音楽に国境はない。だけど、その音楽には生まれた“場所”がある。以前のブログで、厳しい風土の中で生活する自転車選手は強靭だと書いたけど、音楽も、その国土や風土に根差したいろいろな要因がその色合いを決めると思う。演歌の多くは北国にテーマを求める。厳しい寒さや雪の冷たさに耐える精神を男と女の耐える関係にもじって、絶妙な悲哀の色合いを引き出す曲が圧倒的に多い。イギリスも北国である。70年代のブリティッシュ・ロックのバンドにはマイナー・キーがよく似合う。心にずっしりくるマイナー・キーの叙情的なメロディや哀愁に満ちた曲、あまりにも豊かな表現力は、冬の寒さの厳しい風土で、才能に溢れたイギリス人の音楽家が、イギリス人にしかできない音楽をつくっていたからだ…と勝手に思うのだが。