前回の続きです。
前回の大まかな流れとしては,
シフトアップ時の回転数の跳ね上がりを是正するために,
アクセルオフ時における燃料カットが入るまでのディレイを調整しようというものでした。
A4SH701Gの純正データのディレイは以下の通りで。。。
前回改変したデータはこんな感じ
かなり
ディレイ値を小さくしているのが確認できるかと思います。
この状態で2か月くらいの期間乗ってみたわけですが,以下のような変化がありました。
①アクセル抜いてクラッチを切った瞬間の回転数の跳ね上がりがなくなったことで,
1-2速のシフトアップがしやすくなった
②1-3速辺りにおいて,燃料カットが入るまでの時間が短すぎるがためにアクセルオフ時に
デフが暴れるようなショックと音が発生
②の発生原因について
Ⓐ十分なディレイがある状態
スロットル開での燃焼→スロットル閉・ISCVからの空気での燃焼→燃料カット
という流れとなるため段階的にエンジンの発生トルクが減少していきますが
Ⓑ十分なディレイがない状態
スロットル開での燃焼→燃料カット(正確ではないですがイメージとしてはこんな感じ)
となり,エンジンがトルクを発生させていた状態から急にエンブレが効いてしまいます。これが原因です。
いつもいつでも気持ちよく走れる道があればこの使用でもあまり不便はないのですが,そうは問屋が卸さず。千葉の道路なんてストップアンドゴーどころか渋滞まみれです。早急な改善が必要です。改善のためには,必要な個所で必要なだけのディレイを用意する必要があります。もちろん当初の目的も忘れてはいけません。
というわけで,新しいマップを作ってみました。
具体的な変更点としては以下の3つです。
①MAP(Manifold Absolute Pressure,インマニ圧≒ブースト圧+1[kgf/cm2])のスケーリング
②エンジン回転数のスケーリング
③低回転,低負荷域のディレイ延長
それぞれの狙いについて説明します。
(注:ここにおいてはMAP→インマニ圧,マップ→ECUのマッピングを示します)
①について
街乗りで「流れに乗って走るとき」の加速時や,パーシャル→アクセルオフ時において,MAPが1.0を超える(≒過給領域)ことってありますか??ないですよね
普通に考えてMAPスケールが1.0以上っておかしいでしょ!!
②について
こちらも同様です。
普通に加速するとき,2000前後でシフトアップする方が大多数かと思います。減速時も,例えば遠くの信号が赤になったとかちょっと前が詰まってきたとか,巡航から減速に移る際の回転数って2000前後ですよね?
この領域がマップに含まれてないのおかしいでしょ!
③について
街乗りシフトアップする領域では短いディレイで,
ゆったりアクセルオフするときは長めのディレイで,全開近い加速の時はスパッと燃料カットで。
想像で適当に作ったマップでしたが,2~3日走った感触では純正の制御より楽なように感じます。
乗りながらブースト計を見ていたのですが,
・街乗り加速シフトアップでは -0.2kgf/cm2→MAP:0.8くらい
・ゆったり減速アクセルオフでは -0.5kgf/cm2→MAP:0.5くらい
って感じでマップの狙いとしては結構合っていたようです。そりゃあいい感触になるはずだ。
そう考えるとMAP=0.7のディレイはもう少し短くていいかもしれないですね。
追記
友人A君のEJ207.5搭載 紺のBEから吸い出したデータはA4SH701Hで,ここのマップは以下のようになっていました。
garageAYN様より以前コメントで教えていただいたS401のマップと全く同じみたいです。
ブログ一覧 |
レガシィ | クルマ
Posted at
2024/02/19 02:51:17