
道路交通法を間違う方々は、国語について少し苦手だったのでしょうか?
〜で、その〇〇、手前の直前、側方を通過、前方に出る、等の意味を誤認識していませんか?
※ 某YouTuber藤吉辯護士の主張は、"その"が「停止している車両等」を指すという間違った考え。
【道路交通法第38条第2項】後半より
当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。
「当該〇〇」と「その〇〇」は同じ用法となります。
「当該停止している車両等」であれば、前述された『"停止している車両等"』を詳しく説明し特定している事柄(文脈)を、"当該"が受けて指し示し、該当する『停止している車両等』を対象として選び出します。
※どの停止している車両等を意味するのか明らかになります。
「その前方」であれば、前述された『"前方"』を詳しく説明し特定している事柄(文脈)を、"その"が受けて指し示し、該当する『前方』を対象として選び出します。
※どの前方を意味するのか明らかになります。
https://blog.iwaidalaw.com/entry/2016/11/02/ 当該とは"その"と同義になります。
つまり、「当該停止している車両の側方を通過して」と前方を説明する文脈を"その"と指して「"前方"に出る位置」を詳しく説明し特定しています。
側方を通過して進み出る位置が「その前方」を意味します。
⑴下の左図の様な態様では、進行する車両は、歩行者を視認したら減速をはじめて、横断歩道の直前にて一時停止をし、歩行者の横断を妨げてはいけません。
⑵下の右図の様な態様では、進行する車両は横断歩道の直前にて一時停止が出来る様に減速して、静かに止まれる様に速度調整をしなければなりません。更に、
①横断者を見つけたらそのまま一時停止をして横断を妨げない様にします。
②横断者がいるか不明瞭な状況が続く場合には、減速を続け、停止車両よりも前方に進み出ようとする際に、側方の位置から、その前方に進み出る前に一時停止をして、横断者の確認をしなければなりません。
上の右図停止車両がいる場合に、進行車両と横断者は、上の左図と同じ位置関係であるにも関わらず、一時停止が不要となるのでしょうか?
横断者が確認出来なければ、一時停止の義務が無くなるのでしょうか?
道路交通法第38条第2項は、第1項の延長線上にあります。
それは立法趣旨からも明らかですから、一時停止は必然になります。
【警察庁HPより】国家公安委員会の解説。
横断歩道や自転車横断帯やその手前で止まっている車があるときは、そのそばを通って前方に出る前に一時停止をしなければなりません。
https://youtu.be/NW7e4pk19cA
道路交通法は日本語が難しく条文規定を誤認する事が多いです。特に道路交通法第38条第2項においてその傾向が顕著です。
道路交通法第38条第2項では、運転する車両等が、前方にある横断歩道等または、当該横断歩道等の手前側にて停止している車両等の側方を通って、当該横断歩道等を通過する際の一時停止義務を規定しています。
条文規定での「その前方」とは、「側方を通過した先」となる当該横断歩道等の部分、つまり停止している車両等よりも先の位置となる当該横断歩道等の部分を指し示しています。
これは文法的に見ても、「その」が指示する内容は「側方を通過して」という前述された行為に関連する「前方」の位置であることが明確です。
条文の構造から、「当該停止している車両等の側方を通過して」という前述された行為の結果として到達する「前方」の位置を指しており、単に「停止している車両等の正面」となる方向に該当する位置を指すわけではありません。
国家公安委員会の解説にある「そのそばを通って前方に出る前に一時停止をしなければなりません。」は、条文の「当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。」を平易な言葉で表現したものであり、内容的に一致しています。
従って、「その前方」を「当該停止している車両等の正面」となる"前方"の位置と解釈するのは誤りであり、「側方を通過した先」となる"前方"の位置とするのが正しい捉え方です。
【道路交通法第38条第2項】前半より、
車両等は、横断歩道等又はその手前の直前で停止している車両等がある場合において、
※横断歩道等を通過する車両等を主語に据えて、横断歩道等に向う際の態様を記述しています。
"その"は「手前の直前」に関して詳しく説明(修飾)する「横断歩道等」を指しています。"その"は連体修飾語、指示語の連体詞です。
【道路交通法第38条第2項】後半より、
当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。
※「側方を通過して」とは、
対象の側面に沿って、横を通り抜けようとする事を意味します。
※「通過してその前方に出ようと」とは、
側方の位置を、通り過ぎて先に進み出ようとする事を意味します。
"その"は「前方に出ようと」を詳しく説明(修飾)する「側方を通過して」を指しています。"その"は連体修飾語、指示語の連体詞です。
日本語の品詞とその意味用法は覚えるものです。
覚えていないのに、勝手な解釈をしないで文法や品詞を確認しながら読んでほしいです!
そ-の【其の】指示語の連体修飾語(連体詞)
( 中称の代名詞「そ」に格助詞「の」の付いたもの。近代語では「そ」の単独用法がないので、一語とみて「連体詞」とする )
前に述べたことや聞き手が了解していることをさし示す。古くは強い関心をもつものを指示するのに用いられた。
前に述べたことを「そ」で受けて、「それの」の意を表わす。そのことの。そのものの。
次にすぐ述べる事柄をさし示す。多く翻訳文などに用いる。
現在、話に出ている、または、話に出たばかりの事柄をさす。
既に述べた(次にすぐ述べる)事柄に関係する意を表す。
【前方】ぜん‐ぽう〔‐パウ〕名詞
まえの方。前面。正面の方。進んで行く方。
ある位置よりも前。現在地よりも先。
前に位置する方向や場所を意味する「名詞」
※「前方に出る」なので"進んで行く方"の意。
【側方】そく‐ほう〔‐ハウ〕
そばの方。側面。わきの方。横や傍らの方。
前後の方向に対して、左右の方向。
※「側方を通過」なので"脇を抜ける"の意。
【先】〘 名詞 〙
進んでゆく方向でまえに位置すること。また、順序でまえ。さきに立ってみちびくこと。先頭。さき。 他よりさきんじて行なうこと。さきがけ。前の方。
【指示語(しじご)】とは、話し手のいる場所や状況をもとに、ものを指し示す言葉です。文章中で一度述べたことを繰り返さずに、簡潔でわかりやすい文章にするために使用されます。
指示語は、指し示す場所や内容によって次のように使い分けられます。
[自分に近い]:この・これ・ここ・こう・こちら。
[相手に近い]:その・それ・そこ・そう・そちら。
[どちらにも遠い]:あの・あれ・あそこ・ああ・あちら。
[はっきりしない]:どの・どれ・どこ・どう・どちら。
指示語は「コソアド語」とも呼ばれ、「コ・ソ・ア」の3方向に体系化されています。これは、目に見える事物や話題に登場する事柄が、話し手や聞き手との物理的距離や心理的距離、属する領域の違いによって使い分けられるためです。
指示語は、文章のつながりや論理を把握するうえで重要な役割を担います。指示語が指し示す内容を正しく理解することで、文と文、あるいは文章と文章の間にあるつながりをはっきりと示すことができます。
現場指示とは、対面での談話中に指示する物や事などを、口頭や指差しなどで直接に示す指示方法。
文脈指示とは、文章での文脈中指示する事柄や状況を、説明する文脈を指して示す指示方法。
【連体詞(れんたいし)】とは、日本語の品詞の1つである。そして、他の品詞と連形させたもの。活用のない自立語で、主語となることがなく、体言を修飾する以外には用いられない品詞。 連体修飾語。
日本語特有の、英語や中国語にはない品詞名である。しかしその名詞を修飾するという機能に着目した場合、活用によって他にもさまざまな機能を持つ日本語の形容詞よりも、連体詞の方が、他の言語の形容詞に近い。
【指示形容詞】これは、いわゆる「こそあど」言葉、すなわち「指示語」といわれる言葉のうち、名詞を修飾する働きをするものを指す言葉です。
現代標準語文法では、「指示連体詞」なんて呼ばれます。「この、その、あの、どの、こんな、そんな、あんな、どんな」がこれに当たります。
【指示副詞】これも指示語とよばれるこそあど言葉群のうち、副詞の働きをするものをいいます。「こう、そう、ああ、どう、こんな、そんな、あんな、どんな」がまさにその指示副詞です。
【連体詞】連体の詞=体言に連なる言葉、つまり、名詞[=体言]を修飾する機能しかもたない言葉のことを言います。
横断歩道を通過する際に、通過する横断歩道の手前側に停止している車両があると、既に横断を開始している歩行者等が視認しにくくなります。
対向車線であっても、停止して動かない状況下であれば、対向車線側から横断者が出てくるかもしれません。
なので"側方を通過"つまり"そばを通って"横断歩道の「その前方」に進み出る際には、一時停止が必要となります。
道路交通法第38条は、横断歩行者保護の規定ですから、信号のない横断歩道を通過する際に横断歩道が陰になる場合には、第1項による手前で停止が出来様には減速して速度調整、歩行者を見つけたらそのまま一時停止、見つけられない場合には、停止している車両よりも先に出る前に一時停止です。
歩行者がいる場合は一時停止 + 歩行者が見つけられない場合には、そばを通って横断歩道を通過する際に一時停止。