2024/4/13に鈴鹿サーキットにて開催された、マツダドライビングアカデミー(MDA)に参加してきました!
まずは備忘録として学んだことのまとめから...
ドライビングポジションについて「ドラポジの変態」小坂さんより、全員への講義に加え15分ほど個人指導して頂けましたので、要点をいくつか。
「最小の力で緻密な操作」
とは小坂さんの言葉ですが、ポジションを合わせて行くにつれて、その大事さが身に染みて実感しました。
-ハンドル位置
自分に最適なハンドル位置はどこだろう?と考える時には、「ドラポジ体操」をしてみましょう!
①前ならえの要領で手を伸ばし、手首から先はハンドルを握る形にします
②ハンドルを握った形のまま二の腕が楽な位置まで肘を曲げて手を引き寄せます
③肩の力を抜きます
この位置が「最小の力」のポジションだそうです。
やってみると、その近さに全員で驚きました🫢

元々、自分のハンドルはこの位置でしたが...

ドラポジ体操に基づくとここまで下がります!
テレスコの1番手前かつ下の位置になってしまいました。
ここで1つ問題が生じます。
メーターの上半分が見えません。

マツダの説明書には
「2.メーター類がしっかり見えるように、ハンドルの高さを調節します。」
とあります。
小坂さんに疑問をぶつけると...
「メーカーとしては非推奨ですが、必要な情報はHUDに出ているのでそちらを見ても良いのでは」
なるほど確かに。
ATなのでタコメーターが見えなくてもいいですし、視線移動も少なくて済みますね。
ちょっとだけ気分が盛り下がっちゃいますが😅
-ハンドルの持ち方
ハンドルの持ち方って、人によって様々です。
教習所で習う10時10分、楽な7時25分、たまにいるシートを倒して12時(笑)。

自分は10時10分かつ握って操作していました。
でも、10時10分は肩の位置より高いし握ると力が入ります。
指摘されるまで自分では気づきませんでしたが...

「最小の力」に基づく持ち方は
✔︎9時15分の位置に親指
✔︎親指と親指付け根をハンドルに添え、残りの指で優しく包む
だそうです。
ここはハンドルスイッチ、パドルシフト、ウインカーが手を動かさずとも操作できる位置です。
考えれば当然ですが、マツダ車の設計にはキチンと意味があるんですね。
このポジションならば、右左折やヘアピンでハンドルを大きく回す時でもそのまま押し上げることで「緻密に操作」できます。
MDAでのパイロンスラロームで実践した所、劇的な効果がありました。
本やYoutubeで聞き齧ったハンドルの回し方をしていたのですが、雲泥の差でした。
-ペダルの踏み方
ペダルのポジションは、マツダ推奨の合わせ方が基本になりますが、いくつかポイントが。
✔︎ブレーキペダルは親指付け根で踏む
✔︎ アクセルペダルは足首を外旋させて踏む
✔︎ブレーキからアクセルへの踏みかえ時、かかとは床につけたままではなく少し手前にずらす
✔︎オルガンペダルに足を沿わせるのではなく、指3本程度かかとを離す
✔︎ ペダルは足首の力で動かすのではなく、力を抜いた足首を太ももの筋肉で動かす
最後のポイント、太ももの筋肉は体感しないと理解は難しいです。
自分は小坂さんに動かして貰いようやく理解できました。
小坂さんも「1000人以上に教えてきたけれど、体感しないと絶対わからない」と仰っていましたので、ぜひMDAに来て小坂さんに質問してください!
-シートポジション
シートポジションはハンドルとペダルのバランスを見てすり合わせるしかなく、正解はないとのことでした。
あえてポイントを挙げると
✔︎ ペダルを踏んだ際に腰が逃げないよう深く座る
✔︎ コーナーで体が振られてハンドル操作が遅れないよう、シートは倒しすぎない
✔︎ ペダルを太ももで操作すると、座面は高いほうが操作しやすい
ロードスターは構造上ハンドルとペダル両方を良い位置に持ってくるのは難しく、どちらかを妥協することが多いそうです。
教えて貰った事はこれぐらいでしょうか。
間違いがあれば随時修正したいと思います。
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ここからは日記です。
3月某日の夜、ヒマだったのでマツダのサイトをサーフィンしていました。
その時にアカデミーのページを見つけ、フルブレーキングやスラロームを体感してみたかったので応募することに。
10:00申し込み開始で10:10に申し込み完了しましたが、その後数分で満員になったようです。
大人気!
いざ当日。
9:00受付開始とあったので、9:00ぴったりに到着してみると、なんと自分が最後でした。
街中にホンダ車しかいなかったのは、皆さん先着してたからなんですね…(違う)
MDA参加車両(ゼッケン順)
•ロードスター(MT) 15台
•MAZDA2(MT) 1台
•MAZDA3 SEDAN(AT) 1台
•MAZDA6 SEDAN(MT) 1台
•ATENZA SEDAN(MT) 1台
•CX-30 (AT) 1台
西は大阪、東は神戸からと広い範囲から集まりました。
会場のMT率は90%!
個人的にはMAZDA6とATENZAの2.2LディーゼルMTがとっても羨ましい限りでした。
MAZDA3のMTもきっと楽しいだろうな〜
SEDANにもMTが欲しいですが、販売台数的に仕方ないですね。
MAZDAオリジナルのお水を頂いてオリエンテーションに。
ドラポジの変態こと小坂さんと開発スタッフの方々、プロドライバーの加藤選手と小俣選手が各所でアドバイスしてくださるとのこと。
ここで参加者に「i-DMを普段から気にしているか」のアンケートがあり、挙手の結果は...
ステージ1または2 - 5人ほど
ステージ3 - 3人ほど
あまり気にしていない - 10人ほど
個人的に結構驚きの結果でした。
MDAに参加するほどマツダ車好きなら、てっきり気にはしているものと思っていました。
ロールバーを組んでいて走るのが得意そうな方でも、実技で白ランプに大苦戦していたりしたので「元気に走る」事と「滑らかに走る」事は似て非なることなんだなぁと改めて考えたり。
9時半からの実技では、青ランプ点灯の条件を体感すべく
•ブレーキング
•白線反復横跳び
•定常円旋回
•パイロンスラローム
•コーススラローム
などをしましたが、その中でも印象に残っているものをいくつか。
-フルブレーキング
停止から30mほど先のコーンに向けてフル加速&フル制動。
コーン2つの内側にはみ出さず止めれられるのが目標です。目指せ5秒台!
まずはフル加速から。
画像の横軸が1秒、縦軸が0.1Gです。
ここでは1.8Dの弱点、出だしの悪さを強く感じました。
※吸排気周りは、BLITZのサクションパイプキットが入っています。
Mレンジ1速に入れ、ブレーキリリース直後にアクセルを床まで踏み込みますが、0kphからの加速は1秒かけて0.3Gほどです。
乗っているとアクセル全開なのに加速しない!と感じます。
15kph位を超えると、ググッ!と加速感が増して0.5Gまで急加速。
Gの山頂が4000rpmです。
そして4500rpmを超えると自動で2速へ。
4秒で45kphほどまで加速できました。
1輪で22kgある純正ホイールセットや、トルコンATが1速ではほとんどロックアップ出来ないなどが加速感を損なう要因かなと思います。
しかし0からのフル加速なんて実用的ではないですし、瞬発性には欠けるもののターボ感が楽しめて味のあるエンジンだと思います。
続いてフルブレーキング。
ブレーキポイントを決めたら全力でペダルを蹴り飛ばしました。
さすがENDLESSという制動力。
良いスキール音とABSの振動を感じつつ、1.1Gまでしっかり出せました。
ブレーキングについては1本目の後小坂さんより全員にレクチャーが。
ドラポジ談義も交えつつ、停止状態のロードスターでブレーキ実演されましたが、車体が揺れるくらいペダルを踏む、いや蹴る!これが大事なんだよ。というお話が。
2本目以降は、参加者の皆さんのスキール音がガンガン聞こえるようになりました(笑)
5本走り、3本目以降では5.9秒、5.9秒、5.7秒と安定してブレーキ出来ました。
ガッチリ止まれると審判の皆さんが
「おお〜いいブレーキやね!」
なんて言ってくれるので、なんだか天狗の気分(笑)
-コーススラローム
1日の締めくくりとして、パイロンで作られたS字あり、180度ターンありの狭小路を走ります。
青ランプを狙うもよし、限界を試すもよしとの事で思い思いに走りました。
走行後、加藤選手(CX-60)と小俣選手(ロードスター)による大迫力のデモランが!
CX-60は3人乗車で走行していましたが、ロードスターに劣らぬ走りぶり。
走行後のタイヤは、しっかりショルダーまで使い切られていました🛞
CX-60はタイヤの消耗が激しく、予算がなくなるとのことで走行は1回のみ。
参加者はロードスターに2回横乗りさせて貰えました。

鮮やかな手捌きを勉強するべく、しっかり動画を撮ってきましたヨ🎥

コースを速く走ると常人ではもちろんi-DM1.0なのですが、加藤選手はほぼ全ての周回でi-DM1.4を叩き出しておりビックリ。

そんな楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、修了証とオリジナルお菓子を頂いて各々帰路につきました。
小坂さんやマツダ本部の方々、さらにプロドライバーに指導を頂けて、とっても濃く勉強になった1日でした。
受付開始10分で満員の大人気イベントなのも納得です。
マツダ車に乗っているならば一度は参加してみてください。
絶対に後悔しませんよ!