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2023年08月18日 イイね!

サブスロットルモーターエラー回避自作キットをつくる(ECUが何をチェックしているか)

これは、僕がエラー回避キットを作るために、合計約800km程度走りながら確認した結果なので、すべて正解かどうかはわかりませんが、この予測に基づいて作った自作キットで、Fz1 Fazer 国内版 サブスロットルモーターエラー(48番)及びサブスロットルセンサーエラー(47番)が回避できたので、備忘録として残しておきます。


1.エラーからの復旧

47番:センサーのチェックはECUと繋がる3極カプラ(5V,チェック,GND)のチェック用戻り線に電圧がかかっている時に正常とみなされる。チェック用戻り線が0V以外であれば47番エラーは回避できる。

48番:チェック戻り線の電圧が変化すればモーターが動いていると判断しエラーが消えるが、エラーがついている状態で電圧を変化させても消えない。一度0Vにした後、電圧をかけるとエラーが消える。

上記のとこから、1度キーオフにし、その時にチェック戻り線にアースを繋いだままキーオンにし、最後にアースから5V等の電圧をかけると、47,48番エラーは両方消すことができる。


2.ECUからのPWM(パルス信号)はいつ来るのか?

・パルスを目視で確認してみる
ECUからのパルスが来たらLEDが点滅するように、PWMリレーを使用してパルスを目視で確認できるようにする。

PWMリレーモジュールとLEDを繋ぎ、パルスが来たらLEDが点灯、点滅する仕組み


LEDは走りながら確認できる場所に設置


これにより、いつどんな信号が送られているかを目視で確認しました。

・いつどんなパルスが来るのか?

パルスは2種類のようだ
パルスA:「トーン、トーン」というもの。キーオン時、また走っている最中に来ることがあった。これはどうやらモーターが生きているのかをチェックしているようで、ECUがこのパルスの後に納得いく戻り値がない場合、パルスが繰り返し送られてきた後、それでも放置するとエラーランプがついてしまう。パルス後に待機時間があるようで、なんの戻りもなくタイムアウトするとエラーになるようだ。

パルスB:「タタタタタタッ」という連続したパルス。パルスAのエラーが出ないで走行できた際、高速走行から低速になったときに送られてくる。この事からバルブを閉じるためのパルスだと予測。これは戻り電圧を変化させずにいると、このパルスが延々と送られてくる。5分以上放置してみたか止まらなかった。

なお、バルブオープンの際に送られてくるパルスは見つけられなかった。サブバルブのオープンはスロットルオープンと連動しているようだった。


3.サブスロットルモーター、センサーのしくみ

スロットルオープン時にサブバルブが連動して開く。サブスロットルモーターには可変抵抗がついていて、サブバルブが開くと抵抗値が変化し、ECUへの戻り電圧が変わる事で、ECUが開いたことを認識する。また、低速走行になると、ECUはパルスを送りモーターを動かしてバルブを閉じる。バルブが閉じるにつれ抵抗値が変化し戻り電圧が変わる事でサブバルブが閉じたと判断する。

このような事から、以下のことができればエラー回避キットが作成できると判断しました。

1)キーオン時に電圧を変化させ、モーターが生きているようにみせる。
2)スロットルオープン時に電圧を変化させる。
3)閉じるパルスが来た時に電圧を変化させる。


4.どんな電圧を返す必要があるのか?

まずECUから来ている電圧を測ると5Vでしたのでこれより高いことはありません。また、0Vでエラーが出る事からこの間の電圧ではあるものの、バルブオープン時の方が電圧が高いのか、それともバルブクローズ時の方が電圧が高いのかわかりません。これを検証するには、まずパルスBが発生した時にどんな電圧を返せばパルスが収まるのかの確認です。

パルスBはバルブを閉じるパルスですから、このパルスが収まるということはECUはバルブが閉じたと思い込んだということになります。


これを確認するために、実際に可変抵抗をつけながら走り、パルスBが来た際に抵抗を手動で動かしてパルスが収まる抵抗値を検証しました。

思ったより高く、0.1Vから初め、2.5Vあたりを超えるとパルスが収まり、バルブが閉じたと判定するようでした。
この値がバルブが閉じている値となります。

バルブが開いている時はどうでしょう。
電圧を高くしていってもうまく動かないので、電圧は低めのようでした。止まった状態で抵抗値を動かすと、0Vでエラー、1V前後でエラーランプが消えました。スロットルを開けると、連動してバルブが開くということは、開いていることの方が多いはずで、この時の方が一般的と考えると、この値がバルブが開いている時の値なのではないかと予想しました。


5.実際にキットを作る時の値の設定

1)キーオン時にバルブが開いている時と同じ電圧を返す事で、モーターが生きているようにみせる。
2)パルスBが来た時に電圧を上げる(抵抗値を低くする)ことで、バルブが閉じたと思わせる。
3)パルスBが落ち着いたら、また電圧を下げ、次にECUがチェックした時、バルブが開いたように錯覚させ、次のパルスBへの準備をする。

通常は、0.75V程度で安定させ、パルスBが来たら一時的に2.5V程度に上げた電圧を戻します。これによりECUはバルブが閉じたと判断し、パルスBを送らなくなります。送らなくなったらまた0.75V程度の電圧に戻します。この時ECUは、まだバルブが開いたと思うでしょうが、バルブを閉じるのはスロットルを戻しアイドリングなったときです。すぐには次のパルスを送ってきません。アイドリングに近い状態が続くとパルスBを送ってくるのですが、少し様子を見てから送ってくることと、バルブオープンはパルスともスロットルバルブの開閉操作と常に連動してはいないので、これで回避が可能でした。開いている時の方が抵抗値が高く戻り電圧は低め。閉じている時は抵抗が低めで戻り電圧が高めです。


6.エラー回避キットで何をすれば良いか?

色々と検証した結果、まとめると、以下ができればエラーは回避できるという結果になりました。

1)通常0.75Vで安定させる
2)パルス時に2.5Vを9秒維持

上記が実現できるキットを作ればOKということになりました。実際のキットの作成はまた今度。
Posted at 2023/08/18 20:42:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | モブログ

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