備蓄米の放出が始まっても、スーパーで売られている米の値段は一向に下がりません。
ネットには、様々な記事が目白押し
農水省が悪い、誰かが出し惜しみしている、そもそも米の生産が少なかったなどなど
ここまで、米の値段が上がる前の値段は誰が決めていたかというと消費者
と、書くと「私は店で売られてる値段で買ってるだけで値段は決めてない」と思うでしょう。
話が少しそれますが、ガソリンの値段を見ればわかり易い

看板価格が188円の近くに138円のガソリンが有ったら138円のスタンドで給油しません?
188円の店は閑古鳥が鳴きますので、価格を138円に下げないと売れないでしょう
この価格の調整はお客様が安いガソリンを求めたため価格下げて販売することになったのです
話を戻すと
日本では、米食文化からパンを含めた食の多様化により米の消費が減り続けていますが
水田で米を作るという文化は根付いたままです。
食に多様化により米の需要は少なくなっているのに関わらず、供給量が減らずに市場には流れ込んできます。
毎月100kg売れてた米屋さんが、80kgしか売れなくなったとします
20kg余りますよね
毎月20kgずつ余ると、どんどん在庫が膨れ上がります
お米屋さんは、在庫が増えたので卸からの仕入れを減らしました
仕入先から米を減らされた卸の倉庫も米が増えて行きます
卸の倉庫も容量は増やせませんから、農家から買う米を卸が買う量減らすと売れない米が出てきます
卸は農家に今年の米は全量引き取れませんとは言えないので全量買い取りますが「価格は少し下がると思います」
卸は、売れる量を適正な価格で買いたくても米余りでは適正な価格で買えません。
なぜなら、多めに買った米は卸価格を下げないと小売が買ってくれないからです。
卸には、10%多い米が在庫してるとします
いつも買ってくれる小売に「少し多めに買っていただけませんか」と相談しますが
小売は、売れる量だけ買いたいのです(売り余りはしたくない)
でも、卸も余ってる米を小売に売り付けないと米あまりになってしまいますので「少し負けますからお願いできませんか」
となり、米が余れば値段を下げて売らざる得なくなります。
農家は、農家で米は作れば幾らでも売れると思いいつまでも作り続けます。
どうにかして、市場に流れ込む米を適正量(需要に見合った)に調整する必要が出てきます。
農家が自主的に米の生産を減らしてくれたらすべて丸く収まるんですが
米農家は全国で随分減りましたまだまだ70万人もいます。
70万人の農家と個別に作付面積相談をしてたら話がまとまるまで何年も掛かるでしょう
ならどうします?
米の需要が、10%減ってるなら全国で一律米の生産量を減らせばいい訳です
内閣総理大臣が大臣執務室に県知事全員集めて「米の生産量は一律10%削減します」
市町村の調整は皆さんにお任せいたしますのでよろしくお願いいたします」と言えば一見落着なのですが誰でも汚れ仕事はしたくない
それ故、農水省が泥をかぶる役目を引き受けた(減反政策)
それでも、需給バランスは読みきれないので備蓄米で調整
今回の米不足は、もともと米の生産量が足りなかった
米余りでは値段が下がりますが、米不足では値段が高くなります
値段を上げることで、需要を減らし米の端境期までなんとか完全に米が無くなることを防いでいる気がします。
今の需要は、毎月65万t体程度
そこに、備蓄米を20万t流しても卸にすれば在庫が少ないので20万tを端境期まで持たせたいので一気に市場に出せないと思います。
毎月の需要を上回る70万tを流せば市場の米価下げると思います
初回が21万t
4月中に10万t
5月も10万t
6月も10万t
7月は放出しなくても米価は下がり始めてる気がします
卸に米がだぶつき出せば、新米が出るまでには在庫を減らすため損切してでも売り始めるはずです
今年の新米が出ても米価はで3、000円/5kgを下がらない
再来年の米も増反傾向は続くと思うので、来年の米価は2,000円台後半まで下がる
農家の現状を考えれば、2、000円/5kg後半で収まればなんとか続けていける
Posted at 2025/04/12 08:52:06 | |
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