トンガ王国 での、海底火山の噴火!
トンガの皆様 どうかご無事であること、そして、お見舞い申し上げます。
未だに、災害の全貌がつかめないまま日にちが過ぎている。
津波は大平洋沿岸に達して、各地で被害が起こった。
トンガでは、津波の高さが15m
火山灰がトンガの島々に降り積もり、空港は、使用できず、ニュージーランドや、オーストラリアの各軍の救援がままならない。
しかも、今回の噴火一度で終るのか?
更なる噴火が起こるのか?
神のみぞ知る だが、此一度きりに志手ほしいと願う。
今回のトンガ海底火山噴火は、他人事ではない。
日本も同じ条件の火山大国の1にある。
明日は我が身。
そう思いながら、トンガの状況を按じている。
トンガ、噴火で3人死亡 津波最大15メートル、救助難航
2022年01月18日22時58分
シドニー時事】海底火山の噴火とそれに伴う津波に襲われた南太平洋の島国トンガの政府は18日、3人が死亡したと発表した。津波は高さが最大15メートルに達した。被害状況が次第に明らかになりつつある中、被災した離島から助けを求める信号が発信され、海軍が展開して救助活動が始まった。ただ火山灰の影響で、外国政府による救援物資輸送は難航している。
最初に死亡が確認されたのは、首都ヌクアロファで動物愛護の活動を行っていた英国人女性アンジェラ・グローバーさん(50)。世話をしている犬を助けようとして、波にさらわれた。親族がメディアに明らかにした。
トンガ政府は18日、グローバーさんや離島の住民ら3人が死亡したと確認した。ほかにも多数の負傷者がいるという。被災地の通信状況が悪く、安否確認は難航している。
ニュージーランド(NZ)政府は18日、救援物資を積んだ軍の輸送機をトンガに派遣する予定だった。しかし、トンガの空港に積もった灰のため着陸できず、出発を見合わせた。代わりに物資を搭載した海軍の船が出航し、支援要請に直ちに対応できる準備を整えた。灰などによって水が汚染された恐れがあり、飲料水の供給が急務となっている。
トンガでは海底ケーブルが一部で切断され、外国との電話がつながりにくい状況が続いている。マフタNZ外相は「通信問題によって、今回の災害対応が特に難しくなっている」と語った。
トンガ首都のあるトンガタプ島は、特に西部の海岸のリゾート施設や家屋に大きな被害が出ている。首都では散乱するがれきや岩石の撤去作業が始まった。
国連人道問題調整事務所(OCHA)などによると、当初連絡が取れなかった離島は2島で、住民は合わせて105人。うち少なくとも1島から遭難信号が発信されたという。いずれも海抜が低いため津波の被害を受けやすく、「建物などに大きな被害」が出ていることが上空から確認されている。(2022/01/18-22:58)
トンガ首相、火山噴火は「かつてない災害」 NZ当局はさらなる噴火と津波を警告
(CNN) 南太平洋の島国トンガのソバレニ首相は18日、同国沖で発生した大規模な火山噴火および津波により、「かつてない規模の災害」が引き起こされたと述べた。一方でニュージーランド当局は、さらなる噴火について警鐘を鳴らし、通信が途絶えている離島への支援物資輸送を困難にしかねないと指摘している。
15日に起きたフンガトンガ・フンガハーパイ海底火山の噴火以来、同国政府は18日に初めて更新された公式情報で、3人が死亡、複数人が負傷したことを確認するとともに、被災地域の被害規模についての概要を明らかにした。
ソバレニ首相は、36人が居住するマンゴ島では全家屋が損壊し、フォノイフア島では現存する住宅は2棟のみで、239人が暮らすノムカ島でも甚大な被害が出ていると説明。「トンガはかつてない災害に見舞われた」と述べるとともに、同国の全域を覆うまでに「火山によるきのこ状の噴煙」が拡大し、全人口10万人超が影響を受けたと指摘した。同国はおよそ170の島々から構成され、うち36の島々に人々が居住している。
ニュージーランド外務省は18日、さらなる火山噴火の可能性について警鐘を鳴らし、津波のリスクを引き起こし得ると指摘。
この見解は、同国の地学研究センターである地質核科学研究所によるモデリングに基づいたもので、「最もあり得るシナリオは、数日から数週間にかけて噴火が続き、トンガとニュージーランドへの津波のリスクが続くというものだ」と述べた。
15日の噴火では、最大15メートルの津波が発生し、本島トンガタプ島の西海岸およびエウア島、ハーパイ諸島を襲った。
国連の報道官は、トンガ当局の初期評価により、人口の大部分が暮らすトンガタプ島で住宅100軒が被害を受け、50軒が損壊したことが分かったと述べた。同島では避難施設が開設されておらず、住み家を失った人々は多くの場合、親族の元に身を寄せているという。またエウア島では、89人が避難施設にいる一方、さらに外部の島々からの情報は乏しいままだとした。
急がれる援助物資の輸送
今回の壊滅的な状況についての詳細は18日、同国に近いオーストラリアやニュージーランドが実施したトンガへの偵察機の飛行によってはじめて明らかになった。
写真によれば島全土の集落は現在、かつての青々とした緑色から、厚い火山灰に覆われて灰色となり、多くの住宅が損壊もしくは全壊している。
赤十字社によると、海水および火山灰によってよどんだ水たまりが広がって飲料用の水源が汚染されているという。
また支援物資の輸送は、国際空港の滑走路を覆う降灰によって妨げられている。ニュージーランド当局は復旧支援のために、海軍の船舶2隻を派遣しているが、到着は21日になるという。
世界保健機関(WHO)の瀬戸屋雄太郎トンガ連絡事務所代表は、援助物資を積載した飛行機の到着は20日に到着すると考えていると述べた。
同代表は19日、CNNの取材に対して災害発生当時の状況を説明。「噴火の後は当初、屋根から雨のような音がしていたが、実際は雨ではなく、空から降ってきた小さな粒子だった」と話した。この粒子の後には非常に細かな火山灰が続き、翌朝までには「各所で2センチ積もった灰色の雪」といった様相を呈したという。現在も除去作業が続いており、救助隊員らは不足している安全な飲料水の配送に追われている。
国際赤十字・赤新月社連盟の太平洋地域代表部でトップを務めるケイティー・グリーンウッド氏は、「安全な飲料水へのアクセスを確保することは喫緊の最優先事項」とし、下痢やコレラといった疾病のリスクが高まっていると指摘した。
また同国は、新型コロナ感染症のパンデミック(世界的大流行)の間、感染例の報告が1件にとどまっており、オミクロン変異株が急速に拡大する国々から訪れた援助関係者が、新型ウイルスを持ち込んだ場合、同国初の流行が起きる懸念もある。WHOで太平洋地域における新型コロナ感染症の関連事項を統括するショーン・ケーシー氏によれば同感染症を地域社会にもたらすリスクがあるため、同機関はトンガに対して国際援助チームを派遣しない意向だという。
1000年に1度のトンガ大噴火、これでは終わらない可能性
190
コメント190件



1/20(木) 19:10配信
南太平洋に浮かぶ島々から成るトンガ王国はいつもなら世界の注目を集めるようなことはない。しかし1月15日に起きた海底火山の大噴火では、この島国で発生した文字どおりの衝撃波が地球の半分を揺るがした。
この海底火山も普段はいたっておとなしい。トンガの首都ヌクアロファから北へ65キロほど船で進むと、海抜100メートル程の2つの小さな無人島フンガハアパイとフンガトンガが海面に顔をのぞかせている。その下に眠るのが、高さ約1800メートル、幅20キロにも及ぶ巨大な海底火山だ。 島の名を合わせてフンガトンガ・フンガハアパイと呼ばれるこの火山は、ここ20年ほど何度か噴火を繰り返してきた。2009年と2014~15年の噴火でも熱いマグマと蒸気が海上に噴出したが、今回の噴火はそれらよりはるかに大規模だった。 私たちが行ったこれまでの噴火の調査から、今回の噴火はざっと1000年に1度の大噴火と考えられる。 超音速の爆風が発生 海底火山の噴火では、マグマが海水に冷やされるはずなのに、なぜこれほど激しい爆発が起きたのか。 マグマがゆっくりと上昇すれば、たとえ約1200℃の高温であっても、マグマと海水の間に蒸気の薄い層ができて、これが断熱材となり、マグマの外側の表面が冷やされる。 だが地下に火山ガスがたまり、マグマが一気に噴出すると、この仕組みは働かない。マグマが急激に海中に噴き出すと、蒸気の層は吹き飛ばされ、高温のマグマが冷たい海水にじかに触れる。それにより海水が瞬時に気化して、体積が一気に増大し、水蒸気爆発が起きるのだ。 これは火山研究者が「燃料と冷却材の相互作用」と呼ぶ現象だ。極めて激しい爆発により、マグマの外側が吹き飛ばされると、内部のマグマが海水に触れて、さらなる爆発が起きる。このようにして連鎖的に爆発が繰り返され、ついには火山性粒子が大量に噴出し、超音速の爆風が発生する。 海底に眠る巨大カルデラ 2014~15年の噴火で火山円錐丘が形成され、フンガトンガとフンガハアパイを結ぶ長さ5キロの島が誕生した。私たちは2016年にこの島を調査し、これまでの噴火は序章にすぎず、はるかに大規模な噴火がこれから起きると予想した。 海底地形の調査で、海面下150メートルに眠るカルデラが見つかった。 このカルデラはクレーターのような窪地で、直径約5キロ。2009年、2014~15年の噴火など、小規模の噴火は主にこのカルデラの周縁で起きるが、大規模噴火はカルデラそのものから発生する。大規模噴火では、噴出するマグマの頂部が内側に崩れ落ち、カルデラはさらに深く穿たれる。 小規模の噴火は地下にマグマがゆっくりとたまり続け、大規模な噴火を準備していることを示す兆候だ──過去の噴火の痕跡の化学組成を調べて、私たちはそう考えるようになった。
遠い過去の大噴火の痕跡 フンガトンガとフンガハアパイの堆積層から、フンガ・カルデラで過去に起きた2度の大規模噴火の痕跡が見つかった。私たちはその化学組成が、トンガ王国の首都がある65キロ先の本島・トンガタプ島に堆積した火山灰の化学組成と同じであることを突き止め、放射性炭素年代測定で大規模噴火が起きた年代を調べた。その結果、カルデラの大規模噴火は、およそ1000年に1度の周期で発生していて、前回は1100年に起きたことが分かった。 これに照らせば、今回の噴火は1000年に1度の大噴火と見てよさそうだ。 今はまだ一連の大規模な火山活動のさなかにあり、噴煙で島が覆われていることもあって、不明な事柄が多い。 2021年12月20日と2022年1月13日に起きた2度の噴火は中くらいの規模だった。噴煙が17キロの高さに立ち上り、2014~15年の噴火でできた島が拡大した。
目覚めたフンガ・カルデラ
1月15日の噴火はそれらを上回る規模で、噴煙は高さ約20キロまで上がった。最も注目すべきは、噴煙が火山を中心に半径130キロの同心円状に広がったことだ。その後、噴煙は風に流されて形を変えた。 この噴煙の規模は、凄まじい爆発力を物語っている。その威力はマグマと海水の相互作用だけでは説明できない。ガスが充填した新しいマグマがカルデラから大量に噴出したと考えられる。 この噴火で、トンガの全ての島々、そして近隣のフィジーとサモアの島々も津波に襲われた。衝撃波は何千キロも伝わり、衛星からも観測され、およそ2000キロ離れたニュージーランドでも記録された。トンガタプ島では、噴火後まもなく空が真っ暗になり、火山灰が降り始めた。 これら全ての兆候は、巨大なフンガ・カルデラが目覚めたことを物語っている。津波は大気中と海中を伝わる衝撃波が合わさって起きるが、海底で発生した地滑りやカルデラの崩壊によっても起きる。 今回の噴火が一連の火山活動のピークかどうかはまだ分からない。マグマの圧力が大幅に放出されたのは確かで、それにより噴火が収まる可能性もある。 ただ、堆積層に残る過去の大噴火の痕跡を調べると、1000年に1度の大規模なカルデラ噴火は、複雑な連続的プロセスで、いくつもの噴火が別々に起きたと考えられる。 そのため私たちは、この海底火山では今後数週間、いや、ひょっとすると数年にわたって大規模な活動が続くこともあり得ると予想している。トンガの人々のために、この予想が外れることを祈っている。