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問題はアプリリア社内でくすぶったままだったようだ。去年１１月にアプリリアがＭｏｔｏ２クラスへのプロジェクト中止の決定を下してから、参戦を推進する側と中止を推す側との確執はなおも混迷を深めている。ピアジオ・グループのレース部門を牛耳る　ジャンピエロ・サッキ　はこの論争に敗れたが今季もレース部門のボスとして君臨するようだが、イタリアメディアはマックス・ビアッジ、原田哲也、ホルヘ・ロレンゾ、ヴァレンティーノ・ロッシなどのチャンピオンを輩出して来たレース界の大物の将来をややネガティブな見方で報道している。

問題はなおもくすぶる確執だ。サッキはＧＰ２５０に代わりワンメイクとなりＨＯＮＤＡエンジンを使用するＭｏｔｏ２クラスにアプリリアブランドを使い参戦継続を計画していた。しかしアプリリアのゼネラル・ディレクター　レオ・メルカンティ　はこれに反対。エンジンがアプリリア製で無い以上、プロモーションには役に立たないとの見解だった。両者の意見は平行線をたどったまま論争はアプリリア社内で大きくなって行った。問題を沈静化するためアプリリアのＣＥＯ　ロベルト・コラニーノ　はＭｏｔｏ２プロジェクト中止を決定した。

しかし問題は沈静化するどころか様々な問題を引き起こしているようだ。長年ＧＰパドックに君臨してきた元ライダーのジャンピエロ・サッキはＭｏｔｏ２プロジェクト中止とＧＰ１２５クラスのみへの参戦規模縮小に反対していると云う。アプリリアはＳＢＫへの再挑戦の成功とその先のプロダクションエンジンをベースにしたＭｏｔｏＧＰクラスへの参戦を画策していると見られている。これにより一時的にＧＰプロジェクトの参戦規模を縮小し、ＳＢＫにその主戦場を移すのが今季の計画だ。しかしＧＰに未練があり自身の影響力を保持したいサッキはこの計画に反対していると云うのだ。

２月９日、アプリリアはＳＢＫ参戦のオフシャルプレゼンテーションを開催する。もしこのイベントにサッキの姿が無かった場合、彼のアプリリア離脱は決定的になるだろう。