
西暦2008年4月3日、午前中の雷雨が嘘のように晴れ渡った午後三時。
MINIディーラーの駐車場に降り立った私は、目の前のクルマと見つめ合ったまま時の過ぎ行くのを忘れていた。
青みがかった黒いボディ。春の陽光を受けて鈍く光るシルバーのルーフ。
近づけば、先ほどまで吹いていた強風のせいか、黄砂がうっすらと被っている。
「やぁ、はじめまして。」
キカイのカタマリにニンゲンに話しかけるように声をかけてしまっていた。
カレが今日から私のパートナーとなることは色と仕様からすぐにわかった。
セールスマンの最後の説明をうわの空で聞き流しながら、これからの生活がいままでの退屈なものから何か違った方向へ変わっていきそうな期待と確信で私の顔の筋肉は緩みっぱなしだった。
帰りの車内、道行く人がこちらを見るのを少し誇らしげに感じて思わず鼻のアタマを掻いていた。昔恋人に注意され、やめたはずのクセだった。
Posted at 2008/04/03 23:14:18 | |
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