春のクラシック路線を歩んできた馬と条件クラスを勝ち上がってきた上がり馬が夏のみちのくシリーズで激突するレース。2004年2着のカンパニーは、その後に重賞を6勝。2006年2着のソングオブウインドは同年の菊花賞制覇、そして2007年2着のスクリーンヒーローは翌年のジャパンカップ制覇と、ここで好成績を収めた馬の未来は明るい。今後の飛躍を期す素質馬が揃うだけに、見逃せない一戦だ。
前走のNHKマイルCで4着に健闘したマイネルエルフ(牡3・鹿戸雄一)が登場。まだ重賞の勝ち鞍はないものの、アーリントンC2着の実績もあり、能力はこのメンバーの中でも上位にランクされる存在だ。昨夏の北海道シリーズで活躍したように、この季節の成績も目を引く。小回りコースの1800mは〔1・0・1・0〕と好相性で、器用さも兼ね備えたタイプ。56キロのハンデがポイントとなるが、重賞初制覇の好機を迎えたと見ても良いだろう。
前走の白百合S(中京・芝1800m)を差し切って3勝目を挙げたイコピコ(牡3・西園正都)。上がり3ハロン33秒8(推定)の末脚は見事だった。以前は直線一気のスタイルだったが、前走は好位3番手からの競馬で、自在性が出てきた点も好材料だ。ここにきて馬体も成長を示しており、本格化の印象も濃い。トップハンデの57キロを背負うが、鋭い切れ味を武器に、重賞タイトル獲得を目指す。
未勝利(小倉・芝2000m)、500万下のゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m)を連勝したイネオレオ(牡3・池江泰郎)。その後も青葉賞で5着、白百合Sでも3着とオープンクラスでも善戦、その2戦どちらもメンバー中最速の上がりタイム(推定)をマークしているように、末脚の切れに磨きがかかってきた。道悪を苦にしないタイプで、この梅雨の季節に馬場状態を問わない点は大きな強味だ。
前走1000万下のエーデルワイスS(東京・芝1600m)を優勝して、通算3勝目を挙げたストロングガルーダ(牡3・久保田貴士)。コンビを組んだ蛯名正義騎手も「これまで大事に使ってきた甲斐があって、馬が良くなってきましたね。強い内容で勝ってくれたし、楽しみな馬です」と、その能力を高く買っている。抜群のセンスを誇るだけに、距離延長と小回りコースにも対応できそうだ。
ミッキーペトラ(牡3・森秀行)は、前走のユニコーンSで12着に大敗しているが、芝のレースでは弥生賞でロジユニヴァースの2着の実績が光る。これまで強い相手にもまれてきた経験を活かせば、上位進出はそう難しくないはず。初勝利を挙げた舞台が小倉の芝1800m。コース形態の似た福島に対する適性も高そうだ。
皐月賞(15着)後はリフレッシュ放牧に出されたモエレエキスパート(牡3・奥平雅士)。ここが復帰初戦になるが、帰厩後は、稽古でも軽快な動きを見せている。前々走の弥生賞ではロジユニヴァースの3着に好走して既に力量は証明済み。昨年夏の北海道シリーズの活躍を見ても、小回りコースは歓迎のタイプだろう。
ストロングリターン(牡3・堀宣行)は、前々走の500万下(中山・芝1600m)がまったくの楽勝。勝ちタイムも優秀で、マイラーとしての才能を感じさせた。1番人気に支持された前走の葵S(京都・芝1400m)では、終い良く伸びたものの、勝ち馬から0秒1差の4着。その時に騎乗していた安藤勝己騎手は「もう少し距離があったほうが良いタイプかも」と感触を伝えており、今回の1800mはプラス材料になる可能性は十分。切れ味鋭い末脚は魅力だ。
前走の500万下(東京・芝1400m)で鮮やかな差し切り勝ちを収めたシャイニーデザート(牡3・尾形充弘)。まだ安定性には欠ける面があるが、うまく折り合って末脚を活かすレースができれば、ここでも上位進出のチャンスは十分だろう。
前走500万下の早苗賞(新潟・芝2400m)を勝ったワシャモノタリン(牡3・谷潔)。未勝利(新潟・芝2000m)に続く連勝で、ここにきて急激に力をつけてきており、今の勢いは侮れない。
3月に500万下の黄梅賞(中山・芝1600m)を鮮やかに逃げ切ったサトノロマネ(牡3・国枝栄)。どちらも小回りコース向きのスピードを備えた馬で、その先行力が脅威になってくる。
前走500万下のロベリア賞(東京・芝1800m)で2着馬を2馬身突き放す快勝劇を演じたケイアイドウソジン(牡3・田村康仁)。重賞でも互角以上の戦いが期待できそうだ。
他にも、スピードを武器に春の中山で連勝を飾ったサニーサンデー(牡3・谷原義明)、ダート路線から再び芝に矛先を向けてきたドリームハッチ(牡3・二ノ宮敬宇)、2回福島の開幕週の500万下(芝1800m)で古馬相手に鮮やかな逃げ切り勝ちを演じたスーパーシズクン(牡3・鹿戸雄一)など、好調な馬が参戦予定。多彩な顔ぶれになりそうだ。
(片野昌一)
1 01 ワシャモノタリン 牡3 52.0 中村 将之 西 谷 潔
1 02 ケイアイドウソジン 牡3 53.0 吉田 豊 東 田村 康仁
2 03 ストロングリターン 牡3 55.0 内田 博幸 東 堀 宣行
2 04 モエレエキスパート 牡3 55.0 石橋 脩 東 奥平 雅士
3 05 ドリームハッチ 牡3 52.0 丹内 祐次 東 二ノ宮 敬宇
3 06 グローリールピナス 牝3 51.0 大野 拓弥 東 小桧山 悟
4 07 サトノロマネ 牡3 54.0 勝浦 正樹 東 国枝 栄
4 08 メイショウコウセイ 牡3 53.0 村田 一誠 西 池添 兼雄
5 09 ミッキーペトラ 牡3 55.0 後藤 浩輝 西 森 秀行
5 10 イコピコ 牡3 57.0 田中 勝春 西 西園 正都
6 11 マイネルエルフ 牡3 56.0 松岡 正海 東 鹿戸 雄一
6 12 スーパーシズクン 牡3 52.0 田辺 裕信 東 鹿戸 雄一
7 13 イネオレオ 牡3 55.0 北村 宏司 西 池江 泰郎
7 14 シャイニーデザート 牡3 52.0 的場 勇人 東 尾形 充弘
8 15 サニーサンデー 牡3 53.0 吉田 隼人 東 谷原 義明
8 16 ストロングガルーダ 牡3 56.0 蛯名 正義 東 久保田 貴士
ではハンデ戦となった06年以降・過去の傾向を探りましょう。
08(レオマイスター)
(12.6 10.8 11.7 12.6 12.2 11.7 11.6 11.4 12.2)(47.7-12.2-46.9)1.46.8 S
(35.1-36.5-35.2)(中弛み型)
スローペース平坦戦で、第4ハロンからの加速型系イーブンラップ!
07(ロックドゥカンブ)
(12.6 11.5 11.3 12.2 12.4 12.3 11.6 11.6 12.2)(47.6-12.4-47.7)1.47.7 M
(35.4-36.9-35.4)(中弛み型)
ミドルペース瞬発戦で、中弛み型からの瞬発力勝負のイーブンラップ!
06(タマモサポート)重
(12.5 11.2 11.8 12.6 12.4 12.1 12.5 12.1 13.3)(48.1-12.4-50.0)1.50.5 HH
(35.5-37.1-37.9)補正タイム(35.5-36.5-36.8)(一貫型)
超ハイペース平坦戦で、スピード一貫型前傾ラップ!
06年のレースレベルが評価出来、後に菊花賞を勝つソングオブウインドが2着に入っています。07、08は中盤がスローですが、08年は加速型ラップの持続力勝負。07年は、手前スローの瞬発力勝負になっています。ここは、メンバー構成をみながら、展開予想をしなければならないですね( ^^) _U~~
●アドマイヤメジャー(瞬3平0消0)
3歳500万 中京2000m(1着・先行抜け出し)
(12.3 11.3 12.0 12.4 12.8 12.5 12.3 12.1 11.4 11.5)2.00.6(35.6-50.0-35.0)
3歳未勝利 中京2000m(1着・差し)
(12.2 11.0 11.4 12.8 12.6 12.1 11.8 12.2 12.3 11.8)2.00.2(34.6-49.3-36.3)
同じ中京2000mでの近2走だが、未勝利戦はテンが速く、中盤の時計も急流なので、前崩れは必至で、11-11-10-07と進出してきたアドマイヤメジャーには展開が向いた。2、3着の馬は、先行馬だったが、その着差は6馬身とちぎられている。500万条件では、テンと中盤は平均で、上がりの時計が速い!06-06-06-04と前目で進出してきたアドマイヤメジャーは、メンバー2位の34.4の上がり3ハロンのタイム駆使したので、高く評価したいが、テン中盤のお釣りが効いての上がり時計なので、底力は、はかられていない。しかし、脚質は自在性があり、前走は平均ペースからの抜け出しの為、福島コースは向きそう。ここは、馬券圏内!
●イコピコ(瞬2平1消0)
白百合S 中京1800m(1着・先行抜け出し)
(12.4 11.6 13.2 12.8 12.4 11.9 11.5 11.3 11.3)1.48.4(37.2-37.1-34.1)
テンが超スローで中盤も遅く、上がりが極端に速いレース!
プリンシパルS(4着・最後方追い込み)
(12.8 11.6 11.7 11.4 12.4 12.6 12.0 11.3 11.7 12.4)1.59.9(36.1-48.4-35.4)
テンと上がりは平均ペースだが、中盤の時計が速い!先行勢には厳しい流れで、イコピコ的には展開が向いた感がある。ここは、02-02-02で進出してきて0.6秒差負けの同レース出走予定のサトノロマネの巻き返しは期待できそう。
●イネオレオ(瞬0平2消0)
3歳未勝利(1着・先行抜け出し)
(12.4 11.3 11.8 12.7 12.5 12.2 12.4 12.3 12.0 12.4)2.02.0(35.5-49.8-36.7)
3歳未勝利(3着・先行抜け出し)
(11.9 10.7 10.8 12.2 12.3 12.3 12.9 12.5 12.3 12.2)2.00.8(33.4-49.7-37.0)
前走・白百合Sと前々走の青葉賞と、2走続けて上がり3ハロンはメンバー最速!もともと、道中の緩いラップからの瞬発力勝負では、エンジンの掛かりが遅いのではないか?
それに比べ、残り1200mからの加速ラップを刻んだ、ゆきやなぎ賞を快勝!上記に記載した、福島コースとリンクしやすい小倉(2000m)の未勝利戦を加速型ラップを先行して前で踏ん張っている所をみると、速い時計からの持続力勝負の方が得意ではなかろうか?ラップギア適正値も平坦寄りで、福島コースは向きそう。血統は、父ダンスインザダークに母父コマンダーインチーフと、SS系×ノーザンダンサーは、05年の勝ち馬のコンラッドと同配合で、ここは期待できそう。
●ストロングガルーダ(瞬3平0消0)
エーデルワイスS
(12.2 11.6 11.9 12.2 12.7 11.6 11.0 11.7) 1.34.9(35.7-24.9-34.3)
くるみ賞
(12.3 10.9 12.0 12.0 11.4 11.0 12.0)1.21.6(35.2-12.0-34.4)
前走・エーデルワイスSは、テンも中盤もゆるゆるな展開でレースレベルは低い。2歳時のくるみ賞はレース評価できるのだが、距離延長→敗退!距離短縮→1着!と、今回は、1800mの距離延長がどうでるか?プリンシパルSでは、差し馬有利の展開で、4角で同位置にいたケイアイライジンに0.6秒差で敗退しているのも気になる。
●ロードロックスター(瞬2平0消0)
はなみずき賞(溜め逃げ・1着)
(12.7 11.6 12.1 12.9 12.8 12.2 11.2 11.0 11.5)1.48.0(36.4-37.9-33.7)
年明けの3歳500万戦から4戦全て差のない競馬だが、スローペースしか経験していない。 今回と同距離のはなみずき賞も道中は超緩い展開。今回は、マイネルエルフやストロングリターンあたりがペースをあげそうで、ハナを奪うのは困難ではないか?今回の条件では狙い下げ!
●ストロングリターン
3歳500万(1着・好位追走差し)
(12.3 11.0 11.8 11.5 12.0 12.2 12.2 11.8)(35.1-23.5-36.2)1.34.8
葵S(4着・直線一気差し)
(12.0 10.9 11.5 11.3 11.2 11.4 12.1)(34.4-11.3-34.7)1.20.4
毎日杯こそ、道中に緩い展開になって力を発揮できなかったが、基本はペースが速いレースで好走している。特に葵Sはレースレベルが高く、勝ったエイシンタイガーがCBC賞でも古馬相手の2着と健闘している。馬がまだ若いのか外目の枠の方がよさそうで、内目の枠を引いた場合は1枚割り引きたいのと初の小回りの競馬場を捌けるかだろう!
週中にはここまで予想していたのですが、アドマイヤメジャーやロードロックスターは出走しないんですね(悲)
週末も忙しく、昨夜も友人のクラウン・ロイヤルの購入手続きについて行った後に、飲みに行ったのでこれ以上の詳細な予想は記載できず.....
いちお印だけ!!
◎イネオレオ
○サニーサンデー
▲ストロングリターン
てなとこで、ストロングリターンは、内枠を引いたので1枚割り引きました。
馬券は、これにモエレ、サトノ、M・コウセイ、M・エルフ、S・シズクンあたりで攻めます!
みんカラ・グループ(競馬を愛する会)にて、2009-2010POG参加希望者残り6名様募集中ですのでよろしくお願いします(^。^)y-.。o○