初恋の人から銀狐さんへお手紙が届きました。…

銀狐、ひさしぶり。

今でも気功でスカートをめくる練習を続けていますか？銀狐が真剣な顔をしてその理論を説明していたことをなつかしく思います。


銀狐が少しモテる私に嫉妬して「おれは軽い女は嫌いだ」と強がりお別れすることになったあの日から、もう22年が経ったのですね。月日が流れるのは早いものです。

あ、そうそう、お手紙を書いたのは何か理由があるわけではないんです。ひさびさに友達に会ったときに銀狐の話題になってなつかしかったので、思いつくままに手紙でも書こうかなって。

あのころを思い出すと、私たちって喧嘩ばかりでしたよね。特に銀狐はとても攻撃的で理屈っぽかったのを覚えています。「おれのどこが好き？」っていう質問も、女の私ではなく、銀狐のほうからよく聞いてきましたね。私が「好きな気持ちに説明なんかつけられないよ」と言うと「それは好きとは言わないんだ！」と怒っていたのが印象的でした。伝え聞いたクラスの女子はみんな「別れなよ。危ないよ」って言ってましたけど（笑）。

そうそう、私はともかく銀狐にとっては初恋の相手が私でしたよね！？付き合った最初のころ「明日、元カレに借りた本を返してくる」って私が言ったら「おれも元カノとそろそろ連絡断たなきゃ」とか見栄を張っていた銀狐が、今でもおかしいです（笑）。

まだ二人がラブラブだったころ、銀狐は「絶対に結婚しような」と言ってくれましたよね。今思えば完全に詐欺だったのですが、あのころの私は（少しおかしくて）信じていたし嬉しかったものです。少し忘れたい気持ちはあります。


恋愛を総合的に考えれば、私は銀狐と付き合えたことを、とても感謝しています。つらいことをつらいと思わなくなったのも、イライラをうまく忘れられるようになったのも、銀狐のおかげです。

いろいろ書きましたが、私は銀狐のことがそれでも好きでした。これからも銀狐らしくいられるよう、そしてたまにはスーパー以外で洋服を買って（笑）、幸せをふりまいてください。

またいつか会いましょう。では。

P.S. 愛と恋の違いを熱く語る病気はもう治りましたか？


愛と恋の違いを熱く語る病気は今だに治らないですｗ