今や立派な中華なコックさんになった息子(22)ですが、ガキのころはアンポンタンでした。 ご存知の通り、息子が小学生の時にはワシは離婚してます。(ご存知じゃねーか) 離れ離れですが、電話くらいはしたモンです。 中学生編 「こないだの休みはどっか行ったんかぁ?」 「あっ、海行った海!」 「ほほ~!エエやん♪どこの海ぃ?」 「ん~とね…ん~~…わかんない。」 なに訊いてもこの「わかんない」(笑) そしてそれは口癖やなくて、ホンマにわかってない。(笑) 「アホかぁ!自分が行った所がわからんのかぁ。(笑)」 「ん~~…わかんないや。(笑)」 「神奈川県か?それとも伊豆のほうか?」 「ん~~…わかんない。」 「大平洋か?日本海か?(笑)」 「あ~…わかんないや。(笑)」 どうやら、目隠しされて拉致られて連れて行かれたらしい。 高校生編 このころはイッショに暮らしてます。 「オマエ…そろそろ期末試験ちゃうの?」 「あ、う~ん…多分。」 「多分ちゃうわ!いつからやねん!」 「あ~…いつだったっけ?わかんない。」 「アホかぁ!」 慌てて友達に電話して確認してます。 「ヤヴァイ!明日からだって!」 「だって」じゃねーっつうの。(笑) 大人編 そんなバカちゃんも、クルマの免許を取りやがりました。 そしてそのころはまた母親の元に戻ってます。 「免許取れたらしいやん。やったなぁ~♪」 「うん!学科落ちたけどね。(笑)」 「運転はしてんのけ?」 「あ~時々。」 「家のクルマをけ?」 「違う違う、貸してくんないから。」 「なんで?」 「なんか大事にしてるクルマだから貸してくんない。(笑)」 母親の再婚相手はクルマ好きなので、どうやら免許取り立ての「わかんない君」に、大事な愛車は乗らせたくないらしい。(笑) 当然や。ワシでもイヤじゃ。(笑) 「なんのクルマよ?」 「ん?う~ん…わかんない。」 出た。(笑) あんましクルマに興味のない息子は、車種がわからんらしい。 「どこのメーカーよ?」 「う~ん…どこかなぁ?わかんない。」 「国産け?外車け?」 「あ~~…どっちかなぁ?わかんないや。」 「ハンドルは右に付いとんか!左に付いとんか、どっちやねん!」 だんだんイライラして来るワシ。(笑) 「あ!」 息子が電話の向こうでひらめいた! 車種がわかったのか?! メーカーを思い出したのか?! 「なになに?わかったん」 「うんとねー。」 「なになに?どんなクルマ?」 「青いヤツ。」 泣きたくなった。