2013年12月05日
いつから食文化の、文化遺産登録なるものが出来たのかは知らないが、”和食”が無形文化遺産になったという。
何処の誰がこんな食文化に”冠認定”したのか。
それは”ユネスコ”だ。
文部科学省の公式ホームページには
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization U.N.E.S.C.O.)は、諸国民の教育、科学、文化の協力と交流を通じて、国際平和と人類の福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関です。
とある。
”国際平和と人類の福祉の促進を目的”
そんな目的の一つが食の無形文化遺産なのか?
残念だが、世界の食文化は、小麦と、油と、砂糖に塩という成分を絡め合わせた、単純原料がベースとなってしまっている。
ジャンクフードの王様”ハンバーガー”は、小麦のバンズと、油の固まり”パティ”に、ソースというなの塩分をミックスさせたものだ。
さらにそのハンバーガーには、”油と塩をまとわせた”ポテトに、”砂糖水の固まり”コーラが加わって、それはもう、ジャンクの王道”1,000kcal越えの、とんでもない餌になっている。
そんなmのマークがもてはやされてしまった現代社会において、真の”和食”は消え去る運命なのかもしれない。
20世紀の半ばまで日本人の食卓には、”和食”と呼ばれる日常の食があった。
”日常の和食”とは、地産地消の食であり、その土地土地で採れる食材を使って食べる食事そのものである。
大東亜戦争(多くの報道などでは、”太平洋戦争”とか”第二次世界大戦”と呼ぶが、大日本帝国政府の公式表記は、”大東亜戦争”である。戦争賛成者ではないが、事実を正確に伝えるためには、やはり、日本人としては”大東亜戦争”と呼称すべきと考える。)以前の物流状態では、遠隔地の食材を手に入れるのは、大変難しく、一般的には地のものを使って料理し食するのが当たり前であった。
一部の特権階級の人間のみ、珍味として遠方から、特別に工夫処理し、日持ちするように手を加えた食材を手にすることができ、それを珍重したのが、王宮料理や、宮中料理と呼ばれる料理だったはずである。
欧州の世界進出の一端には、世界の珍味(スパイス)を求める貿易の旅であり、現にコショウなどのスパイスは、貴重で高額で取引されたある種の薬だったし、インドは、欧州で消費する高級紅茶の原産地として、イギリスが支配もしていた。
そんな時代を経て、産業革命、そして二度の世界大戦を経て、船輸送の高性能で高効率化、さらには、航空機という速達化によって、世界物流は大量にかつ迅速になり、食文化は効率化と、画一化へ突き進んでいった。
効率化とは、食材の大量生産、大量消費であり、画一化とは、工場での食品の規格化と調理化である。
スーパーマーケットへ行けば、冷凍食品や袋詰め、缶詰の食品が並びその加工場所は中国だったり東南アジアだったり、穀物や果物などの食材は世界の至る所からの輸入になっている。
そんな、食材で作る”和食”はもはや”和食”といえるのだろうか。
そもそも、ユネスコが認定した”和食”とはいったいどんなものを、いうのだろうか。
先日表面化して、問題になった”食品偽装”問題だが、残念だが食品偽装は無くなることはなく、”のような括りの物”を揚げて、焼いて、蒸して、炒めて、煮るという、捏ねくり作業をして出てくるだけである。
残念だが食材をこねくり回すほどに、文化として価値が上がり、人件費を搾取できる食べ物になるという、世界が向かう食文化は、決して人間という動物にとって健康的な食材ではなくなり、多くの料理人と称される人々の、画面の向こうに写る姿は、顎から首にかけて醜い”ニク”を身にまとった首のない、腹の出た”白豚”のような料理人をよく見かけるようになってしまった。
NHKの今日の料理に出てくる、料理研究家のふくよかな事。
包丁を持つ手が、ドラえもん状態という人も結構見かける。
はたして、そんな食生活が食文化遺産の端くれであって良いのだろうか。
きっと、これから更に20年後、30年後には、日本人の体系は一方ではとんでもない姿になってしまっているのかもしれない。
そして、この食に関する流れの中で、拍車を掛けるのが、TPPである。
数年後には、TPPは施行され、世界中から安く大量に、多くの単一加工食材と、加工食品が今まで以上に流れ込んでくる。
残念だが、いかにがんばって地の食材を国内で作っても、経営を成り立たせるのは大変だろう。
悲しいが、多くの日本のマーケットは、質より価格になびく。
いかに良い食材でも、毎日、毎食食べる食に目を向ければ、安くて簡単な方へ流れざるを得ない。
スーパーマーケットだって、コンビニだって、高くて売れ残る可能性のある食材や食品より、安くて回転率の高く、儲けも確実に出る食品、食材を仕入れて売るだろう。
小売店は慈善事業ではない。儲けを出さなければならない企業だ。
そして、料理店と呼ばれる、高級なお店も、ジャンクフードを扱うお店も、全ては最終的に儲けを出さなければならない企業である。
何処までなら偽装ではなく、どこからが偽装として世間から非難されるのか、いろいろ考えて来るだろう。
私が鬼の利益追求食品産業の立場にいれば、法律と世間のグレーゾーンをしっかり研究してグレーゾーンの縁をうまく行くように考えるだろう。
そのグレーゾーンギリギリが一番儲けられるのだから・・・
とにかくTPPはもうじきやってくる。
これは有無を言わさず、世界単一マーケット時代の到来であり、その中で搾取する側と、搾取される側の二極での、悲しいが形を変えた一種の戦争であろう。
Posted at 2013/12/05 07:14:14 |
JOURNAL | 日記