魚屋は、魚を食べたい人のためにあるんじゃなくて、魚屋さんが収入を得て生活をするためにある。病院は、病気を治したい患者のためにあるのではなく、医者や看護婦やそこに出入りしている医療メーカーの人のためにある。ペットショップは、ワンちゃんやネコちゃんを飼いたい人のためにあるんじゃなく、その店の経営で生活したい人のためにある。…こういう風に考えると、物事がヒジョーに判りやすい。他人のためでなく、自分のために仕事を遂行するというのは全く正しいし、その対象として、買う人や患者や顧客がいるという論理は何の間違いもない。ただ、その仕事の良し悪しや、込められた意味や思いを判断するのは受け手だと思う。私が好きな堺市の蕎麦屋や新世界のホルモン屋、ショットバーや洋服屋さん…そして私の事務所も…多分お客ひとりひとりの好みやニーズに応えていたら、何万件もの店や事務所を作らないといけないんじゃないのかなぁ。自分のやりたいことを貫くのがイチバンだけど、選択したり選択されたりする“アンテナ”も、大事にしたいと思うのです。