自由研究：LED電球の消費電力を測ってみた

家庭用の色々なLED電球の実際の消費電力を測定してみました。

LED電球のパッケージには主にルーメン(光量)，ワット（消費電力・ｗ）が書いてあり、少ないワットで多くのルーメンを出せるほど効率が良い訳ですが、実際に測ってみるとかなりバラつきがあり、同じメーカー・ロットでも結構違う事が判明。光量は簡単には測れませんが、消費電力なら簡単。テスターを使って簡易測定してみました。
使用するテスターは秋月電子通商で昔買ったマルチテスターのMASTECH MS8209。簡易測定なのであくまで参考程度ですが、やはり“見える化”するとモノのイメージが変わります。
コンセント電源の電圧はAC101Vでした。我が家の今日の電圧はやや高めです。

●まずはベンチマークとして普通の白熱電球。100V60Wのもの。
明るさは810ルーメン。すなわち効率は13.5lm/w。
★測定値は0.61A、101Vをかけると61.6w。
テスター誤差や製品バラつきを考えると妥当な数値でしょう。



●パナソニックのLDA6NH。40wクラスの昼白色です。
公称値は485lm/6.0w。効率は約80.8lm/wとなります。80を超えれば高効率の部類でしょう。
ヤフオクで20個ほどまとめ買いしたため、我が家で一番大量に使用されています。
★測定値は45.9mA。101Vをかけると約4.64w。
いきなり表記よりかなり低い値が出ました。テスター異常か、はたまたこのLEDだけ超絶効率なのか！？と思い、他の同じ電球も測定しましたが、5.1～5.9wとバラつきがありました。念のため照度も測ると、消費電力に応じた差が出ました。どうやらこの電球だけ一番低い値だったようです。どれも使用開始1年程度なので単なる劣化と思えず、おそらくアタリハズレが多かったのでしょう。オークションで購入したのがまずかったのかもしれません。

いずれにせよ公称値より実測値の方が高いものはありませんでしたが、バラつきが多すぎる事や、オークションで出元が分らない事を考えると、この製品の正しい評価ではないかもしれません。

しかし面白いのは、消費電力と照度がおおよそちゃんと連動している事。白熱電球だと普通は消費電力はあまり変わらず明るさが落ちるため、古い電球ほど効率が悪くなるのですが、LEDの場合は明るさと共に消費電力も下がるのでしょうか？効率自体はあまり変わらないのかもしれません。


●東芝のLDA6N/2。40wクラスの昼白色。
公称値は485lm/6.3w。効率は77lm/w。
Arioで980円のセールで買ったもの。
★測定値は63.4mA。101Vをかけると6.4w。
表記より0.1w高いですが誤差の範囲でしょう。



●東芝のLDA7N。60wクラスの昼白色。
公称値は600lm/7.2w。効率は83.3lm/w。
先日生産完了しましたが、今までで一番バランスの取れていた製品だと思います。現在はどのLEDも良くなりましたが、これを買った2年前は作動音（ジーっと言う音)やフリッカー(チラつき)が気になる製品も多かったのですが、この製品はそれが非常に少なく、時計の秒針の音が我慢できないような神経質な私はかなりお気に入りでした。自室のスタンドなどに使用しています。
★測定値は67.7mA。101Vをかけると6.84w。
やや低めの値ですが誤差の範囲かと。

実はこのLEDもバラつきがあったのですが、これの他に正常な範囲と思える奴が4個あり、6.4～6.9w。購入先の内訳は2個がヨドバシカメラ、1個がホムセン、1個がヤフオクです。
そして更にもう1個、5.1wと言う物があり、照度を測るとやはり暗い。しかもヤフオクで買ったものでした。
・・・どうも私がヤフオクで買うものにはハズレが多いようです。



●SHARPのDL-LA61N。60wクラスの昼白色。
公称値は600lm/7.8w。効率は76.9lm/w。
ヨドバシカメラで購入したもの。
★測定値は81.6mA、101Vをかけて8.24w。
ちょっと高い値ですが、まぁ誤差の範囲でしょう。
若干他の600lmより明るい感じでした。

雑感ですが、この機種はフリッカー(チラつき)をコンデンサーで吸収しているのか？スイッチを入れて点灯するのにワンテンポ遅れます。消すときも、ごく僅かですがフンワリ消える感じです。



●OHMのLDA6N。50wクラスの昼白色。
AC駆動のLED「アクリチ」を搭載した電球です。DCに変換する必要がないので効率が良く、部品が少ないので安価なのが売りのチップです。
公称値は510lm/5.9w。効率は86.4lm/w。さらに色の鮮やかさの指標となる演色性はRa80。かなり良いスペックです。カインズホームで購入。798円。
★測定値は62.7mA、101Vをかけて6.33w。
ちょっと高い値ですね。その上、他のLEDと比べて消費電力がなかなか安定しませんでした。点灯後1分経っても、5.8～6.4wあたりを行ったり来たり。AC駆動LED「アクリチ」の特性なんでしょうか？


●OHMのLDA6L。40wクラスの電球色。
同じく「アクリチ」を使用した電球色のLED電球。
公称値は485lm/5.9w。効率は82.2lm/w。電球色は、白色のLEDに赤やオレンジで着色しているため効率が悪くなるのですが、他社の昼白色と同等以上の効率を発揮。70lm/wを超えれば高効率の部類だと思うので、これはかなりすごいスペックです。色見もちゃんと電球色をしており、白っぽかったりすることもありません。カインズホームで購入。798円。
★測定値は57.4mA、101Vをかけて5.8w。
ほぼ表記通りの値です。昼白色と同様、消費電力の変化がありましたが、5.6～6.0w程度で昼白色よりは落ち着いていました。
電球色でこのスペックを考えると結構スゴイ！



外観は結構ハデ。ヒートシンクが金色です。
アルミダイキャスト製で他社製品が軽量化されるなか、ちょっと重ため。
まだ買ったばかりで、寿命や経時変化は未知数ですが、気に入りました！