前々回、
前回の続きです。
「ATFは交換すべきかどうか?」という質問をよく受けます。
昔(今もか?)は無交換で良いとメーカーが言ってましたので、
そういう認識が広まったのでしょう。
しかしながら、私はATF交換が必要と考えています。
(あくまでも個人的な見解としてご理解ください)
理由は、
前回説明したとおり、ATFには寿命があるからです。
そして「慣らしが終わった時にATF交換が必要か?」という質問もよく受けます。
これも、私は交換したほうが良いと考えています。
A/Tに限った話ではないではないのですが、
A/Tやエンジン等は複数の部品から構成されています。
それらの大部分が金属を削って出来ています。
金属を削った後には、切粉や研磨カスと呼ばれるものが部品に付着します。
たいてい加工工程の最後には、付着したコンタミ(切粉や研磨カス 等)を落とすための
洗浄工程があります。高圧洗浄、中圧洗浄、低圧洗浄、シャワー式、水没式など
様々な洗浄方法がありますが、どの方式でも完全にコンタミをゼロにすることは出来ません。
すべての洗浄工程には洗浄後のコンタミ残留量が規格で決まっています。
具体的な数値を言うことは出来ませんが、ゼロではありません。
こうして出来上がった部品が、組立工程でASSYされて行くわけです。
部品によっては、組立工程がクリーンルームの中であり、空気中のコンタミまで管理されています。そんなクリーンルームに入室する際には、いろいろなことをしなくてはいけないので一苦労です(笑
組立て工程では金属を削ったりしないので、コンタミが発生しなさそうに思えるのですが、
実は、圧入時などに発生します。なので、バキューム装置等をつけて対策をしています。
そんなこんなで、完成されたA/Tはファイナルテスターと呼ばれる性能試験機にかけられるのですが、この工程では性能試験もしつつ、A/T内のコンタミも取り除いています。
ココで取りきれなかったコンタミは、そのままA/T内に存在することになります。
それらのコンタミ、また慣らし時に発生した、磨耗粉などを取り除くためにも、
慣らし終了時に、保険の意味も込めてATFを交換したほうが良いと思います。
というのが、私の考えです。
ちなみに、ATFを無交換で5万キロ以上走行した車は、ATFを交換しないほうが無難と思います。理由は、油圧回路内で固まったオイルが、新油に含まれる洗浄成分で洗い流され、別の場所で詰まってしまうからです。
ATFの話はこれでおしまいです。
執筆料はいつでも受け付けます&現物支給でも可ですよ~♪(笑
最後のほうは、はしょって&急いで書いてしまったので、
文面がおかしい部分が多々あるかとは思いますが、ご容赦を。
Posted at 2008/05/20 21:22:32 | |
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