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2025年11月23日 イイね!

【考察】SUVの普及とその影の部分──学術的視点から読み解く日本のSUV事情

【考察】SUVの普及とその影の部分──学術的視点から読み解く日本のSUV事情近年、日本の新車市場ではSUVが圧倒的な存在感を示し、2010年代以降 SUV は「万能性」と「デザイン性」を武器に急速に普及しました。しかし、その裏側には必ずしも可視化されない課題が存在します。本稿では、日本市場を中心に SUV の影の側面を学術的視点から整理し、あわせて英国で進みつつある SUV 規制の動きも紹介しながら、より立体的に考察します。

1. 燃費性能の構造的課題

SUVの重量増・車高増による燃費悪化は「構造的」な弱点です。近年のハイブリッド化によって改善はしているものの、同一プラットフォームのセダンやコンパクトカーに比べて依然不利であることは多くの研究で指摘されています。特に都市部のストップ&ゴー環境では燃費低下が顕著で、ガソリン価格の影響を受けやすい構造的脆弱性と言えます。

2. 維持費の増大──大径タイヤ・保険料・税負担

SUVの維持費の高さは、日本のユーザーにとって大きな関心事です。18〜20インチ級のタイヤ交換コストは15〜30万円規模になることもあり、さらに重量税・自動車税・車両保険なども割高になりやすい構造があります。初期費用よりもむしろ長期的な維持費の差が家計負担に影響する点は、もっと意識されても良い部分でしょう。

3. 都市部での使い勝手と駐車インフラの問題

都市部の道路インフラは大型車向けに設計されていないことが多く、SUVは物理的制約に直面します。立体駐車場の高さ制限(155〜160cm)、コインパーキングでの車幅ギリギリ問題、細街路でのすれ違いなど、日本の都市構造はSUVに優しいとは言えません。
コンパクトSUVの人気が高い理由の一つは、こうした都市部での「サイズ制約」を回避するためでもあります。

4. 安全性の二面性──“自分に強く、他者に厳しい”問題

SUVは乗員保護性能が高い一方、歩行者や自転車など第三者への加害性が高いことが海外研究で繰り返し指摘されています。

重心が高い → 横転リスクの増大

ボンネット高が高い → 近距離の死角拡大

衝突時、歩行者の上半身に直接ダメージが集中

小型車 vs SUV の衝突では小型車側の被害が相対的に増大

米国ではSUVとの衝突時の歩行者死亡率が“乗用車の約44%増”という研究結果もあります。
このように「大きい車=安全」とは限らず、誰に対して安全かを考える必要があるのです。

5. 環境負荷──日本のSUV市場は国際的にどう見えるか

SUV増加がCO₂排出量を押し上げていることは、国際比較の中でも明確に示されています。
IEA(国際エネルギー機関)の報告では、世界のSUVによる年間排出量は約10億トン──もしSUVを一つの国とみなせば「世界第5位のCO₂排出国」に相当します。

日本では EV シェアが1–2%台と低いため、SUVの増加は気候政策上のボトルネックとも指摘されています。

◆【国際比較】英国で進む「SUV規制」の動き

ここで、日本の議論をより立体的にするために、英国で実際に動き始めている“SUV抑制政策”を紹介します。

● 1) ロンドン市長:パリのSUV課徴金施策を「注視」

Sadiq Khan(ロンドン市長)は、パリで導入された「SUVの駐車料金を大幅に引き上げる施策」を参考にし、ロンドンでも検討したいと表明。しかし、市長は現在「SUVへ追加課金を課す権限を持たない」ため、法改正が必要とされています。

● 2) 地方自治体レベルでは既に“追加負担”が開始

英国初の本格的SUV規制は ウェールズ・カーディフ市で始まりました。

非EVの大型SUV(車重2,000kg以上)

EVの大型SUV(2,400kg以上)

これらを対象に、駐車許可料を割増にする制度が導入。走行禁止ではなく、“使うほど負担が増す”仕組みです。

● 3) 安全・都市形成の観点からの批判

英国内ではSUVが都市部の約30%を占めるまで増加し、

道路占有の増大

歩行者・自転車の安全性の低下

駐車スペース不足

都市景観の阻害

などを背景に、非政府組織や大学研究者が規制強化を求める動きが拡大しています。

● 4) 日本への示唆

日本ではまだ同様の規制は始まっていませんが、
都市部のインフラ・安全性・環境負荷という問題構造は英国と同じため、
今後は日本でも議論が高まる可能性があります。

■まとめ──SUV時代の「選ぶ力」

SUVは確かに魅力的です。しかし、市場が成熟してきた今こそ、

構造的な燃費の弱点

維持費の高さ

都市部インフラとの不整合

第三者への安全性

環境負荷と国際的規制の潮流

これら“影の部分”を理解した上で、自らの用途・生活環境・価値観に適した選択をすることが重要です。

特に英国などで進む「SUV規制」は、日本にとっても他人事ではなく、
今後の日本市場がどの方向へ進むのかを考えるための重要な材料になります。

SUVの光と影。その両面を見つめることで、より賢いカーライフを築くことができるはずです。
Posted at 2025/11/23 15:32:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月22日 イイね!

「12月8日に完成すると聞いて、1月登録に決めた話」

「12月8日に完成すると聞いて、1月登録に決めた話」担当者から短いメールが届いた。
――お車は12月8日に完成します。

その文字を見た瞬間、私はコーヒーを置き、
少しだけ深く息をついた。
車というのは、完成したからといって、
すぐに世界と握手できるわけじゃない。

工場から出て、点検を受け、
希望ナンバーの順番を待ち、
そして” センチュリオンコート 2”を纏う。
あの、冬の透明な海みたいな深い光沢をつくるコーティングだ。
それにはきちんとした時間が必要になる。
焦らせるようなものじゃない。

そう考えると、どう組み立てても、
12月に登録して12月に乗り出す、
そんな都合のいい未来は見えてこなかった。(できても22日頃?)
それどころか、12月登録をすると“前年式”のレッテルだけが残る。
まだ走ってもいないのに、ひとつ歳を取らせるのは、
どこか理不尽で、少し可哀そうにも思えた


担当者は正直に言った。
「1月登録には、年始一発目の納車は難しいんです」
その声には嘘がなかった。
私はその誠実さに静かに頷いた。

それなら、結論はひとつだ。
12月登録はやめて、1月登録にする。
新しい年式で、この車にふさわしいスタートを切らせる。

1月の、よく澄んだ冷たい空気のなかで、
センチュリオンコートの光沢が、
きっときれいに太陽を跳ね返すだろう。
そんな場面を想像するだけで、
私は少しだけうれしくなる。
Posted at 2025/11/22 08:49:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月19日 イイね!

アクアが示した“成熟の臨界点”──五味レビューから読むハイブリッド進化論

アクアが示した“成熟の臨界点”──五味レビューから読むハイブリッド進化論

五味やすたか氏による最新アクア試乗動画を視聴しながら(私のオーダーしたZグレード16インチ)、新型モデルの走行特性を改めて考察した。
結論として、このアクアは単なる商品改良を超え、「成熟の臨界点」に達しつつあるコンパクトHVである。

■ ハンドリング:入力に対して“正しい”動きを返す

五味氏が強調していたように、今回のアクアは操舵に対する車両の反応が実に自然だ。
ステアリングを切った瞬間、過剰でも不足でもない挙動を返し、
「ドライバーとクルマの対話がスムーズ」という印象を受ける。

これは単なる軽快さではなく、信頼性を伴った応答性だ。

■ 乗り心地:都市速度域で際立つ“しなやかさ”

低速での乗り心地改善は特筆すべきである。
段差の角がうまく丸められ、“ひとクラス上”のしっとり感を得ている。
街中を主体に走るユーザーにとって、この差は非常に大きい。

ダンパー特性の最適化とボディ制御の緻密さが、快適性を底上げしていると感じた。

■ 微振動の課題:改善の余地を残す“余白”

一方で、床下から伝わる微細な振動については、五味氏の指摘通り改善の余地がある。
路面によってはわずかな共振が残り、静粛性評価にわずかな影を落とす。

しかし、この点は“熟成の余白”とも言える領域であり、
今後のアクア進化にとって興味深い改善ポイントでもある。

■ THSハイブリッド:滑らかさと効率の最適解

発進から巡航までの一連の動きは、トヨタのTHSシステムらしく極めて滑らか。
電動とエンジンの切り替えが自然で、扱いやすくストレスが少ない。
特に街中では、EV的静けさ × ガソリン車的扱いやすさのバランスが秀逸だ。

★まとめ:アクアが示した“成熟の到達点”

五味やすたか氏の最新試乗レビューを踏まえて総合的に評価すると、今回のアクアは、都市型コンパクトハイブリッドとして新たな指標を提示した一台と言える。単なる小変更ではなく、走行性能・快適性・効率性といった根幹要素が高い整合性をもって再構築されており、その完成度には確かな進化が感じられる。

特に、操舵応答の自然さ、低速域でのしなやかな乗り味、そしてハイブリッドシステムの滑らかな動力制御は、従来モデルを明確に上回るポイントである。コンパクトクラスでここまで総合バランスを整えた車両は多くなく、その意味でアクアは“都市で最も素直に使えるHV”という新しい価値基準を提示していると言えるだろう。

こうした特徴を踏まえ、五味氏は本モデルに対し「おすすめできる仕上がり」と明言し、総合評価として78点をつけている。決して満点ではないが、今後の熟成を含めて期待を抱かせる余白が残されている点も、アクアというモデルの魅力のひとつだと感じられる。私自身、過去にBMWを所有していた頃、五味氏から多くの示唆を頂いた経験がある。その時に培った“走りの見方”が、こうしてアクアのようなコンパクトカー評価でも確かに活かされていると感じた。今回の試乗記は、まさにその延長線上にある発見の時間だった。
Posted at 2025/11/19 14:06:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月18日 イイね!

スマホとAIが脳を弱らせる!

スマホとAIが脳を弱らせる!本日のNew York Timesから。

最近の海外研究によれば、AIツール(ChatGPT など)やSNS(TikTok・Instagram)への過度な依存が、子どもや若者の認知機能を低下させる可能性が指摘されています。特に注目されているのは、

記憶力

集中力

読解力

言語運用能力

といった、学習の土台となる領域への影響です。

◆AI に「考えてもらう」と脳は活動をやめる

米国大学の実験によると、学生に
1)人間だけで文章を書く
2)Googleで調べて書く
3)ChatGPTに書かせる
という3つの条件で課題を与えたところ、脳活動が最も低かったのは ChatGPT 使用者でした。

つまり、

AI が思考を代替すると、人間の脳は “考える必要がなくなる” → 認知活動が低下する
という結果です。

クルマに例えるなら、
「全部自動運転に任せきると、いざというときに人間の運転判断力が鈍る」
という状況に似ています。

◆SNSが読解力・語彙力を奪うメカニズム

SNSも同様で、短い動画や刺激の強い情報の連続は、

深く読む力

自分で考える時間

語彙を増やす機会

を奪ってしまいます。

スクロール中毒”という言葉がありますが、脳科学的にも、短い刺激ばかり摂取すると脳は「長い情報を処理したがらない」状態になってしまうと言われています。

◆ではどうすれば良いのか?

研究者や教育者の提案としては、次のような方法が挙げられています。

AIは「答えを作る道具」ではなく「考えを整理する道具」にする

まず自分で構想を作り、

AIは補助(添削・整理・視点追加)として使う
これが最も認知力を落とさない使い方です。

SNSの時間を“限定”する

食事中はスマホ禁止

就寝1時間前はノースマホ

1日◯分まで
などの“明確な区切り”が効果的。

読む習慣を取り戻す

たとえ10分でも「読む時間」を作ることで、脳は確実に活性化します。

◆まとめ:テクノロジーとの“距離感”が未来の認知を決める

AIもSNSも、現代の生活に欠かせない存在です。
しかし、使い方を誤れば “脳の力” を削ってしまう側面があることは、研究から明らかです。

まるでクルマと同じで、

便利さに頼り切ればスキルは落ちる。
正しく使えば生活の質を大きく高めてくれる。

私たち大人も、子どもたちも、
「どの距離でテクノロジーと付き合うか」
が今後ますます重要になっていくと感じさせられる記事でした。


↑今は学内でも紅葉🍁が綺麗ですよ❗
Posted at 2025/11/18 10:30:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月17日 イイね!

「クルマを育てる時代」への最初の一歩

「クルマを育てる時代」への最初の一歩12月に私のAQUAがいよいよ納車されます。
そんなタイミングで今日の日経新聞(11月17日付)に掲載されていた
「トヨタ、新車価値を長期化へ」という記事は、まさに“これからのカーライフ”を象徴する内容でした。

■ トヨタが示した「7〜9年スパンの価値維持」という新戦略

記事によれば、トヨタは新モデルの投入スパンを従来の3〜5年ではなく、
7〜9年へと長期化し、ソフトウェア更新(OTA)でクルマを進化させる方針を強めています。

これは単なる商品戦略の変更ではなく、
ユーザー側の体験そのものが変わる動きです。

■ AQUAオーナーになる身として

AQUAはすでに「トヨタの新世代ハイブリッド」の中心モデルであり、
もともとのパッケージとしての完成度も高い車種です。

そこに今回のトヨタの方向性が重なると、
“買った後に価値が上がるAQUA”
という、新しい時代の乗り方が見えてきます。

期待しているポイントは以下の通り:

① ソフトウェアによる走行フィール調整の可能性
低速域のモーター制御や安全装備のアップデートが継続していけば、
毎年“より洗練されたAQUA”に進化していく。

② 予防安全装備の強化
今後のOTAで、緊急時の制御や警報システムの進化が期待できる。

③ 新型を追わずとも最新に近づく体験
軽自動車からAQUAへ乗り換える身として、
「買い換えるごとに進化を得る」のではなく
“所有している1台が育っていく感覚”はとても新鮮です。

■ 日本の自動車文化の変化の中で

自動車市場の流れは今、
ハードの更新→ソフトの継続的な改良
へとシフトし始めています。

AQUAのようなコンパクトハイブリッドは、
この“長期価値時代”の代表になり得るクルマだと感じています。

トヨタのソフト強化が本格化すれば、
“10年乗る”ことが合理的で楽しいカーライフが実現する可能性も高い。

■ 納車前の結論:AQUAは“乗るたび成熟していくクルマ”になる

12月から始まるAQUAとの生活は、
従来の「所有する」ではなく
“時間とともに進化を楽しむ”カーライフになりそうです。

みんカラでAQUAの変化を長期的に記録していくことが、
これからの自動車文化におけるひとつの研究になる——
そんな予感すらしています。



Posted at 2025/11/17 14:39:38 | コメント(1) | トラックバック(0)

プロフィール

「【高速編分析レポート】 トヨタ新型アクアZ(改良型)― 動的質感・エネルギー応答性・知覚負荷の総合評価 http://cvw.jp/b/3743672/48792233/
何シテル?   11/29 21:12
大学の教員('ω')ノです。 車歴(すべて新車); EvoⅠ→Golf GTI→ BMW MINI Cooper→BMW(E46)330i→BMW(E92...
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