梅雨の楽しみは雨である。
ジメジメした梅雨の,いったい何が楽しいのか?
それは,路面がウェットなので,クルマを滑らしやすいのだ。
クルマにスピードを求める輩には,大きく分けて2種類いる。
コーナリング重視で峠などを攻めるワインディング派と最高速を求める直線番長だ。
元々ライダーだった私は,四輪免許取得後も峠に通った。
以来,ずっとワインディング派である。
最初は峠を走っても,バイクのときのような爽快感が得られなかった。
コーナーを軽快にパスできるバイクとは違い,その手前で充分に減速するクルマでは速く曲がれなかったのだ。
そこで,自然と誰もが通るドリフトにトライしていくことになる。
充分なトラクションを必要とする直線番長とは違って,ドリフトは滑りをコントロールすることが重要だ。
広い河川敷のグラベルで夜な夜な練習を重ねた。
あえて,山の減った細い中古タイヤを探し回ったり,LSDを2ピニから4ピニに替えて試したりもした。
おっかなびっくりカウンターを当てられるようになると,腕試しに峠に戻った。
何度も走っている内に,今度は新たな発見をすることになる。
ドキドキしながら,アクロバティックにドリフトを決める先行車の真似をしなくても,意外に付いて行けることに気づいたのだ。
まぁ,ドリフト族の半分は速く走るためでなく,パフォーマンスや美技が目的だからだ。
そこで,グリップ走行を模索することになったが,ここでドリフトを練習していたときの荷重移動やグリップ限界の見極めが役に立つことになる。
ドリフトのときはズリズリッとなるまで待つが…
ズリッとくる最初の一瞬の滑り出しの感覚が分かれば〆めたもの。
そのまま我慢して,コーナー出口がイメージできたらガバッとスロットルオン!
いつしか,それに味を占めるようになった。
…とは言え,最近のクルマは,トラコンで武装され,タイヤ性能も格段に向上している。
よっぽどスロットルを開けなければ,滅多なことではズリッとはできない。
若いころと違い,猛スピードで突っ込んだり,トラコンを切る度胸や反射神経もなくなった。
そこで登場いただくのが,ミューの低くなったウェットな路面だ。
さほどスピードも出さずに,安全マージンを保ちつつズリッとくる感覚は,雨の神様が与えてくれたご褒美だ。
それに雨予報のときは,峠もガラガラですいている。
欲を言えば,私の愛車はフロントガラスの曇り止めが弱い上に雨漏りが激しいので,雨が上がってくれればベストコンディションだ。
シトシト降る雨も,そろそろ上がりそうだ。
さあ今日は,地盤の緩くなった土砂崩れに注意しつつ,安全にズリッとしてこよう(笑)
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