2006年4月26日
河合奈保子さんが、
それまでの沈黙を破り
音楽作品としては・・・
12年ぶりの作品となった
ピアノ・インストゥルメンタル集
「nahoko 音 blue 」 /「nahoko 音 orange」
が・・・ネット配信限定という形で配信されました。
ご自宅のリビングで録音した
この作品の発表は、休業中も奈保子さんが
大好きな音楽と関り続けていてくれた事
作曲家及びアーティストとしてが注目され
その反響の大きさから、同年11月にCD化されるに至った事は
大変嬉しい出来事でありました。
「こんにちは、河合奈保子です。私は10年前、結婚を期に
芸能活動を休止した後、主婦として、母として、平凡ながら幸せな日々を過ごしてきました。
でも、私の本当に大好きな音楽に対する想いは、家事と育児に追われる
忙しくも楽しい日々の中でも常に消える事はありませんでした。
その想いは子供たちも成長し、家事にも慣れてきた数年前ごろより
だんだん大きなものとなり、ちょうどその頃に出会ったのがMacでした。
最初は知人の助けを借りながらも、最終的にはなんとか一人で
自分の頭の中に浮かんでくる音楽のアイデアをMacの中に残して行くことが
できるようになりました。
そのようにして自分自身が最もリラックスできる環境で作った、
私の中から自然に溢れ出てくるものを音にし、作り上げたのが
今回の『nahoko 音』という作品です。
今回こうしてみなさんに聴いていただける事を心から嬉しく思っています」
歌手の河合奈保子さんが10年の沈黙を破り、ピアノ作品『nahoko 音』をiTunes Music Storeで
独占リリースします。その背景にはMacや様々なアップルソリューションが活躍していたのでした。
今回はプロデューサーを務められた森村献氏に、その作品の誕生までのストーリーを伺いました。
──河合奈保子さんのコメントの中で「Macとの出会いが今回の作品につながった」と
お話されていますが、実際にどのような事が行われていたのでしょうか?
■森村:河合さんの作曲のスタイルは、自然に頭の中にメロディが浮かんでくるものを形にするというものです。もちろん譜面でメロディを残すという方法もあったと思うのですが、日々の主婦業の合間でそれを行うのもままならない。しかしMacと出会ったことによって、簡単に自分のアイデアをスケッチできるようになったのです。
──具体的にはどんなソフトを使っていたのでしょうか?
■森村 :通常ならそのアイデアを譜面に起こし、レコーディングスタジオにこもってグランドピアノで再度レコーディングを行います。しかし、今回はこの10年間彼女が過ごしてきた生活の雰囲気…いわばリビングルームの空気感を、ファンの皆さんに伝えたいと考えたのです。そのため、スタジオの緊張した雰囲気の中で何度もレコーディングをしなおしたような音ではなく、河合さんが実際にリビングルームで記録した、飾りのないリラックスした演奏をそのまま残して、作品として仕上げることを選んだのです。
──ということは、この作品のピアノはすべてMacによってMIDIレコーディングされたものなのですね。 しかし普通にグランドピアノでレコーディングされているものとなんら遜色ないサウンドですが、どのような工夫がなされているのでしょうか。
■森村:実はそこが一番大変なところでした。MIDIレコーディングされた演奏データは、後から音源のみ差し替えることによって音質を上げる事は可能です。しかし今回のようなピアノソロの作品となると、どんなに良いピアノ音源を使ってもデジタルっぽさが出てしまうんです。一時はスタジオに入っていただく事も検討しましたが、その時に河合さんサイドのほうから「KORGのOASYSというシンセサイザーはどうか」と打診されたんです。実際にそのシンセサイザーを弾いてみたところ、全音サンプリングのピアノサウンドのクオリティが非常に高く、またダンパーペダル(※音を伸ばす効果のあるペダル)を踏んだ時の残響音などへの工夫がとてもよくなされていて「これならいけるのではないか」と思いました。そこで河合さんからGarageBandのデータをいただき、Logic Proで開いてOASYSで鳴らしてみたところ、私も河合さんも満足できるサウンドになったのです。
──音源を置き換えた他には、どのような作業をされたのでしょうか?
■森村:今回の作品は、すべて河合さんが頭の中に自然に湧きあがる旋律を、その場でGarageBandにてレコーディングしたいわゆる“一発録り”だったので、多少の修正は必要でした。そのあたりはLogic Proで直してますが、基本的にはオリジナルの演奏をできる限りそのままの形で作品にしています。そのため非常にリアルな、息づかいまでが聴こえてくるような、暖かみのある作品に仕上がっています。また、この作品の持つ空気感をより一層引き立てていただくために、現在LAで活躍中の世界的に有名なマスタリングエンジニア、ボビーハタさんにマスタリングをお願いし、とても素晴らしいサウンドに仕上がっています。
──今回は発表の場としてiTunes Music Storeを選ばれましたが、その理由は何故でしょうか?
■森村:まず、この作品が誕生するきっかけとなったのがMac、GarageBandといったアップルのソリューションだったという事があります。さらに河合さんは現在海外にお住まいで、私は日本で一連の作業を行ったのですが、その作業の進捗の確認などにiChatや.macのiDiskなども大いに役立ちました。そんな背景からiTunes Music Storeを発表の場に選んだのは当然の流れでしょう。
──非常にシンプルなピアノ作品でありながら、その背景でたくさんのアップルのソリューションが活躍していたのですね。今後もリリースの予定はあるのでしょうか?
■森村:まだ具体的な予定はありませんが、今現在も河合さんは日々音楽を作り続けています。
それをまた発表する機会もあると思いますので、ぜひ期待していてください。
Profile:森村 献 1954年5月22日 東京出身
オルケスタ・デル・ソルでの20年以上にも及ぶキャリアから、キーボード奏者、アレンジャー、コンポーザーとして日本のラテン音楽界にはなくてはならない存在。そのオリジナルなスタイルが大いに評価され、現在までにソロアルバム4枚をリリース。熱帯ジャズ楽団等でも活躍し、
ラテンのみならずポピュラー音楽でもその実力をいかんなく発揮している。
という事で、今宵は・・・奈保子さんのピアノ曲
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「What do you think?」
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「 in my opinion」
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「thanks」を・・・・
#NAOKOfanmeeting
Posted at 2018/04/27 00:05:58 | |
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河合奈保子さん | 音楽/映画/テレビ