幻のグループSマシン、の巻。

シルビアとほぼ並行して行った、日産901運動の基礎を作った、ミッドシップ・スポーツMID4のミニカーのレストアも、終わりました。


オークションで999円で買ったベース。届いてみて気づきましたが、フロントウィンドウにデカい傷が‥。


バラす。車軸を押さえるのとサスペンションを兼ねた板バネが、壊れて意味をなさなくなっていたので、破棄。タイヤも交換です。


塗料を剥がして下地塗り。以前に買ったホイール（エンケイの何からしい）に交換しました。そのままでは、軸が留まらないので、上から1.2㎜の真鍮パイプで押さえ込んで、車高も下げました。


エンジンフードが開き、VG30DEもモールドされているので、可能な限り塗装。


シートも塗装。


吹いた色は、タミヤカラーのイタリアンレッドです。画像検索して、可能な限り細部も塗装。実車とミラーが全く違います。

タイトル画像に、前から見た姿を貼りましたが、窓はコンパウンドで磨いたけれど、残念ながら傷は薄くなっただけでした。


後ろから見た図。テールランプは外して、コンビランプを塗装。


エンジンフードを開くと、実車よりかなり下になってますが、VG30の片方のヘッドが、かろうじて見えます。ちなみに、もう片方のヘッドは、再現されていません。


前の持ち主の方は、箱をカラーコピーして、そこに車を収めていたようです。箱も一緒に下さったので、車に緩衝材を巻いて、収めました。

実車のMID4は、WRCグループBのあとに計画されていた、グループSマシンとして出走する構想があったそうです。開発責任者は、スカイラインでお馴染みの櫻井真一郎さんだし、チームには、NISMOの初代社長の難波さんやら、古平さんやら、ラリー畑の人が集まっていたので、実現したら、大インパクトだったことでしょう。

MID4は、この後ツインターボのMID4Ⅱになりますが、販売価格が2000万円を超えてしまうことなどの諸事情が重なり、限りなく市販車に近い試作車のまま終わってしまいました。しかし、AWDシステムや、マルチリンクサスペンションなど、この車を通して開発されたものは、R32スカイラインや、Z32フェアレディZ、S13シルビアや、A31セフィーロ、P10プリメーラなどで花開いています。