2023年11月09日
BARって何? 3
BARの話を書きますので、
嫌いな方、興味の無い方は、
スルーして下さい、
よろしくお願いします。
BARでは「お勧め お任せ」は、
タブーと言う事を、
説明して来た。人にはそれぞれ、
お酒に対しての強さ、弱さがあり、
何より、好みの問題があるからである。
もう、この辺りは理解出来たと思うが、
この好みの違いにより、
BARでは、色んなお酒を揃えている。
ファミレスや居酒屋さんのように、
誰しもが飲めるお酒だけでは無い、
癖が強く強烈なお酒や、
珍しいお酒が沢山ある。
それを飲みに来られる方も多いからだ。
中でもフランスを代表するリキュール酒、
一度は販売中止となるが、
80年後に復活する。その名は、
禁断の酒「アブサン」これを愛飲したのは、
ロートレック、モネ、ゴーギャン、ダリ、
ピカソ、そしてゴッホ、これは美術界だけだが、
書き出せばキリが無く、音楽界、文学界にも、
愛飲者は多い、この酒を大量に飲酒していた。
ゴッホは、己の耳が上手く描けないと、
自分で切り落とすと言う奇行、
そして、謎の自殺、文学界では、
詩人ポール・ヴェルレーヌが、
私も愛読していた。
詩人アルチュールランボーを、
ピストルで撃つと言う事件があったが、
これは、同性愛のもつれだが、
ヴェルレーヌもアブサンの愛飲者である。
このアブサンに使うニガヨモギだが、
その成分に幻聴や、幻覚などの、
麻薬成分(ツヨン)が発見され、
販売中止となるが、現在の研究では、
その麻薬中毒になるには、
莫大な量の摂取が必要なので、
単なるアルコール中毒によるものと、
現在はなっているのだが、私自身は、
納得していない、どう考えてもおかしい、
はっきりした説明が出来ない、
それは、何故このアブサンが、
飲まれた19世紀のフランスに、
100年に一度しか生まれないような、
天才が、各方面からゴロゴロ誕生したのか?
そして皆、アブサンに関わっている。
なので、アブサンを題材にした絵画も、
沢山ありピカソの「アブサンを飲む人」等も、
有名で何より、私の好きなエミール・ガレ
天才ガラス工芸作家なのだが、
彼の若い時に、少し戦争があり、
ガレはフランスの義勇軍に参加している。
ここなのだが、当時のフランス軍は、
アブサンを胃腸薬の代わりに、
支給していたのだが、
ガレは、若き日は普通の平凡な青年だったが、
この義勇軍から帰ると、いきなり才能が開花し、
光の魔術師と呼ばれ、
名声を轟かす。そのガレの作品に、
アブサンリキュールグラスセット、
なる物も存在する。
完全に怪しい・・・と思うのは、
私だけでは無いだろう、
で、発売中止となったが、
アブサンの代わりに、
販売されたのが、ペルノ、
リカール等だが、これを専門的には、
リキュール酒の分類で、パスティス系と呼ぶ、
これは「~のようなもの」と言う意味だ。
日本では、1960年代辺りから、
サントリーさんが、このアブサンを、
製造している。上記はフランスの話なので、
日本では規制が無い、が、やはり、
日本人には馴染めかなったのか、
終売となる。初期の流通品は、
68%とかなり度数の高い物で、
この時代の日本のお酒では、
もっとも度数が高く、
水島新司さんの「あぶさん」は、
主人公の名前とこのアブサンの、
両方から由来している。
当店にある。この終売のサントリーアブサンは、
初期の流通品では無いので58%だが、
それでも、かなりプレミアが付いている。
のだが、少し前に海外の科学者が、
このアブサンを分析機に掛けたら、
EUの基準以内の少量だが、
麻薬成分ツヨンが入っている事が解り、
一気にプレミアに拍車を掛ける事になった。
兎に角、アブサンは世界各国に、
分布しているので、相当な数あり、
国によっては自家製で、作られている方も居る。
一説では、ゴーギャンがタヒチに、
移り住んだのも、この自家製アブサンを、
追い求めてとも言われている。
東京にも100種類以上の、
アブサンを揃えたアブサンBARもある。
で、本題だが、このアブサン、
何度も言うように強烈な香りと、
味わいで、万人が美味しいと言う物では無い、
が、好きな人は、喜んで飲まれる。
特に、サントリーアブサンを出してあげると、
歓喜の舞を踊りそうな勢いになる。
こういうお酒を揃えているのが、
洋酒の専門店BARなのである。
と、ここで注意点があるが、
ブログで、こういうお酒を、
紹介すると、私がお勧めしていると、
勘違いする方が居られるが、
何度も言うが、嗜好品にお勧めは、
存在しない、あくまでご紹介である。
で、今回もこのアブサンだがお勧めなど、
していない、BARには、
万人が飲める。初心者用のお酒だけを、
集めているのでは無いと言うお話で、
私もBAR初心者の白帯の方では無く、
少し知識のある。中、上級者、
黒帯の方が、勿論本来のターゲットである。
京セラドームのアイドルのコンサート帰りの、
若い女性はターゲットにしていないのと同じ、
まあ、オーセンテックバーなら、
どのBARも、当たり前である。
基本はマニアックな専門店であり、
30年程掛かって、希少ボトルや、
オールドボトル、日本には、
流通していないボトル等が沢山ある。
しかし、全く解らない人に見せたところで、
なんの事やらサッパリ解らないだろう、
車で言うならスーパーカーに乗っても、
慣れてない人を横に乗せたら、
スピードが出せないが、慣れている人なら、
アクセル全開が出来き、サーキットも走れ、
本領が発揮出来ると言う事である。
その本領を発揮させるには、
飲み手の方の知識も必要不可欠であり、
こんなに便利な時代、手に持っている。
スマホで検索すれば解らないウイスキー等無い、
折角、お金を出してBARに来ても、
知識が無ければ、そのBARの良い部分や、
そのBARのマスターの知識を、
引き出せない、それが勿体ないと、
思うと言う話を書いて来た。
全く解らないで来て、
本人が何が飲みたいのか、
解らないのに、私にも解る訳が無い、
当たり前の話だが、
で、あーだ、こーだとなり、
注文を取るだけでも時間が掛かるのは、
時間の無駄遣いである。
ましてやオーセンテックバーには、
メニュー等は存在しない、
メニューを見ないと注文出来ない人は、
メニューを見ても解らないからであるが、
私は面倒くさいからメニューを置いている(笑)
あくまでBARなのでスマートに、
行きたい、だからと言って、
解らないから来るなでは無い、
私は、初心者の方も受け入れ、
あれこれと、丁寧に説明しているが、
本来は、それが仕事では無い、
BARは学校でも無ければ、
ウイスキーやカクテル教室でも無い、
なので、コメントに書かれていた方も居たが、
少し勉強して解ってから、
出直して来て下さいと言う、
スタンスのBARがある事も確かである。
全てのBARが、私のようなBARでは無い、
その点を、決して勘違いされないように、
そして本題だが、私もレクチャーするが、
飲み手の方の、努力が最も大事である。
おんぶにだっこでは、前に進まない、
BARを楽しむには、知識を身に着ける事、
車と同じ、車の解らない事を、
検索するように、BARやウイスキーも、
検索して欲しいと言うお話である。
野球もルールが解らず見ていても、
面白く無いのと同じである。
山に行くなら山の用意を、
BARに行くならBARの知識を、
今は、お金を掛けなくとも知識を得られる
素晴らしい時代であり、私もブログで、
少しでも解って頂けたらと、
こうして頑張っている。
この次は、もう少し踏み込んだ事を、
書きましょうか?
書いた方が良いですか?
読まれますか?
もう良いですか?(笑)
まあ、今日はこの辺で、ではごきげんよう(笑)
※注 私の店で「アードベッグ下さい!」
と言うとこれだけ出て来ますよ(笑)
アードベッグに関しては、
他にも希少な限定品が、
まだまだ倉庫にありますよ(笑)
BARに行くなら読みましょう ↓
「バー初心者必見!
おさえておきたいバーでの立ち振る舞い」
※注1 私は誰かと議論したくて、
ブログを書いているのでは無いので、
反論めいたコメントはお断りしています。
よろしくお願いします!
注2 サントリーアブサンだけでは無く、
それ以前にも日本には、トミーアブサン、
ドルフィンアブサン、アリスアブサン等、
色んなアブサンが存在していました。
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BAR | 日記
Posted at
2023/11/11 10:13:22
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