本日の内容は
しみやすさんが気になってたATの変速についてです。
まず遊星歯車について。
遊星歯車はサンギア、リングギア、これらとかみ合う複数のピニオンを
支持するピニオンキャリア(ギア)の3要素を有しており、
これらのうちの1つを入力、他の1つを出力、残り1つを固定するか、
入力と出力のうちの1方を2つに、他方をのこり1つにつなぐと、
入力に対し出力の回転方向、回転比(ギア比)が決まります。
そうでない時は中立状態で動力伝達を行わない。
以上の組み合わせで8つの別々のギア比を得ることの出来る歯車組です。
1.リングギア:受動 ピニオンギア:駆動 サンギア:固定 → 増速
2.リングギア:駆動 ピニオンギア:受動 サンギア:固定 → 減速
3.リングギア:固定 ピニオンギア:受動 サンギア:駆動 → 減速
4.リングギア:固定 ピニオンギア:駆動 サンギア:受動 → 増速
5.リングギア:駆動 ピニオンギア:固定 サンギア:受動 → 逆方向の増速
6.リングギア:受動 ピニオンギア:固定 サンギア:駆動 → 逆方向の減速
7.どれか2つのギアをつなぐ → 同速
8.すべてのギアを中立の状態にする → 中立
以上が単列遊星歯車の説明です。
実際のATでは、遊星歯車を2~3列組合わせて使用しています。
また、各歯車に結合されているクラッチやブレーキがあり、
それらを結合したり固定することによって変速比を得ることができます。
サービスマニュアルなどに記載されている作動表は
これらのクラッチ又はブレーキの作動状態を示したものになります。
変速の全体構成としては、
ATCU:車速とスロットル開度マップにより速度比を決めソレノイドに
電気信号で指示をする。
↓
ソレノイド:電磁力によりニードル弁を作動させ油圧ポートを開閉し、
オリフィスとの関係で油圧信号圧を作る。
↓
コントロールバルブ:油圧信号によりスプールが移動して油圧を切り替え、
必要なクラッチに油圧を供給したり解除したりする。
↓
クラッチ:油圧によりクラッチが締結又は切断される。
↓
ギアシステム:特定のクラッチを締結または切断することにより
必要な変速比得られる。
簡単な説明ですが、以上になります。
こんな時代なので燃費向上に関するワンポイントアドバイス!
信号待ちはニュートラルで待ってたほうが燃費が良いですよ。
Posted at 2008/04/03 23:36:22 | |
トラックバック(0) |
車 | 日記