ゆーさく＠アリスタント⑨州支部のブログ一覧

どのように向き合っていけばいいのだろうか・・・・・・

「八甲田山」１９７７年公開、「八甲田山死の彷徨」を原作とした映画、原作は今年に入り読み此の映画は親父と観て以来多分１５〜２０年ぶりだから殆ど初めてといっていいかもしれない。

内容は原作と幾分違う所はあるものの「人間組織のあり方」と「自然の驚異」が体中に伝わってくる。　若き日の高倉健や北王子欣哉の演技から目が離せなかった。

雪と風により平時とは全く持って別世界の様をみせる八甲田山、山は季節により其の姿を目まぐるしく変えながら時を刻々と刻む。

人は其の中で如何に順応しその恩恵と厳しさ両方を受けながら生活して行かなければならない。　如何に科学が発展しようがそれは決して変わる事の無い不変の事実であると改めて思わせてくれる。

地震や津波を筆頭とした自然災害の前にどれほど人が無力であるかは此処数年で身に滲みる程伝わってきた。

八甲田山　耳コピ


白い地獄へ、人は一歩一歩其の中へまるで引き寄せられるかの様にはまり込み一人また一人ともがき苦しみながら地獄に飲まれて行く。

寒さは情け容赦なく体温と体力を奪い手足を犯し遂には命を奪う。　極限状態の中で組織はそして人は如何にその現実の受け止め対処せねばならないのだろうか？

人は追い込まれれば運命論に傾かざるえないのでは無いかと改めて思い、そして命の儚さを知る。　

死が運命ならば生きるのもまた運命成りか・・・・・・・　其処で死す者　生き残り先に繋ぐ者　其の違いは本の僅かな運なのかもしれない。

人は生まれ何れは息絶えるが自然は其の程度のスパンではそうそう変わる事は無い。　正に「国破れて山河有り」の一節のごとしで自然と人との違いを思う。

多くの犠牲を出した出来事も時が経てば自然と風化し人の心からは忘れ去られていく。　だが自然はその姿形のまま忘れ去られた出来事も記憶も、そして此れからの事も変わらぬ顔で見て行くのだろう。

人は自然から学ぶべき事は未だに多くあるそう思った今日この頃。