リョウビの高圧洗浄機 修理
先日、私の保有するAJP-1410が壊れたので、修理しました。
この機種は圧力スイッチからの水漏れが起こりやすく、そこからマイクロスイッチに水が流入し破損するといった流れで故障が起こります。
故障の症状・第一段階
電源を入れると、噴射をしていないのに、何度も起動を繰り返すようになる。
これは圧力スイッチから水漏れが起こっている証拠です。
この段階では、マイクロスイッチの溶着にまでは至っていませんが、
近々ダメになる前兆です。
故障の症状・第2段階
マイクロスイッチが溶着してしまい、モーターが回りっぱなしになる、
もしくは電源を入れても起動しなくなります。
不具合の原因
部品番号30、32、37、38番のOリングに水アカが付着したり、
劣化、硬化して水漏れが起きます。
その結果、66-1番のマイクロスイッチが溶着します。
修理の手順
1、39番、樹脂ボルトを取り外すのですが、これが非常に困難です。
水アカが大量に付着していたり、アルミダイカストの腐食などが原因で、モンキーレンチで回しても回りません。
仕方ないので、ホットナイフで溶かしながら取り外します。
こんな事をしていると、修理しているのか、壊しているのか、分からない気分になります。
33番のピストンシャフトも当然壊れてしまいますが、
どうせ交換するので気にせず、どんどん溶かしながら、無理やりもぎ取ります。
途中で35番スプリングが出てきますが、これは再利用します。
溶かしながら掘り進めると、一定の段階で39番が回せるようになります。
こうなったら、しめたものです。
反時計まわりに回して取り外しましょう
2、39番が取り外せたら、31番もホットナイフで溶かして取ります。
39番を無理やりもぎ取る事に比べたら、31番なんて簡単に取れます。
3、水アカやら溶けた樹脂の破片を取り除き、きれいに拭き取って、
シリコングリスを塗っておきます。水漏れ防止と潤滑用です。
4、30~39までの部品を組み付けます。
32、33、37、38、39番にはグリスを塗っておきます。
Oリングの摩耗防止と潤滑の為ですが、
樹脂ボルトを取り外すのに、こんな苦労は二度と御免だからです。
次回、簡単にメンテナンス出来るようグリスは必須です。
必要な部品
30 Oリング Φ1.8×9 交換
31 ASSシリンダー 交換
32 Oリング Φ2×12 交換 外径15.5 内径12mm 線径2mm
33 ASSピストン 交換 シャフト径6mm 頭径12mm
34 ASSリング 再利用可
35 ASSスプリング 再利用可
36 ASSワッシャー 交換
37 Oリング Φ1.8×5.6 交換
38 Oリング Φ2.65×19 交換
39 ASSボルト 交換
66 マイクロスイッチ 交換
必要な工具
ハンダごて、ホットナイフ、ドライバー(+)、(-)、
モンキーレンチ、ラジオペンチなど
あとがき
Oリングの交換をするだけなのに、メチャクチャ苦労しましたが、
無事修理が終わり、正常動作するようになりました。
32、37番のOリングからの水漏れが故障の主因だと思います。
圧力スイッチから水圧が抜けているから、こんな現象が起きるのです。
そうなる原因は水に含まれているミネラル分が固着して、
圧力スイッチ内、水の密閉を妨げているのだろうと思いました。
純正のOリングの硬度がずいぶん硬いように思えたので、
一度、柔らかめのシリコン製に交換してみようかと思案しています。
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Posted at
2025/05/05 13:41:24