某螺旋屋 TAB6400チタン合金ホイールボルト  

TAB6400 WheelBolt RtypeM12P1.5
TAB6400　Ti-6Al-4V製　M12-P1.5R座面　VW GOLFIII用ホイールボルト。


ようやくもって取り付けました。


今日はあえての文字だけインプレッションで行ってみたいと思います。






94年製　VW　GOLF　Gli
車体は全て純正部品にて構成
走行距離100000Km

締め付けトルク　１３N/m


実走行地-阪神高速環状線その他連結部分

以下の点で車体に変化が見られた。


１．発進時のクラッチミート時のレスポンスの向上。
まず一速に入れて軽くスタートをする際に従来よりも車体の動きがスムーズになっている。


２．加速の感覚が軽い。
いままでの”押されている”という加速から”乗っていく”という加速へ。


３．直線走行時の安定性。
阪神高速という路面状況がいたって良好ではない路面でのハンドルの取られる感覚が減る。


４．車線変更時のハンドルの戻し量の低下。
車線を左へ移す際にハンドルを左に切り左車線に移ったらハンドルを真っ直ぐに戻す際に車体がピタっと収まる。


５．パーシャルランでの８０km/ｈから６０km/ｈまで低下するまでの時間の延長。
直線時に８０km/ｈで５秒以上走行後、ニュートラルに入れて６０km/ｈまで低下するまでの秒数を５回に分けてストップウォッチで計測。
純正ボルト平均１４．３秒　TAB6400ボルト平均２１．３秒


６．８０km/ｈからのブレーキングの車体の動きの変化
いままでのヌヌヌヌっという効き方からグングングンと効いていく。


７．７０km/ｈでの旋回時におけるハンドルの安定感。
これは３．でも書いた内容と重複するが切った量に対して車体の動きの収まりが良い。










と、７項目のテストをしたんですが、とりあえず言えるのは”楽”ということですかね。

走る、止まる、曲がる、全ての状況での路面に対しての入力がわかりやすく、また路面からの情報量は格段に増えていると実感しました。コレは本家のブログでも書いたのですが単純な”バネ下軽量化”というものではなく”ハブとホイールの締結状況”が上がっているからだと感じます。
通常の強度の高い金属(SCM等)と比べヤング率の低いTAB６４００の特性なのですが、簡単に言うと

”剛性が低くて強い”というパラドクスな性質のおかげだと実感しました。

ここで剛性が低いと書くと語弊が生まれそうなのでちょっと脱線して書きます。

従来の高強度の金属は”剛性が高くて強い”んです。
剛性とは単純に「変化に対する強さ」で強度とは「最大の引張応力」となります。
ではボルトに使用する場合剛性が高い方が良いと思う方も多いと思うのですが、ここでネジの基本としてある”ネジは何故とまっているのか”という状態についても補足しなければなりません。
螺旋状のネジは締めこんで座面と座面が接触した状態からさらに締め付けトルクを加えていくと、雄ネジ雌ネジの両側の金属で目に見えない変化量の”押し合い”を始めます。
この締め付けトルクのかかった時に変化した量（押されたて移動した量）に対して戻ろうとする力が働きます。コレを”スプリングバック”といいます。

話をTAB６４００に戻すと剛性が低いと言う事は力がかかった際の変化量は大きい
しかし、引張強度が強いので塑性変形するまでの耐力が高いという事になるのです。
つまりTAB６４００のボルトを使用しホイールを締結すると、大きなスプリングバックで締結することが出来るのです。


話を元に戻します。



この高いスプリングバックで締結されたホイールがもたらす最大の利点とは締結力の平均化になります。それは複数本のボルトを使用して回転物を締結すると、必ず力は何処か一点に集中し、さらに回転エネルギーによって力点が次の力点に移動します。この際に剛性が高い金属はスプリングバック量が低いために20％20％20％40％に分かれているようなもので、更に回転エネルギーによって最大力点が移動する際にカチっと移動します。(強いが一点集中)
これが柔らかくて強いTAB６４００だと力点は最初から基本的に分散され、なおかつ力点の大きい移動があった際にも次の最大力点へ手渡す差異が少なく済みます。

これによって停止状態では感じることの出来ないホイールとハブの締結部分での力の受け止め方に大きな違いが出るんですね。


イメージとしては通常の高剛性高強度では”固い筋肉”で低剛性高強度では”靭やかで強い筋肉”でとめていると考えています。

ネジはガチっととめちゃうと振動に弱かったり高周波を発生させてしまったりするので、こういった回転部では”グッと締める”必要があるのです。









と、


ここまで脱線脱線でナニが書きたかったかも校正する気力も無いです…

というかこうやって書きたいことを書く為にコッチでこそっとやってるので（笑）



そんなこんなの初レポートでした。