ゆーさく＠アリスタント⑨州支部のブログ一覧

１９４４年４月より中国大陸にて行なわれた大攻勢「大陸打通作戦（一号作戦）」は支那派遣軍の総力を決し５０万以上の兵力を投じ南北２０００キロ以上を打通、米支空軍の前線基地である「衝陽」　「桂林」　等を攻略した。




だが更に奥地の老河口　芷江　等に基地を築いたため支那派遣軍は両地の敵飛行場の占領を画策し１９４５年に入り攻略命令を下した。





参加兵力　

第12軍（内山英太郎中将（-4月7日）、鷹森孝中将（4月7日-）） - 以下の軍主力をもって攻勢を実施。
第110師団
第115師団
戦車第3師団 - 隷下の3個戦車連隊は全て別方面に派遣中で欠如。機動歩兵第3連隊（1個大隊欠）と師団捜索隊を主力に、機動砲兵第3連隊（1個大隊欠）、戦車連隊の残留要員による2個戦車隊（中戦車20両ずつ）など、装甲戦闘車両約100両を装備。
騎兵第4旅団
吉武支隊 - 第117師団の歩兵第87旅団（吉武秀人少将）基幹。3個歩兵大隊ほか。

第34軍の一部
第39師団

第1軍の一部



上記の様に機動兵力である戦車師団（しかし主力の戦車連隊は全部欠）　それと乗馬編成の騎兵第四旅団がいた。　




進撃は制空権が敵側にあるため夜間を基本としたが機動兵力を上手く使いながら順調に進撃を進め戦果をあげていく。　そして老河口飛行場に対して騎兵第四旅団は乗馬突撃を敢行、見事に成功させ飛行場を占領した。　これは戦史史上で最後の大規模な乗馬突撃であり最後の成功例となり戦史史上に功績を残した。





しかし同時に行なわれた「芷江作戦」は敵の猛烈な抵抗を前に進撃出来ず次第に押され圧倒されるまでになり辛くも撤退した。　もしもう少し遅れていたら包囲され完全に殲滅されていたと思われる。




ここにきて支那事変勃発以来優勢を保っていた大陸方面もパワーバランスが傾いたと言って過言ではない。　既に此の頃になると戦況はもはや挽回のしようがない程の絶望的な状況であり空爆阻止もすでに前年のマリアナ失陥で意味を喪失していた。




制空権の喪失と米国からの支援で重装備を施し訓練された支那軍に対して太平洋方面へ兵力を引き抜かれ弱体化した日本軍、更に日本〜大陸間の海上輸送路も　米潜水艦の跳梁　沖縄失陥による　制空権　制海権　喪失により途絶が近くなり８月９日のソ連の満州侵攻により完全に大陸方面の勝敗も決まった。




占領した老河口も次第に激化する敵側の反撃に対して放棄を決定して撤退している。　日本軍としての最後の勝利も戦況への関与は少ないと言わざるえない。　戦術では戦略を覆す事は不可能だという実例だ。





しかしその中でも第一線に立ち命令の下に命をかけた多くの兵士の人達には頭が上がらない。　只管に命令の侭に戦い散っていった多くの方に哀悼の意を捧ぐ。