ファン投票選出馬によるドリームレース、上半期の競馬を締めくくる春のグランプリが宝塚記念だ。梅雨の時期の開催ということもあり、馬場が悪くなりがちなレースだが、歴代の勝ち馬を見てもわかるように、馬場の恩恵を受けただけで勝ったような馬は1頭もいない。特に中距離路線の層が厚くなった近年は、真の実力馬しか勝てない極めてタフな一戦になっている。
前走の安田記念でウオッカの2着に敗れたディープスカイ(牡4・昆貢)にとって、今回は失地回復のレースになる。陣営は前走の敗因をウオッカとのマイル適性の差と見ているようで、自身が最も得意とする中距離での巻き返しに自信満々。レース後の回復も早く、17日には栗東坂路で1週前追い切りを敢行して4ハロン53秒0をマーク、前走以上の気配を見せている。
ファン投票で3位に支持されたのが、前走の天皇賞(春)で3着に好走したドリームジャーニー(牡5・池江泰寿)。気性が成長したことで3200mを克服したが、この馬のベストはやはり中距離で、当初から春の大目標はここだった。勝てば、2006年の朝日杯フューチュリティS以来のGI 制覇となる。
天皇賞(春)を制してGI ホースの仲間入りを果たしたマイネルキッツ(牡6・国枝栄)は、前走と同じく栗東トレーニング・センターで調整して本番へと臨む。長距離に舞台を移して好結果が出た前走だが、元々は中距離で良績を挙げていた馬。距離短縮は問題ないだろう。
前走の金鯱賞を快勝したサクラメガワンダー(牡6・友道康夫)は、関東圏の〔0・0・0・8〕に対し、関西圏では〔6・2・2・4〕と、圧倒的な好成績を残している。昨年の宝塚記念は不得手な道悪(重馬場)だったにもかかわらず、4コーナー11番手から4着まで追い上げてきた。良馬場なら怖い1頭だ。
昨年のジャパンカップを制したスクリーンヒーロー(牡5・鹿戸雄一)は、今年の2戦が阪神大賞典4着、天皇賞(春)14着と、物足りない内容。3000m超の長距離は、本質的に長いのかもしれない。この中距離で自慢の瞬発力を活かすことができれば、巻き返しがあってもおかしくない。
アルナスライン(牡5・松元茂樹)は、前走の天皇賞(春)で2着。右前を落鉄しての好走で、まともなら勝っていた可能性もある。太めの残りやすい冬場よりも、汗をかく夏場がいい馬だ。
カンパニー(牡8・音無秀孝)は、前走の安田記念で4着だったが、後方から大外を回って、勝ったウオッカと0秒3差なら、悲観する内容ではない。今回も差のない競馬になるだろう。
(松浪大樹)
1 01 マイネルキッツ 牡6 58.0 松岡 正海 東 国枝 栄
2 02 インティライミ 牡7 58.0 佐藤 哲三 西 佐々木 晶三
3 03 スマートギア 牡4 58.0 武 豊 西 佐山 優
3 04 アドマイヤフジ 牡7 58.0 川田 将雅 西 橋田 満
4 05 ヒラボクロイヤル 牡5 58.0 鮫島 良太 西 大久保 龍志
4 06 エリモエクスパイア 牡6 58.0 小牧 太 西 大久保 龍志
5 07 アルナスライン 牡5 58.0 蛯名 正義 西 松元 茂樹
5 08 サクラメガワンダー 牡6 58.0 福永 祐一 西 友道 康夫
6 09 ドリームジャーニー 牡5 58.0 池添 謙一 西 池江 泰寿
6 10 スクリーンヒーロー 牡5 58.0 横山 典弘 東 鹿戸 雄一
7 11 ディープスカイ 牡4 58.0 四位 洋文 西 昆 貢
7 12 モンテクリスエス 牡4 58.0 安藤 勝己 西 松田 国英
8 13 コスモバルク 牡8 58.0 津村 明秀 他 田部 和則
8 14 カンパニー 牡8 58.0 岩田 康誠 西 音無 秀孝
今日は、安芸Sで完敗をきっしました(涙)軸2頭は馬券圏内でしたが、④スーサンライダーの馬券は無し(怒)
メインを外したので、急いで12Rを予想!どうにか的中させ、ちょい勝ちました。この調子で宝塚記念の馬券もいただきたいですね!
では、春の総決算・グランプリ宝塚記念の傾向を探りましょう(^◇^)
●過去の傾向を分析
08エイシンデピュティ
(12.5-11.1-11.9-12.7-12.4-12.6-12.5-12.3-12.2-12.2-12.9) 2.15.3 重
(35.5-62.5-37.3)(35.5-25.1-37.4-37.3)(48.2-49.8-37.3)(60.6-12.6-62.1)
ハイペース平坦戦で、ラップ最大高低差8の前傾ラップ!
07アドマイヤムーン
(12.1 10.5 10.9 11.9 12.1 12.3 12.7 13.0 12.3 12.2 12.4) 2.12.4 稍重
(33.5-62.0-36.9)(33.5-24.0-38.0-36.9)(45.4-50.1-36.9)(57.5-12.3-62.6)
ハイペース瞬発戦で、ラップ最大高低差18の前傾ラップ!
06年は京都開催の為にデータ外!
05スイープトウショウ
(12.9 11.1 11.2 12.3 12.4 11.8 12.0 11.7 12.1 11.8 12.2) 2.11.5 良
(35.2-60.2-36.1)(35.2-24.7-35.5-36.1)(47.5-47.9-36.1)(59.9-59.8)
ミドルペース平坦戦で、ラップ最大高低差12の前傾ラップ!
04タップダンスシチー
(12.6 10.7 11.0 12.1 12.1 12.5 11.9 12.1 12.0 11.4 12.7) 2.11.1 良
(34.3-60.7-36.1)(34.3-24.2-36.5-36.1)(46.4-48.6-36.1)(58.9-60.1)
ハイペース瞬発戦で、ラップ最大高低差15の前傾ラップ!
03ヒシミラクル
(12.6 10.8 11.6 12.1 12.3 12.0 11.8 11.9 11.8 12.2 12.9) 2.12.0 良
(35.0-60.1-36.9)(35.0-24.4-35.7-36.9)(47.1-48.0-36.9)(59.4-60.6)
ハイペース平坦戦で、ラップ最大高低差7の前傾ラップ!
過去の傾向としては、まず100パーセントの確率で前傾ラップになっています。阪神2200m戦は、スタート地点直後に下り坂+1コーナー迄の位置取りが激しくなる為にテン3ハロンはとにかく速い!(3F-2F-3F-3F)表記に注目すると、テンは例年速い→第2ブロックで少し時計が緩くなる→ここからは2パターンで、第3ブロックで時計が緩むと瞬発戦!時計が緩まずにレースが進むと平坦戦決着になる。ここは、レースを作る逃げ馬の作戦を予測したい!
阪神2200mは相当なスタミナが必要とされ、息をつける区間も少なく、直線も短い為に仕掛けが早くなるのもひとつの要因と思われます。SS系は、苦戦傾向にあるのも頭にいれておきましょう。
●レース展開
今回逃げるのは、コスモバルクと見る!バルクは、終いが切れる馬ではないので、持続力勝負に持ち込みたいはず。テンでハナを奪い、第2ブロックで時計を緩めてから、残り5ハロン(1000m)から徐々にスピードアップしていく展開と読む!
では、各前哨戦(1800m~2600m迄)をおさらいしましょう。
●大阪杯(ディープスカイ、ドリームジャーニー、アドマイヤフジ)
12.6-11.5-11.9-11.9-12.1-12.8-12.1-11.9-11.2-11.7 (60.0-59.7)M 1.59.7
(36.0-48.9-34.8)SMM
ミドルペース瞬発戦で、ラップ最大高低差16の後傾ラップ。
●AJCC(アルナスライン、マイネルキッツ、ドリームジャーニー)
12.3 11.8 12.5 12.2 12.7 12.4 12.0 12.1 11.6 11.7 12.6 / 2.13.9 S
(36.6-61.4-35.9)SMM
スローペース瞬発戦で、ラップ最大高低差16の後傾ラップ。
●日経賞(アルナスライン、マイネルキッツ、モンテクリスエス)
6.9 11.0 11.6 12.0 11.9 12.7 12.8 12.5 12.4 12.1 11.8 11.6 11.9 / 2.31.2 M
(29.5-86.4-35.3)HHMH
ミドルペース平坦戦で、ラップ最大高低差12!
●中山記念(カンパニー、ドリームジャーニー、アドマイヤフジ)
13.1 12.1 12.5 12.1 12.1 12.2 12.0 11.3 11.8 / 1.49.2 S
(37.7-36.4-35.1)SSMM
スローペース瞬発戦で、ラップ最大高低差12の後傾ラップ。
●有馬記念(スクリーンヒーロー、etc)
6.9 11.2 11.9 11.2 11.9 13.0 13.2 12.4 11.5 11.9 12.0 11.7 12.7 / 2.31.5 S
(30.0-85.1-36.4)HMS
スローペース平坦戦で、ラップ最大高低差20!
●京都記念(サクラメガワンダー)
12.4 11.3 12.4 12.1 12.5 12.9 12.8 12.2 11.9 11.4 12.7 / 2.14.6 M
(36.1-62.5-36.0)MSS
ミドルペース瞬発戦で、ラップ最大高低差15のイーブンラップ!
●金鯱賞(サクラメガワンダー、インティライミ)
12.3 11.0 11.3 12.7 12.3 12.1 12.2 11.7 11.2 11.6 (59.6-58.8) 1.58.4 S
(34.6-49.3-34.5)SSH
スローペース瞬発戦で、ラップ最大高低差15のイーブンラップ。
スタミナのフラグは、日経賞組が断然の評価が出来ます。加速型ラップを刻んだ、中山記念で、後方一気の追い込みを逆流の流れで決めた2着ドリームジャーニーも要注意!
●ディープスカイ
実にダービー馬が勝てないのがこの宝塚記念です。G1格上げ後に当レースを勝ったのはディープインパクトのみ(京都2200m)で、阪神2200m戦では、2冠馬のネオユニヴァース、メイショウサムソンに加え、ウオッカも苦敗をなめています。プラス父SS系も大苦戦となれば、そうは信頼できないのが個人的な見解です。阪神内回りは、大阪杯で経験しましたが、レースレベルはさほど高くなく、大阪杯よりも急流になるこのレースを捌き切れるかは大きな疑問だが、血統は母父のDanzigで、時計の掛かる馬場は歓迎!阪神の芝も非常に合うはず。馬券には絡めるが、1着で鉄板とも思えない!最悪、馬券圏外もありうる?
●日経賞組上位3頭
アルナスライン、マイネルキッツ、モンテクリスエス!この3頭を馬券から外す気はないのが、日経賞のレベルが非常に高かったからで、今回の宝塚記念はスタミナが問われる持続力勝負になると予測しているので、リンクする可能性は高そう。マイネルキッツは、距離短縮で1枚割り引く予定だが、父母(ベガ)父トニービンの血を産駒に影響を与えやすいアドマイヤベガ産駒のアルナスラインは、ここは非常に推したい1頭。持続力に加え瞬発適正も求められる天皇賞で惨敗したモンテクリスエスの巻き返しも十分に考えられる。持続力に加え、阪神の馬場はSK産駒に非常に向きそうで鞍上もアンカツ&優勝馬を多く輩出する4歳とくれば、1着候補にもあげたくなる。
●サクラメガワンダー
持続力勝負にならず、第3ブロックでラップが落ち込むパターンになれば、勝つのはこの馬かもしれない。持ち前の瞬発力は、クラスTOPである事は承知。しかし今回は消す!
●スクリーンヒーロー
関西圏のレースが苦手?長距離輸送にまだまだ不安があり、右回りはわずか1勝。天皇賞の2.7秒負けはいただけない。もう少し様子をみたい1頭。
●カンパニー
問題は距離!1800mのG1でもあればよかったのにね( ^^) _U~~と言ってあげたい。2200mを乗り切れる、ガソリンタンクは持ち合わせていない。サクラメガワンダー同様、第3ブロック緩みの展開で掲示板あり!
●アドマイヤフジ
ハイレベルレースだった新潟大賞典を0.7秒負けとはいえ、勝ったシンゲンとは、2.5キロ差の斤量!差し馬有利な展開から4角5番手から踏ん張っての4着は立派!
アルナスライン同様、持続力勝負には強いアドマイヤベガ産駒で、昨秋の毎日王冠から大きく崩れた事はなく、内目の進路を取れれば、粘りこみもなくはない!絶好の枠も後押しで、今週の人気薄激走馬に指名!
●ドリームジャーニー
直線の長いコースは不向きで、一瞬の切れを武器にする当馬にとって、阪神内回りは絶好の舞台!中山記念の加速型ラップの展開は、追い込みにはまさに逆流の流れをタイム差なしの2着は立派!2度目のG1制覇は目前!!
●インティライミ
昨年の宝塚記念3着も、ウチパクが道中で作り出した超中弛みの展開での好走!今年は消しで!
結論!
◎モンテクリスエス
○ドリームジャーニー
▲アルナスライン
△アドマイヤフジ
△ディープスカイ
△マイネルキッツ
馬券は恐らく、3-6-6の3連単で勝負します。