャブのニードルの番数を変えたりしても、ちっとも速くならなかった。
◆しかしドリブンスプロケットの丁数を44から40に替えた時は、最高速が本当に10%伸びた。
◆さらにエアクリーナエレメントを抜くと5km/hアップした。
◆さらにスクリーンに頭を伏せると3km/hアップした。小さなスクリーンなのに効く。
◆前傾姿勢がきつく、頭の重さで首が痛くなった。1000km走った翌日に本当に首が動かず医者に行ったら、「ただのカタナこりですね」とか言われた。
◆風速で首が持ち上がるとかなり楽になった。時速130km以下で走るのが苦痛。
◆だからヘルメットは1gでも軽いものが必要で、アライのラパイド一択だった。ショップでヘルメットの重さを細かく質問すると、「もしかしてカタナの方ですか?」と言われた。
◆意外と燃費が良く、街乗りでもリッター20kmは走った。
◆そしてその燃費の良さの理由が、細くて硬いタイヤを履いていたおかげだったことを、数十年後に燃費レースに出る様になってから知った。
◆チューブタイヤなので、パンクしても自転車屋さんで修理できた。当時は自転車屋さんでスーパーカブを扱っていた時代で、「ちょっと大きいけどやり方はおんなじですよ~」とか店員をうまくおだてて。
◆集合管に替えるとセンタースタンドが付かなくなったが、左マフラーを縁石にぶつける心配がなくなったので、都内のスリ抜けが超速くなった。
◆駐車場に止めると子供たちがたくさん集まってきて、質問とかされて楽しかった。しかしその中に女の子は一人もいなかった。
Posted at 2023/05/21 19:51:46 | |
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