このブログは「
部品の品番はこうして調べることもできる! - ② 車両型式や仕様から部品をたどる方法」からのつづきです。
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さて、次は大長編の最後、
③ 輸出向けパーツはどうやったら購入できるのか!? なのですが…。
最初にお断りしておきますが、品番がわかったとしても必ず購入できる訳では無いことをご承知いただいた上でつづきをお読みください。
まず、考え方なのですが、トヨタは日本国内で製造して海外に輸出している車と、現地で生産している車があります。アベンシス、ハイラックス、タウンエース / ライトエースなど逆に海外から輸入している車もあります。
そして、どうもいろいろと資料を見ていると、製造量を巧みに調整して、例えば円安の時は輸出、円高の時は現地…とか、生産数が間に合わないから、空いている工場に回すとか、やっている可能性があります。(妄想中)
世界的に売れているヴィッツ (ヤリス) でも、仕向地が同じでも生産国や工場が異なることで工場コードが異なる場合もあるってことですね。
それで、どうやら太平洋を挟んだ国々向けには日本で作っていることも多いようです。
仕向地が北米のもの、オーリスの北米版 (COROLLA iM)、SCION tC (販売終了)、プリウスなどなど…。ただ、カムリは現地工場で、タコマ、タンドラなどもおそらく現地…かな? FJ クルーザー (販売終了) は日本向けも海外向けも日本のトラックメーカー日野が作ってますので日本ですけど。
そして、オセアニア、マカオ、香港、台湾などもシエンタ、アルファードなど一部車種は輸出のようです。
話が回りくどくなりましたが、つまり日本で製造している車種の部品はもちろん日本で作っていることがほとんどであるということですね。
とすれば、品番がわかれば購入ができる可能性がある。逆を言えば、欧州など現地生産の部品は輸入しかない!…ということになります。かなり敷居が高いです。
ということで、みんカラ内を徘徊すると、海外のパーツを普通にトヨタ / Lexus ディーラーや、部品共販で購入されてる方もおられますね。
私もみんカラ情報を頼りに何回か買ったことがあります。(
トヨタ純正部品 バックエンブレム & オーナメント (75444-20A10) ほか )
ただ、トヨタも黙って見ているわけではなさそうで、購入規制をしいたり、(場合によっては車両の逆輸入、並行輸入等※の顧客もいることから) 車検証の提示がないと購入できないとかあるようです。
※とはいえ逆輸入、並行輸入等はトヨタとしては正規販売ルートの製品ではないので、保証を付けることができません。完全にショップか、自己責任となります。いくら本国トヨタの製品だったとしてもとしてもです。
あと、ディーラーの営業さんと話したことがあるのですが、店舗に韓国の3代目プリウスが来たことがあったそうです。国内と形が同じプリウスで、おそらく国内の部品も使える部分はあるだろうと思いますが、使えるからといって何やあった時には…、国内の保証がないものをいじって壊したら大変。
やんわりとお断りしたそうです。はめた時は良くても後でトラブルが発生したらそれこそトラブルの元になることもありますからね。
閑話休題。
とはいえ、ディーラーや共販次第、もしくは取引量が多い業者が購入、そういう業者経由などでは購入できてしまったり、なぜかオークションに出回っていたり。(ほとんどの場合、金額が倍以上に盛ってあったり。もちろん良心的な業者さんもあります。)
でも、日本で適正な金額で購入できたらうれしくないですか?
(不思議なのが、そういう海外輸出車用の部品にも国内の価格設定がされていたり…。設定しなきゃ良いのに…と思ったりもしますが、そこは部品屋さんが設定、国内部品のデータに混ざる形で持ち込んで、設定価格の何割増しとか自動で設定してるから、価格がついてしまうの…かも。(妄想中) )
ということで、そういったパーツをみんなで探してみますか?…っていうのが、今回の趣旨かなと思います。
では、始めましょう。
基本的には、
② 車両型式や仕様から部品をたどる方法と同じです。途中の手順が“日本”ではなくて“アメリカ/カナダ”や“ヨーロッパ”になるだけです。掲載されていない地域は“ジェネラル”を選んでください。
まずは今回も紹介するWebサイト
partsfan を開きましょう。
https://partsfan.com
例としてアクア (北米などではプリウスC )、プリウスαの国外のエンブレム (北米、欧州などではプリウスV、プリウス+) と先ほどのエンブレムの品番を調べてみたいと思います。
最初にトヨタは日本の自動車メーカーなので「日本」の中にある「トヨタ」を選びます。
アメリカ/カナダを選びます。
PRIUS C や、 PRIUS V などを選びます。(今回は、PRIUS V で進めます。)
次は、グレードを選びますが、今回の例では、エンブレムはどのグレードも共通のはずなのでどれを選んでもかまいません。今回は上から3番めを選びました。(もちろんグレードによって異なるエンブレムの場合は、調べて選ぶか、総当たりを行う必要があるかもしれません。)
エンブレムはボディーのカテゴリなので、ボディーを選びます。
画面をスクロースして「
7501 EMBLEM & NAME PLATE (EXTERIOR & INTERIOR)」を選びます。
お目当てのエンブレムの部品コードをクリックすれば…
はい。お目当てのエンブレムが表示されました。(
75442-47060 PLATE, BACK DOOR NAME, NO.2 \2,200円 (税別) リンクはみんカラの検索。品番を載せていらっしゃる方は少ないですね。)
ヨーロッパで検索すると、PRIUS + も出てきます。75442-47080 PLATE, BACK DOOR NAME, NO.2 \2,200円 (税別)
最初の方で紹介したプリウス C (日本名:アクア) のエンブレムも、たどっていく手順の説明は省略しましたが、プリウスV / プリウス+ と同じような手順で判明します。
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今度は冒頭のTOYOTA SPORT エンブレム(バックエンブレム & オーナメント (75444-20A10))を見てみます。
コレの場合は、品番はもうわかっているので…(^^;) 逆にどの車に採用されていたのか調べてみます。実は正確な採用車種が今までわかりませんでした。
トップページ→トヨタ→「品番クロスリファレンス」に品番を入れて検索。
ヨーロッパで見つかる。ドキドキ。クリックすると…
セリカ (ZZT23#) であることがわかりました。
採用されている型式が表示されて…
もう一回部品の情報が出て…
取り付け場所がわかる…と。
こんな具合です。
ただ、このページ。すべてを網羅しているわけでは無く、最新情報になるのには時間がかかることと…。
残念ながらオーリス北米版 「COROLLA iM」 の情報が無い!
がーん。
コレばっかりは仕方が無いですね…。
ただ、別サイトで調べることは可能ですので、COROLLA iM についてはこちらを…。
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Welcome to Toyota Parts Online.
└
Scion (COROLLA) iM Parts & Accessories
ただし、オセアニアはありました。(TOP > トヨタ > 車種一覧(ジェネラル) )
ただしそれでも Levin ZR グレードの ZR エンブレムは見つからず。どうも、現地で後付けをしている可能性大。
近いところまで来てるとは思いますが…。(↑これの情報で、どうしてもエンブレムがない…。)
他に見たのは、欧州オーリスだと、ラゲッジスペースにウーファーが!
(W = WITH (付属)、W/O = WITH OUT)
64740-02210-C0、64740-02220-C0、64740-02230-C0 のどれかが該当する内張りで、86150-02070 SPEAKER ASSY, W/BOX, NO.1 が ウーファー。 ほかネジ類が必要。(90119-W0127 ×3、90179-06274)
もちろん日本円価格ははわかりませんでした。
…と、まあ、長くなりましたが、カスタマイズしたい部品を「捜索だけ」できる方法 (笑) をご紹介しました。
3部作の長文におつきあいいただきありがとうございました。
楽しんで読んでいただけたら幸いです。