
お昼間、暑くなってきてカーエアコンを使っている方が増えてくる時期になりました。
1人で乗っている時はエアコン(A/C)をOFFでずっと過ごせる方も同乗者を乗せる場合等、どうしてもエアコンをONにせざるを得ない機会があると思います。
今回は燃費低下を最小限に抑えてエアコンを使う方法について書いてみます。
【A/CをONにするとパワーと燃費が下がる理由】
エンジンの力でコンプレッサを回して圧縮ガス(冷媒)を生成し、それを利用する事で車内を冷やしています。
コンプレッサを回すのに大きな力が必要で、回転抵抗が生じて燃費の低下につながっています。
先に結論から書きますと下記の通りになります。
【エアコンの設定】
・設定温度は最低(オートエアコン車は18℃)
・風向き、風量は任意
・内気循環(30分に一度は外気導入にして換気)
【A/CのON、OFF】
・一定速度で巡行している時、下り坂を走行している時にON
・停車時、加速時、急な登り坂を走行している時はOFF
【設定温度を上げても省エネにならない!?】
車のエアコンは設定温度に応じてヒーターコアに通して暖める空気の量を増減させます。設定温度を上げてもヒーターコアに通す前に作られる冷たい空気の量は変わりません。
結果、設定温度を上げても省エネになりません。
家庭用エアコンの場合は設定温度に応じて熱交換を行う仕事量を増減させます。
設定温度を上げる事が省エネに繋がります。
【A/C(コンプレッサ)を作動させる最善のタイミングとは?】
結論から書くと以下の2つの条件を満たしている時です。
・負荷があまりかかっていない事
・エンジンが1500~3000回転一定で回っている事
その条件を満たしているのが一定速度で巡行している時と、下り坂をエンジンブレーキを使って下っている時になるという訳です。
下り坂でA/CをONにするとエンジン本体の回転抵抗に加えコンプレッサの回転抵抗が加わります。A/CがOFFの時より強いエンジンブレーキが効きますので積極的に使うと良いでしょう。
逆に燃料を多く使ってパワーを出そうとしている状況の時にコンプレッサをONして負荷を増やすのは悪手と言えます。
1.多めに燃料を吹いている状態の上にコンプレッサの負荷の分多めに燃料を吹く
2.燃料が濃い状態になる(特に理論空燃比より燃料が濃い状態)
3.増やした燃料相応のパワーUPは得られない
4.余計にアクセルを踏み込む、加速にかかる時間が伸びる
上記のような悪循環に陥り大幅に燃費が悪化してしまいます。特にNA(自然吸気)の軽自動車では起こりやすいです。
信号待ち等で停車しエンジンがアイドリング状態の時もA/Cの使用は避けた方が望ましいです。アイドリングの回転数が大幅に上昇し、コンプレッサの負荷の分だけ燃料を多めに吹く制御をする為です。
実際に三菱の3G83(自然吸気)エンジンでは…
A/CがOFFの時の回転数が600~800回転
A/CがONの時の回転数が1200~1300回転
上記のように大きな差が生じます。
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Posted at
2023/05/02 19:18:17