
旅先で借りるクルマ選びのためのチョイ乗り。
昔乗っていたアルフェッタクーペによく似てる。フロントウインドウの迫り方や乗降時に頭をぶつけることもそう、なんならハンドルの断面形状まで似てる(笑)。よく見ると、何だかボディのシルエットも似てるぞ。やはりイタリア好きなメーカーということか。開発者の趣味的なこだわりを感じる。
今でもアルファロメオは出先で走行不能になっても笑って許せることが購入資格のようだが、そこまで寛容でない人の選択肢になり得るイタリア風国産車。
走らせれば運転操作に素直に応えてくれる楽しいクルマ。と言ってもやんちゃ坊主ではなく、大人っぽいGTといった感じ。運転感覚もインテリアデザインも上々でかなりイイ線いっているだけに、バネ感の強い古臭~い脚の仕立てが惜しい。そんなとこまで昔のイタ車に似せなくてもいいものを。
それと、マークⅡオヤジのような運転姿勢を強要するシート設計はいただけない。乗り降りのしにくさとあわせて腰に優しくない。車高が低いデザイン(H1,440)をやりたかったのは分かるが、ドライバーにそのしわ寄せが来るのはいかがなものか。
といった具合で、けっこう魅力的なクルマなのに変なところが残念。二十一世紀のクルマを作るのに、何でも古い教科書を見ればいいってものではない。四日間600kmを任せられるのか、ちょっと悩ましい。