連日連夜暑い💧
8月4日(出穂)から夜間水のかけ流しを行っています🤗
退勤後に入水。
朝6時には止水します。
朝の排水です。
水のかけ流しをすることで水温が下がります。
水温が下がれば、お米の旨みを左右する昼夜の寒暖差が大きくなります。
水は北アルプスの冷水と豊富です。
お昼は太陽の光をたっぷりと浴び美味しいお米がすくすく育ちます。
贅沢なかけ流しを行い美味しい富山米を作るぞ٩(◜ᴗ◝ )۶
追記
コシヒカリの場合、日中の気温が35度を超え、夜間の気温が熱帯夜(最低気温25度以上)だと高温障害が発生しやすくなります。
(富富富、早生品種のてんたかく、晩稲のてんこもりは高温障害に強い品種)
令和元年産隣県の品質等の実態です。
9月30日現在の1等級比率は、コシヒカリ20.8%(平年80.5%)、水稲うるち33.1%(平年73.5%)で、平成22年産並の1等級比率となっている。
コシヒカリは乳心白・背白粒、こしいぶきは背白・基部未熟粒などの白未熟粒の混入が平年より多い。
平成22年は幼穂形成期の草丈が長く、葉色が濃く、1回目の穂肥を控えたため、栄養不足の状態となった。これと高温の影響で背白粒が多発生した。
今年度は乳心白粒が多く、平成22年とは違う発生要因が考えらえる。
<委員の主な意見>
・出穂期約1週間後の8月10日時点で、コシヒカリの葉色は、ほぼ指標値並を示し、栄養状態は確保されていた。8月20日になると、途中で台風10号のフェーンに遭遇し、葉色はやや淡くなったが、よく耐えたと言える状態であった。
・穂肥の施用が2回のほ場において、出穂後の葉色が指標値を下回る状況が確認された。葉色の淡い状態で追加穂肥が不足したため、品質低下を招いた事例が他にもあった可能性がある。
後期栄養確保(葉色の推移等による生育診断に基づいた穂肥施用、水管理等)
<生産者の声>
【品質確保につながった要因】
〇アンケート
<穂肥>
・3回目穂肥を実施したほ場で良かった。
・稲の生育量と側条施肥量が丁度良かった。
・5割減々を行っているが、100%有機肥料や鶏ふんを使うことで、必要な窒素量を補っている。
・地力があるのと、2回目重視の穂肥も、良かったのではないか。
<水管理>
・溝を切り、溝を利用して迅速に入水、行き渡ったら即落水し、高温でお湯状態になるのを避けた。
・高温時の水管理は濡らす程度で長期湛水をしないようにかつ田面を乾かさず。
夜入水→朝止水→3日経過の繰り返し。
・幼穂形成期からの水管理が十分にできた。
・用水温が元々冷たい。
・こまめな水管理。夜間は落水し朝一で入水(地温を上げないように努めた)
・出穂期以降高温時は、水を深水15cmにしてしっかりかけたのち、すぐ落水することを繰り返した。
・水を溜めない様に管理(土が湿っている状態)した。
・沢水とポンプ用水の違いで品質が分かれている傾向があるように思う。
・用水が輪番制のため気をつかった。
〇インタビュー
<穂肥>
・肥料を有機質3割から化学合成100%に見直したことで肥培管理しやすくなった。
・42株/坪植えの影響で後期栄養が良好であったため、1回の追肥で指標値並の葉色を持続できた。(出穂期:33.0、+12日:32.6)
・出穂期の葉色が適正に維持されるよう、出穂7日前後に穂肥を施用するようにしている。
・2回目穂肥を多めに施用した。
・2回目と場合により3回目穂肥で、しっかりと栄養を確保したことが収量確保の要因として大きいと思われる。
・1粒当たりの充実を高められるように籾数を増やしすぎない肥培管理に心がけている。1回目穂肥は1穂籾数を増加させないように少なめにし、基肥のぼかし肥料の肥効が2回目の穂肥時期から発現し、その後も持続している。
<水管理>
・通常幼穂形成期以降は間断かん水的な水管理を行い強制的に落水する時もあったが、今年は自然に水がなくなれば入水するような飽水管理が自然とできた。
・夜温が高い時は、夜間入水して稲の消耗を防ぐような水管理に努めた。
・幼穂形成期以降は特に水管理に注意した
・出穂後、かけ流し灌漑を実施したこと。
・フェーン時の水管理。フェーン時に深めの湛水。入水は夕方から。湛水状態を維持せず午前中に落水。砂地で水持ちの悪いほ場は2等。
・こまめな水管理(高温時は一部で夜間落水)。
・少ない水の有効利用に腐心している。お盆過ぎにほ条の外周または外周のうち2辺に溝を切り直す。
・中干し以降は水温や地温も高くなるため、湛水はせず、飽水管理を心がけている。入水時間は水温の高い日中を避けて夕方にしている。
・標高(400~500m)、水温低い。高温の影響少ない。
・登熟後半まで水管理をしっかりと行えた。
・用水がパイプ灌漑であるが春先から3日に一度の通水となるため、水管理を気をつけた。
・登熟後半まで極力水を入れて土壌水分を維持するよう努めた(昨年後半水不足となったことの反省)。
〇意見交換会
<穂肥>
・分施で3回目穂肥を実施したところや、基肥一発で追肥したところなど、積極的な施肥をしたところで品質が良かった。
<水管理>
・夜間潅水は、高温時の稲ストレスを軽減でき、品質向上の事例もあるので、地域の条件次第では取組を検討してもよいのではないか。
【品質低下につながった要因】
〇アンケート
<穂肥>
・8月に葉色が淡かったので、後期栄養が不十分だった可能性。
・出穂後の高温により結果的に栄養が不足した。
<水管理>
・水掛けても白未熟粒多い。早植えほ場で葉色の褪めが顕著。
・余裕があれば追肥したかった。9月フェーンによる高温時に灌水したかったが、水が来ていなかった。
・水持ちの悪いほ場で悪い。
・用水温が高かった。
・田面が柔らかくならないか不安で水掛けが足りなかった。
・出穂前後に湛水していたが、溜めっぱなしで高温になり根に障害が出た可能性。
・用水不足で一部枯れあがり。
・秋作業に合わせた早期落水により品質低下。
・例年以上に水管理に気を配ったが、全般的に品質が悪かった。
・コシヒカリは心白のみが多発。水管理に問題はないのに2等。肥料も不足した感じはしない。
・台風時水が不足した(十分入水しなかった)。
・水をかけ流しにした人は品質よかったと聞いた(ためていた人は品質は悪かった)。
・落水が早すぎた。
・高温、一部ほ場は水不足が品質低下に影響した。
・気温が下がらなかった。水は入れていた。夜は水が出ない。フェーン時等は夜も出してほしい。
・水管理は例年並に実施したが、昨年の渇水時に比べ水がいつも出ていたので、気が緩んでいたかも。
・ほ場への適期入水ができなかった。
・8月5日~24日までの水不足とお盆頃のフェーン現象。
〇インタビュー
<穂肥>
・追肥対応が適切でなかった(時期遅れ、量不足、有機50%肥料使用のため遅効的)。
・肥料不足(後期栄養)。出穂期前に葉色が大きく低下し、穂肥1回では指標値に戻らなかった。葉色値の推移7/25:32.2 7/30:28.8 出穂期:30.9
・穂肥は例年どおりの窒素量であったが、結果として猛暑の中では後期栄養が不足であったかもしれない。
・結果として見ると、穂肥量が不足だった。コシヒカリが耐えられる気温ではなくなってきている感がある。
<水管理>
・労力的に細やかな水管理(夜間落水や夜間湛水など)ができなかったこと。できていれば夏季の異常高温の影響を少しは緩和できたかもしれない。
・出穂後の水管理は主に飽水管理であったが、今年の猛暑下では湛水が必要であったかもしれない(今年はほ場が柔らかく、稲刈りを考えると8月中旬以降湛水することは避けたかった)
・夏場の水管理が思うようにできなかった。
〇意見交換会
<穂肥>
・3等以下となった米では、白未熟粒の他に、粒張りが小さくて薄い特徴があり、後期栄養が不足していた可能性。
<水管理>
・地域の条件等によっては、用水を自由に使えない場合があった。
・水のかけ流しや、毎日の水更新は、使用可能な水量の問題等もあり難しい。
<明らかになった課題>
・地域の水利条件によって、緊急的な水管理が困難な場合があった。_
ホームページより
経験談は凄く勉強になった。