ソレックスのオイル、「MAXオイル」と「ソレキシン」の話
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
30分以内 |
1
ごめんなさい。初めに書いておきます。内容は修理でも、整備でもナイです。
ただ、ソレックスを調べていたら、オイルの話だけでも面白いと思えたので、ここに記事にしました。
きっかけは、ダイハツ・ソレックスのフレームに貼ってある「コーション・ラベル(注意書き)」です。ここにある「MAXオイル」という言葉に「ん?」となった訳です。
これは、もしや?
ここから捜索開始です!
2
やはり。
調べてみたら、当時ダイハツが店で売っていた指定2サイクルオイルでした。
サドルの下に工具箱が有りますが、あそこに新車では元々、付属工具と一緒に「25ccほどの小さなオイルボトル」が入っていたようです。
今や、ほとんどの中古車では紛失されています(僕のも)。
ですが、友人が手に入れた1台には、工具入れにちゃんと入っていました。(今度、写真を撮って、アップします)
ガソリンを満タンにしたタンクに、この小瓶のオイルを1本、ちゃっと入れれば1回分の混合油が出来ます。
3
また、これはオプション設定だったのか分からないんですが、サドルの下に取り付ける、もう少し大きなサイズの携帯ボトルも有りました。
これはダイハツ独自の物のようで、本国フランスでも、他国でも、他所のソレックスでは見かけない装備です。
このボトルもまた、レアです。
ですが、ちょっと使いづらい。いえ、ボトルに問題はないんです。ボトルは普通に良い。
ダイハツ独自のアイデア、取り付け方に問題が有って、何とステー(ただの針金ですけど)をいちいち取り外さないと、ボトルが抜けない構造。これは良くない。
取り付け方は、まず。ボトル先端(白いキャップ)をサドル下に差し込み、針金ステーを取り付けて固定。(取り外しは、この逆)
面倒ですよね。
おかげで、ネットオークションで、たまにこの携行ボトルを見かけても、まず、取り付けステーがどこかに無くなっています。残念。
4
当時、ダイハツ店で売っていた、缶入りのオイルもお見せします。
先日、オークションに出品されているのを見かけました。
僕は買えませんでしたけど、非常にレアですよね。(これ、未開封品ですって!)
5
ちなみに、何でダイハツのオイルが「MAXオイル」って名前かと言うと、当時のダイハツの軽自動車の主力、「フェローMAX」から名前が付けられています。当時の軽自動車の大半は2サイクル・エンジンでしたからね。
6
さて、話変わりまして、今度は、「ヴェロ・ソレックスってスケール・モデル(プラモデルとか、ミニカーとか)」って有るのかな?っていう素朴な興味。
僕、オモチャも大好きなもんで。
検索したら、ダイキャストで見つけましたね。
「ダイハツ・ソレックスじゃないけどねー。これは3800って型だねー。やっぱり同じモデルは無いかぁ・・・」
何て思ってたら、そのモデルの前輪あたりが気になって・・・。
「何だ、コレ?」
7
コレです。ココ。この缶は何だ?
もしや、ガソリン携行缶か??
後ろの給油機も同じ色をしてるじゃないか。
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調べてみたら、すぐ分かりました。
これは当時、ソレックスが、BPっていう英国系石油メーカーの協力のもとに、BPのスタンドで売っていた、ソレックス用の「2サイクル油・混合ガソリン」でした。2リッターの缶入りで売られ、名前は「ソレキシン」と言います。
ちなみに、BP、ブリティッシュ・ペトローリアム(「英国石油」の意)は、日本では馴染みがないですが、シェルやモービルと同じく世界の石油会社ビッグ5に数えられる大企業です。
そんな訳で、フランスにも各地にイギリス系のBPのガソリンスタンドが多く有ったようです。
にしても、「ソレキシン」って安直なネーミングがイイですよね?
戦前の薬「カゼナオール」とか、今の小林製薬みたい。「オナラを止める、ガスピタン」とか「顔のシミを消す、ケシミン」とか、そんなノリ?(笑)
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地域によって、緑色じゃない缶もありました。
緑色のBP缶にはフランス語で注意書きが書かれてますが、このオレンジのは、オランダ語とフランス語、二か国語が書かれています。
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当時、どこでも、って訳じゃないでしょうけど、この写真のように、BPのスタンドでは直接ソレックス用の混合ガソリンが入れられるところもあったようですね。
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この缶入りのソレキシン、初期は小さな1リッター缶だったという資料も見ましたが、その後は長く2リッター缶で販売。
普通の主婦とか、学生とかをメインターゲットに売っていたバイクなので、ガソリンの給油時に難しい「混合比」とか考えなくて済むように、エンジンを壊さないように、っていう考えで売っていたんだと思います。
今の日本でも、写真のような「草刈り機用の2サイクル混合燃料」ってホームセンターで売ってますけど、あれと同じですね。
何も考えずに、給油と言えば注ぐだけ。簡単ですね。
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当時のこんなポスターも。
お姉さんにもカンタン。
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このポスターを見ると、「持ち運べる燃料」って事で、「カプセル・オイル」なんてニックネームを付けてます。
下の部分には、「これさえ有れば、今より2倍も走れちゃうぞ!」と書かれています(笑)。
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もちろん、今ではヨーロッパどこへ行ってもソレキシンの給油スタンドは有りませんし、缶入りのソレキシンも売っていません。
ですが、ヨーロッパの人にとって、ソレックス・オーナーのお約束、と言うか、「ソレキシン缶を積んだソレックス」というのが20世紀の懐かしい原風景になっているようで、今でも当時のデザインのままの2リッター缶と、専用キャリアがネットで売られています。
ヴェロ・ソレックスのオーナーズ・ミーティングなどを見ると、懐かしさなのか、実際、かなりの割合で、この缶を着けている人がいますね。
以上、日本とヨーロッパ、ソレックスのオイルに関わる小話でした。
ご清聴ありがとうございました~。
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