
運動エネルギーは速度の2乗に比例します。2倍の速度まで加速するにはエネルギー(つまりガソリン)を4倍喰います。加速後に惰性で走る分にはさほどエネルギーは要りません。
イメージを掴むため、とりあえず細かいことは無視して、1回の加速に要するエネルギーを超概算しました。
スーパーカブと体重で160kg、ガソリンエンジンの効率を20%、ガソリン1mLのエネルギーを33kJと仮定します。結果だけ書きますと、
・時速30kmまで1回だけ加速するのに必要なエネルギーが28kJ、ガソリン0.8mL。
・時速60kmの場合はで111kJ、3.4mL。
・時速90kmだと250kJ、7.6mL。
ちなみにゆっくりと加速しても同じです(ここ重要)。
高速域での加減速を繰り返すと何倍もガソリンを喰います。逆に燃費を下げるには、加速も減速もしないで一定の速度で走り抜ければよいわけです。コーナーでは必然的に低速となるので、最初からその速度で走れば減速も再加速も不要です。ちなみに停止~発進時のガソリン消費量は上記の通り大したことがないので、信号や一時停止ではルールを守ってきちんと止まって下さい。
JA59の取扱説明書によると、このバイクは4速25km/h以上でパワーバンドに入る様なので、こんな低速でもギアチェンジなしで気持ちよく走れます。
この燃費走行はスーパーカブに限ったことではなく、どんなクルマにでも応用できることですが、さすがにリッター100kmの大台に乗る市販車はスーパーカブ、それもJA59だけではないかと思います。JA59は新設計のエンジン(こんなにエンブレが効くということは、圧縮比だけでなくバルブタイミングとかもいじったのかも?)やローギアードの駆動系、走行抵抗の少ない大径のキャストホイールとタイヤ(滑るけど)等、他のカブシリーズにない特徴もありますので。
本日の結論「このバイクは時速35~45km程度の車速を維持したまま、コーナーで減速も加速もしない様に走り続ければ、比較的簡単にリッター100kmを超えます。」
バイクの燃費に影響する要素として、他にもタイヤの粘性・変形抵抗や空気抵抗等もありますが、それはまた別の機会に。
Posted at 2022/06/08 22:55:33 | |
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