「温故知新」――古きをたずねて新しきを知る。
ファッションの世界は、まさにこの言葉の繰り返しです。
よくファッション専門学校のカリキュラムで
50年代:ロカビリー、フレアスカート(サーキュラー)
60年代:モッズ、ヒッピー、ミニスカート
70年代:ヒッピー、フォークロア、ベルボトム
80年代:DCブランドブーム、ビッグショルダー、ケミカルウォッシュ
90年代:渋カジ、グランジ、古着
流行は一定のスパンで輪廻転生を繰り返しますが、そのまま戻ってくるわけではありません。現代の空気感でシルエットやディテールが再構築され、新しいスタイルとして提唱される。その流れが僕はたまらなく好きなんです。
授業でも、各年代のアイコンを教えていますが、いつも心にあるのは2016年の「BEAMS 40周年MV」。ファッションとサブカルチャーが絶妙にリンクしたあの映像のように、もっと深く、時代背景を掘り下げるカリキュラムを作れたら楽しいのに……。
VIDEO
そんな僕の密かな野望が、新カリキュラムのリクエストという形で現実味を帯びてきました。軽くプレゼンしたところ、即・採用決定✨️
となれば、次は「深掘り」のための資料集めです。
早速、貴重な資料をポチり、届いた一冊をめくって思いました。
「……よし、これはデータ化してしまおう」
約300ページのムック本。必要な箇所を厳選しても50ページはある。これを自分で裏表スキャンしていたら、僕の時間も労力も削り取られてしまう。かといって、アシスタントに任せれば、ページ順や天地がバラバラになった「惨劇」の未来しか見えない……。
「だったら、前から気になっていた『あの場所』へ行こう」
ググって出てきたのは、大宮の店舗。
電話でアポを取り、ナビをセットして愛車を走らせたものの、道はあいにくの渋滞。
「……やだな」
僕は早々に諦めて、最寄り駅のコインパーキングに車を放り込みました。
ここからが、僕にとっての本当の試練。
実は、公共交通機関という密室に耐えられない「閉所恐怖症」なのです。
車に常備しているお薬のチカラを借りて、決死の覚悟で電車に揺られ、なんとか大宮へ到着。
辿り着いた店舗で待っていたのは、合理的なシステムでした。
お店がやってくれるのは、本の裁断とスキャナーのレクチャー。
つまり、最後は自分の手でデジタルに落とし込む「セルフ・スキャン」スタイルです。
こだわりたい派の僕は、迷わずフルオプション。
・高解像度 600dpi
・OCR文字認識(資料作りの生命線)
・念のため現地で購入したUSBメモリ 32GB(@1,280-)
驚いたのはそのスピード感。
操作は驚くほど簡単で、入店からわずか10分後には店を後にしていました。
トータル費用は2,100円。
資料1冊あたりのコストを考えれば、タイパ・コスパ共に最強。
苦労して運んだ300ページの「古き知識」は、今、僕のポケットの中で軽やかなデジタルデータに生まれ変わりました。
さあ、ここからどんな「新しいスタイル」を学生たちに提唱しようか。
Posted at 2026/03/08 14:34:41 | |
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