ニュースが新千歳空港発の国際便は8日の朝から運航再開したと伝えていた。
利用予定の航空便が欠航の場合はキャンセル出来るのだが、確認したところチケットを取った香港行きの便は予定通り運航される様子。
常識人ならここで旅を延期か中止の判断をするのかも知れないが、そこのところは察して下さい・・・・
機能麻痺した大空港を起点に旅をする事に一抹の不安が無かった訳ではないが、意を決して家を出た。今回は珍しくヨメ子さんが何パターンかの嫌味を言った位で僕を送り出してくれた。
C-HRに荷物を積む、ヨメ子さんにお願いして空港へ。
青空が広がる空港の景色が旅がスタートする気持ちを昂らせてくれる。
田舎からの海外は乗り継ぎが必須、待ち時間を含めて目的地の香港へ着くのは9時間後の予定。
スーパーローカル線なので使用機材はDHC8-Q400。
写真の通り、搭乗橋が使えません。新千歳みたくアタッチメントが有ると良いのになぁ。
ちなみに僕が一番最後の乗客、呑気に写真を撮ってる場合では無かったのである。
離陸直後、窓から利尻山を望みます。
雲が多かったが、くっきりと島影が見える。
小さな飛行機だが見た目以上に快適、車なら6時間かかる行程を50分ほどでひとっ飛び、有難いものである。
こんなど田舎の路線を維持してくれているANAには感謝。
タキシングして着いたのは政府専用機の見える場所、要するに重要度が低いからなのかターミナルから離れた一番隅っこの場所。メジャー路線では味わえない体験である意味レア?嫌いでは無いですよ、不便なだけ。それでも感謝してますよ!
いつもなら、ラウンジで時間を調整するのだが電話で確認したところ、営業どころではない様子。覚悟はしていたが、こんな状態なので腹ごしらえも出来ない。
飲み物等の調達にコンビニに向かうが、いつも使う店は閉店中。別のコンビニへ向かいます。
開いていたローソン。のぼりに有る通り、ここまで来た!のである。
商品をかき集めて利用者の為に店を運営している様子は陳列棚の様子から一目でわかる。
おにぎりの棚にはスイスロールが大量に・・・
平時なら本部から指導が入る陳列で有ります。
バナナが無造作に!当然発注ミスではい、売り手も買い手もいたって真面目です。混乱する状況の中で店を運営、大げさな話でなくこの店は旅行者達のオアシスでした。
ガラガラの通路を進み国際線ターミナルへ。いつもなら両脇に賑やかなお店が並び土産を買い求める人が賑わいを見せるのだが・・・・
国際線ターミナルへ着く。どこのカウンターも帰国する為の手続きする人達が行列を作っている。地面に座り込み疲労の顔色を見せる旅行者もいたが休む場所が絶対数足りないのだろう、快適な空港を目指すうえでは今後の課題だと思う。
そんな惨状を予想してか、ヨメ子さんがおにぎりを持たせてくれた、地獄にヨメ子さんとはこの事である。
いつもなら、旅行者がスーツ―ケースを引きながら賑わう通路のど真ん中に座り込んでヨメ子さん特製おにぎりを頬張る。今日は注意する空港職員もいない、これも良い経験だ。
この様に呑気に構えていた結果だが搭乗手続きがギリギリに、航空会社のカウンターへの通路は次の便の乗客で長蛇の列、係のおねいさんが順番をワープさせてくれなかったら相当待った筈。
出国審査を終え出国後エリアでほっと一息、地震の片付けが全然間にあっておらず、大勢のスタッフがお店の清掃や片付けに忙しそうな姿を見せていた。
手が回らずに片付けすら出来ずにいる店、まだまだ混乱のさ中なのだ。
施設営業中の地震で無かったのが幸いし、転倒や落下物からの被害が無かったのだろうか。人が大勢いる状態だった場合は怪我人がでた可能性も有ったかもしれない。
初めて利用する香港航空。機材はA330-200。
北海道から離れたい人が多いのだろうか?座席はすべて埋まっていた。荷物をしまいほっと一息。ゆっくりしたかったが360度からサラウンドで日本語以外の言語が大音量で聞えてくる。聞いているだけで忙しい。
フライトは順調、夕刻を前に少し早目の機内食が提供される。
パスタorライス?と聞かれた時にライスと言うところをパスタと頼んでしまった、おねいさんを前にした事に寄る緊張のなせる技だ。
配膳された機内食。さてどんなおかずだろう・・・
オープン!
予想していたが、見事なまでの炭水化物祭りだ。
そば+パン+マカロニ+デザート豆腐。
食事を済ませてから映画を一本、気が付けば何事も無く現地に到着。
定刻通りの到着で一安心、時刻は現地時間の午後8時、空港で軽く腹ごしらえをしてから路線バスでホテルに向かう事にしよう。
第二ターミナルにあるラウンジで軽く食事をいつもながら居心地の良いラウンジ。プライオリティパスがあれば利用料金は無料、貧乏旅行の強い味方である。
すり身団子の入ったヌードル、その場で係の人が作ってくれます、他にもおかずがも用意。
簡単な腹ごしらえの筈が、貧乏性を発揮して色々とおかわり。デザートまで欲張って満腹で胃袋がキツキツだ。これで初日の香港グルメは空港でお終いとなってしまった。我ながら残念な男である。
パンパンのお腹をさすりながらバス乗り場に向かいます、今回の旅は予算をかけず公共交通オンリーの計画。
ターミナルでこのバスに乗ればOK!(写真は借り物)
バスに揺られ40分程。気が付けば外は雨に濡れている、初日の夜は雨かぁ残念。
ホテルの最寄りにあるバス停を下りると、目の前に今日の宿泊先、シャムロックホテル。風景はだいぶ変わってしまってますが、おっさんには懐かしいTMネットワークのGETWILDのPVで一瞬写っている場所。
このホテルの立地はすごく便利で、ネイザンロード沿いで尚且つ地下鉄駅横、何をするのも便利。
片言の英語でチェックインを済ませてすぐに近場を散策、ホテルから少し歩けば有名なテンプルストリートがある。
荷物に忍び込ませてきた折り畳み傘を片手に夜の香港の雑踏へ。
段々雨足が強くなってきたが、風情があって良い。
テンプルストリートに到着するも、いつもの賑わいは無い、止む気配の無い雨は益々激しくなり客足も一気に途絶え始めた、冷やかしで歩く日本人中年男性の姿を後目に露店の店主達は撤収の準備を始めていた。
傘をささずに異国の激しい雨に打たれて、黄昏てみたかったのだが、どう考えてもずぶ濡れの小汚いおっさんになってしまうので止めておこう。時間は深夜、雨の中歩くのもくたびれて来たのでホテル近くのセブンイレブンでウーロン茶を一本買い求め部屋で人心地。
計画無しの行き当たりばったりの予定だ、体力が大事なので日付が変わる前に床についた、健全な中年男の一人旅の一日目はこうして終わったのである。