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と、私は常々考えていた時期があります。

「どこかにいい女いねぇかな？」と思うのと同じくらい
「どこかに（安くて）速い車ねぇかな？」と思っていました。

速い車が欲しいと思っていた理由は、私がスーパーカー世代であったゆえに
スーパーカーへの憧れが強く、月に十数種類のカー雑誌を読み漁っていて
速い高性能な車がベストカーだと信じて疑わなかったからです。



実際に速い車を意のまま操って変速していくとトップギアに入った時に
脳内でドーパミンが分泌されるのを感じるくらい気持ちよかったからです。



R32GT-RもFD3SRX-7もGTOツインターボも乗ってましたし、
E36M3にも乗っていました。もちろん5速MTです。
ターボは面白くないのでNA以外で速いのは嫌だなと。
そしていつかは最新の911カレラSに乗りたいと思っていました。

結局911は無理でしたが、当時は911に勝るとも劣らないと高評価を受けていた
E92M3まで辿り着きました。
プロドライバーがMTを変速するより遥かに速く変速してくれる7速DCTでした。



うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！超はや～い！
あれ？でも脳汁が出ないぞ・・・
ん？なんかこれって、、、確かに速くて乗り心地もいいんだが、
7シリーズが間違えて納車されたんじゃないか？
なんかデカいし、船に乗ってる感じがする



まぁいいや。ガス入れよう・・・
え？52L？しかたない
あれ？また残量1/4だ！こんだけしか走ってないのに嘘だろ？
燃費は？え・・・4.1Km/L？？？どんだけ～！！
もう、アホらしいから乗るの控えよ・・・



速くて気持ちいいのって結局は主観でしかなく、
操縦する気持ちよさも主観だったということかなと。
車体が軽い5速MTの車を運転していたほうが全然気持ちよかった。
もちろんタイム的には全然遅いんですが、気持ちよさは全然上だった。

筑波とか行って走ったこともあるんですが数周でノーマルタイヤをダメにしたので本格的にサーキット走るにはノーマルタイヤじゃ全然ダメで、
バー入れたり軽量化しないと楽しめないなと知って、すごくお金かかることを知りました。
一般道や高速道路をサーキットのように使う輩もいますが、それは他人に迷惑かけているだけなんで自分はやりません。

いや、これからはやりません。
今まですみませんでした。
反省してます。




それに移動オービスやられたらひとたまりもない（私は90日喰らいました）ので、
ハイパワーの車で高速道路の直線番長を楽しむのも難しくなってきました。
う～ん、速いことのアドバンテージって何かあるのかな？
私の結論としては、0-100Km/hで7秒以下の速さは日常的に使うことはないので必要ないです。速くても性能を持て余すだけです。



こうして私は速い車を卒業しました。
これからは速さ以外で車を楽しんでいこうと思います。

レクサスUXも私の好きな車の1台です。

発表時に一文字のテールランプをすごくフィーチャーしていて”お、いいな”とスターウォーズ好きの私を惹きつけるのに十分な車でした。



UXは発売当時からガソリンモデルのUX200もあって390万円から購入可能でした。
これなら買えるぞ！と、もう何度見積シミュレーターをいじった事か？
たぶん3万回はいじってシミュレートしています。

結局は最上級仕様が欲しくなるのが人情というもので、ハイブリッド250ｈのFスポーツに様々なオプションを付けると700万円近くなってしまうため到底購入できる範囲に到達しません。



いやいや、街乗りでも10Km/L超えるんだしガソリンモデルで十分でしょうと、
何度もシミュレーションやり直しましたが、時間が経つと「やっぱハイブリッドだよな」と堂々巡りで、ポルシェ911のコンフィギュレーター同様に見積もって遊ぶだけに終わってしまいました。

発表から5年間UXは売れに売れて街中でもかなり見かけるようになり、
あと2年ほどで新型モデル発売となるでしょう。

それゆえUXは購入の選択肢には入らなかったのですが、LBX発売に伴ってやっぱりUXのが装備はいいんだなと改めてクオリティの高さとリーズナブルな価格に納得させられました。



「3気筒は嫌だ、トーションビームは嫌だ、後席狭い、シートベンチレーション・助手席パワーシート・電動テレスコチルトが必須と考えている方には、上位車種UXがありますよ」と、無言で宣伝しているかのようです。

しかも高級車好きの方に大人気のムーンルーフと三眼フルLEDもオプション設定あります。（LBXにはムーンルーフも三眼もOP設定ありません）
動力性能はLBXを圧倒していますし、明らかに車格はLBXの上位です。

今回の年次改良によってUXはパワーアップされて、色はソニックカッパーが追加され、バイトーンもオプション設定されていますのでオプション選択肢がさらに豊富になりました。またナビもメーターも12.3インチ液晶となって不満点もなくなりました。



それでもLBXが良いと思われるポイントは何でしょうか？

・アドバンストパーク(有償OP)
・アドバンストドライブ(有償OP、渋滞時支援)
・ステッチ入り内装
・オルガン式ペダル採用
・テールゲートのLEXUSロゴエンブレム
・グレードに上下がない
・インテリアイルミネーション
・荷室容量がUXより広い
・UX300h FスポーツのメーカーOP全部乗せと、LBXメーカーOP全部乗せを比較すると100万円以上安い
・ボディ剛性、加速、静粛性、軽快感などUXと遜色なさそう(現段階では期待と祈りのみ)



私の妻の運転に駐車という文字はありません。
平たく言うと駐車がほぼ出来ないのです。
しかしアドバンストパークさえあれば安心して妻に運転を任せられます。
渋滞時支援も楽しみな機能です。
この2つだけでも私には購入動機です。

またLBXには上位グレードがないのもGOODです。
交差点で同じ車種の上位グレードが並んだ時に、「あぁ、もう少しお金出してこっちにすればよかった。」
と自分で思ってしまうのが一番辛いので、私はいつも上位グレードを選んでいます。
LBXならbespoke buildが隣に並んでも、抽選外れているので気にならないでしょう。
むしろ珍しいとマジマジ凝視するのは避けられない。



シートベンチレーションが付かないから高級車とは言えないと強く避難する方が多いようですが、そう思う方は上位車種のUXを買って頂きたいですね。
UXなら欲しい装備が全て揃う高級車ですから。

LBXは、「素の自分に戻って気負いなく乗れるスニーカーのような車」でしかなく、決して高級車ではないのです。

でも、それで良くないですか？
LBXいいじゃないですか。

ボディーカラーどうしようか？

LBXで最も悩んだのはボディーカラーでした。
どのボディーカラーも味があり、どれも魅力的です。
LBXの特徴であるグレーのスピンドルグリルとデザインのアクセントとなる
メッキとのコントラストが映えるカラーは何だろう？と結構考えました。

無難なのはソニッククオーツ（白）とブラックマイカ（黒）です。
レクサスにおいて黒と白はいわゆる人気色で売却時の買取査定にも大きく影響します。選んで後悔することはないはず。

私が選んだRelaxのサドルタン本革シートとの内外装のコントラストも考えると、
ソニックカッパー（銅）だけは避けておこう。
でもソニックカッパーのRXを実際に見た時のインパクトは大きかったなぁ。
有償カラーだけあって最もインパクトのあるカラーだと思うけど、有償だからパス。我ながら合理的な考えだ。びんぼ・・・いやなんでもない。



ソニッククロム（ガンメタ）は最もレクサスらしいカラー。
湖の水面のように風景や建物がボディに映りこんで無茶苦茶美しい。
すごく高品質を感じさせる色ではあるけど、LBXのイメージカラーなので最もメジャーなボディーカラーになりそうだからパスしておこう。

メッキアクセントが映えるのは、レッドスピネル（赤）とディープアズールマイカ（青）とブラックマイカ（黒）だなぁ。
内外装とのギャップやコントラストを考えると組み合わせも最高だ。


ただ黒は、グラマラスな鏡餅ボディの造形が分かりずらいからパス。
しかしながら赤と青は、自分の年齢考えると葬式に行く機会が多くなるだろうからダメか。。。黄色も言わずもがな。

でもレッドスピネルは、プリウスのエモーショナルレッドⅡと同じ色ですごい印象的でビビットな良い色なんだよ。
年甲斐もないと言われてもいいじゃないか。
もしかしたら人生最期の車になるかもしれないんだ。
そうだ！好きな色に乗ろうじゃないか！




そして最後の難関だ・・・

私「色なんだけど赤にしようと思うんだよ。この色はすごく綺麗でさ、汚れにくくて珍しい色になるよ。それにさ、う～んと」

妻「赤はやめときなよ。白でいいじゃん。」
私「はい。。。」

こうして私はソニッククォーツを選びました。
夕陽や朝焼けが映えるし、人工的な明かりの下でも映えるよ。
いや～本当にいい色で大満足ですお。

意外にLBXがこの世に出るまでの経緯をご存知の方が少ないので、少し噛み砕いて、Dセールスから聞いた話を加筆してみたいと思います。

（↓ここから下はネットで見つけられる内容です。）

豊田章男社長(現会長)から「このスニーカーのような車が作れないか？」の一言からLBX開発が始まり、目指したのは「本物を知る人が、素の自分に戻って気負いなく乗れるクルマ」だといいます。
例えるなら、それは豊田章男現会長が履いているハイブランドのスニーカーのような肩ひじ張らずに乗って出かけられるけれど、実は内外装の質は高く、走りも小気味よい、コンパクトな高級車……。

車両の基本骨格は、ヤリスクロスでお馴染みTNGAプラットフォームの“GA-B”を使っています。
現会長の要望に応えるべく試作した車は、パノラマルーフ、Sベンチレーション、電動テレスコ、助手席パワーシート等の装備てんこ盛りにしていたそうです。

しかし現会長は「これだったらいらないな……」とダメ出し。
「やれることしかやらないんだな」と落胆して「期待以上のものを提供するのがプレミアムブランドの使命」という現会長の言葉に、開発陣はすべてを見直す決意をしました。

外径の大きなタイヤを装着するためにホイールベースが22mm伸ばされ、フロントサスペンション周辺はほぼ設計が改められ、タイヤを前に出すためにキャスターが寝かされ、バネ下重量軽減のためにナックルは軽量・高剛性のアルミ鍛造品に。アッパーサポートも上級モデルと同じ入力分離型とされ、操縦性と快適性を両立。
スポット溶接増しや構造用接着剤の採用拡大、高張力鋼板やアルミ材の使用など、適材適所の補強や軽量化を徹底。
エンジンには新たにバランスシャフトが組み込まれ、振動や騒音を源流で対策。ハイブリッド・トランスアクスルは、「ノア」「ヴォクシー」と同じもので、バッテリーもバイポーラ型ニッケル水素を採用。

（↑ここまではネットで見つけられる内容です。）



こうして細部まで煮詰めることによって高い静粛性、小気味よい加速、高い剛性感、On The Rail感覚のコーナーリング性能を実現させたそうで、実際試乗できるのは年明けにはなりますが相当期待できるレベルです。

ボディ剛性と軽量化のためにガラスルーフ設定をなくし、徹底的な遮音対策により風切り音や微振動はかなり高いレベルまで抑えられ、ドアの閉まる音もチューニングされているそうです。

ヤリスクロスにレクサスのバッヂを付けただけの車だと信じて疑わない方もいますが全然そうではない。
私的には元々ヤリスクロスがお気に入りだったので、それでも良かったのですが嬉しい誤算です。

またシートベンチレーションが装備されなかった点を非難する方が多いですが、
私的には通風の為にパンチング加工された座面よりもステッチが誂えられたシートに魅力を感じます。（個人の感想です）
シートベンチレーションが装備された車を所有したこともないので、私は特に気になりません。（個人の感想です）



「電動チルト＆テレスコピックステアリング」と「助手席パワーシート」の非装備については、剛性や軽量化とそれほど関連がないので付いててもよかったのではないかと感じますが上位車種UXと差別化する意図やコストダウンもあったのでしょう。
まぁ私的には完璧を求めてないので全然OKです。（個人の感想です）



当初は試乗してから買ったほうがいいかなと思いましたが、
ボヤボヤしていて納車1年待ちとなる前に買ってしまおうと、レクサスを信じて注文しました。

年明けにはディーラーに展示車や試乗車も配備されると思います。
それまで待ち遠しいです。

であった時代がありました。

排気量は大きければ大きいほど偉い。
馬力が大きければ大きいほど凄い。
ゼロヨンが速ければ速いほど価値がある。

かつての自動車はそういった価値観でした。
私もその価値観に支配されていました。
R34GTRが発売された時は、購入1歩手前まで行きました。
結局全幅1900mmが車庫に入らなかったので止めましたが、もし買っていたらどうなっていた事やら。

結果的にV8DOHC 4000cc 420psのE92Ｍ3を買いました。
0-100Km/h4.8秒　ゼロヨン推定12.7秒　といった準スーパーカー的スペック。

このM3購入によって夢のような毎日を楽しめると思ってましたが、
残念ながら期待通りにはなりませんでした。



それは何故かというと、私には身分不相応の車だったからです。
踏めば速いのは間違いなかった。
しかし踏んだ時の燃費が悪すぎて驚愕し、
移動オービス光らせて免許取り消し寸前になったり、
すぐに色落ちする赤い革シートが気になって気軽に乗り回せず、
仕事が忙しくなって乗る機会も少なくなり、
たまに乗ると洗車して終わりみたいな感じとなってしまい、
所有すること自体が段々と無駄に思えてきて売ってしまいました。

乗っていて不満に思うことはなかったのてすが、燃費や違反が気になり、あまり楽しめませんでした。
かつての自分は高速道路をかっ飛ばすことを楽しんでいましたが、
大型トラックの制限速度が80Km/hに制限されたことを機にそれが難しくなり、そもそも制限速度を大幅に超える速度で走ること自体が許されない社会情勢となってきていました。
昭和の時代は少しくらいお酒飲んで運転しても大丈夫だったのが、
今では決して許されない犯罪行為となってしまったのに近いかも。

もはや今や速い車はもう要らないと思っています。
それよりも重要なのは、コンパクトで燃費が良く、気軽に走れて、
出来れば良い曲を良い音で聴きながら、エレガントで高級な内装の車が欲しいと
思うようになり、そんなニーズを抱いていているところに現れたのがLBXでした。



ホント納車が楽しみです。