リリースプレビューを3週間ぐらい使ってみましたが....
なんだかすっごく間違った方向に向かってるみたい....私はDOSの時代(実はそれより前からだけど、CP/Mなんて言っても誰も知らないから:笑)からPC使ってますが、今回はちょっと物言い....今のスタートボタンのあるウィンドウズは95からですが、それなりに使いやすいものです(まあ○イクロソフトに強制的に慣らされたと言えないこともありませんが)。今回のウィンドウズ8ではその17年の歴史を捨てていきなり単なる「流行もの」のタブレット&スマホ風インターフェースです。左は立ち上がりのスクリーン。メトロインターフェースと言って「目的のものに最短で到達出来る」そうです。まあスマホやタブレットって「目的」はそれぞれアプリによってひとつなんで当然です。ニュースをクリックすればニュース、メールはメール、カレンダーはカレンダーって当たり前。
でも○イクロソフトが「良く使わないだろう」と思うアプリはデフォルトでは別のところに隠されてます。それを出すには画面のタイル以外のところを右クリックすると下の方に「全てのアプリを表示」って小さなアイコンが表示されてそれをクリックするとこの画面が出ます。つまりこの時点で「最短で到達」という建前は破綻してます(どころか方法を知らないと到達どころか表示すら出来ない)。電卓とかメモ帳とかツール類は全部ここ。勿論今までと同じくアプリを右クリックしてメインのタイルの部分に持ってゆくことは出来ますが、そうするとメインのパネルはどんどん増えて煩雑になります。今までのウィンドウズでデスクトップ全体にアイコンが増殖して行くのと同じですね(笑)。そう考えるとこのメトロのタイルってばデスクトップアイコンを大きく並べただけみたい:なにが新しいんだか?(爆)。
これはメインのパネルから呼び出したブラウザー(IE10)。下にURLだけ、タブは無く右クリックすると現在閲覧中のマルチページが呼び出せます。ブックマーク的なものはないことは無いのですが、その機能を5分以内に発見出来る人はいないでしょうね~(URL欄をクリックして「ピン」を立てるんです)。ブックマークが少なければ使えるでしょうが、私の様に百以上ある人にはほぼ使い物になりません。ちなみに普通のデスクトップで動作するIE10も入ってます。右クリックで「デスクトップブラウザーで表示する」ってやると下の方に貼った、いわゆる「普通のデスクトップ」でIEが表示されます。つまりウィンドウズ8には別物ブラウザーが3つも内蔵されてるんです。
さてメインのタイルからニュースをクリックすると全画面写真のヘッドラインニュース(それも○イクロソフトが勝手に選んだものがひとつだけ)が出て、右にスクロールして行くとこの様な小さなニュースがつらつらと出て来ます。そう、メトロインターフェースには上下スクロールは「ありません」。100%左右スクロールなんです。そういえば「スマホやタブレットと同じインターフェース」なんで左右スクロールはマウスの左ボタンを押しながらフリック?かとおもいきやスクロールホイールか下のスクロールバーをマウスで持って移動というなんとも中途半端な仕様です(なんでだろ?)。しかもメインのメトロ画面はマウスポインターを左右の端に持って行くと勝手にスクロールしますが、ニュースとかの画面ではスクロールしません。これぐらい統一して欲しいけど。ちなみに更に突っ込むと、スクロールホイールってば上下に動くんですが、それを強引に左右のスクロールに使うってちょっと.....
そのうちのニュースのひとつをクリックするとこんな感じでぽつりと全画面でニュースをひとつだけ表示。しかもレイアウトがこんなもん(MSにはアーティストがいないんでしょうね~:逆に○っプルにはアーティストしかいなくてエンジニアはいないんでしょうね~(爆))。私は24インチ(それも縦解像度が1200の高画素)のモニター使ってますが、その巨大画面で7インチのタブレット用の画面を見せられるんです。なんて無駄....。ちなみにニュースのソースの中に普通のWEBサイト(朝日新聞とか)も入ってるのでそれを選ぶと、普通のWEBページが表示されます。しかし!ここで問題が....ニュースの中でリンクをクリックするとそのリンクへ飛びますが、なんと「戻る」ことができないんです。つまり一方通行でたとえばどんどんリンクからページを進めてて、ちょっとひとつ戻りたい時は?なんとニュースのトップまで戻ってまたやり直しなんです。これって開発中に誰も気がつかなかったの?って苦笑ものです(メトロでは一切ファンクションキーは効かないのでバックスペースで戻るとかF5リフレッシュもありません。そりゃ~タブレットやスマホにファンクションキー無いですからね~、だからってPCから抜くこと無いのに(爆)。
しかし!電卓とかメモ帳とかペイントとか殆どの古きよきアプリは通常のデスクトップで動作します。上の方で貼った画面の小さなアイコンをクリックするといきなり画面がフリップしてウィンドウズ本来?のデスクトップに早変わりしていままでどおりの使い勝手になります。このモードだとほぼウィンドウズ7です。ただ!このリリースプレビューではスタートボタン表示が完全に外されました。コンシューマープレビューまではちょこちょこって裏技を使うと表示されたんですが、○イクロソフトはどうしても不便にさせたいらしく裏技も排除されました。この画面ではスタートボタンが表示されてますがこれは誰かが書いたスタートボタン復活ソフトを入れてるからです。ちなみにバージョンを表示させて見ましたが(黒いウィンドウ)6.2、つまりなんのことは無いウィンドウズ・ビスタからマイナーバージョンが2つ上がってるだけ。つまり言うなればビスタ・サービスパック2ってことですね。だったらビスタ以降は金取るなよ!って言いたいところです(ちなみにウィンドウズ7は6.1で、ビスタが6.0。XPは5.1(実はウィンドウズ2000が5.0でXPはそのマイナーアップ)です:つまりアーキテクチャーはXPから1つ上がってるだけで同じものの見てくれ(シェル)を変えて金儲けしてるだけなんですね)。今回のウィンドウズ8もウィンドウズ7上でアプリのクイックランチャーを走らせてるだけって感じ。いたずらにメモリー消費して「それっぽく」見せようとしてるんですが大失敗。
以上長文になってしまいましたが(ここまで読む人いないでしょうね~)駆け足でウィンドウズ8を紹介しました。でも今回は本当にがっかりです。ウィンドウズ3.11から95になって以来新しいバージョンは「それなり」に進化してましたが今回はいきなり何十年か退化してしまいます(まあMEとかビスタとかは目を瞑って)。私は○イクロソフトはそれなりに評価はしてましたが、今回は本当にエンジニアの自慰行為(失礼)をまざまざと見せ付けられた感じです。○イクロソフトは巨大になってからどんどんと押し付けがましくなって独りよがりの進化を続けて来ましたが(オフィスとか)ここで完全に一線を越えてしまいそうです。きっと一部の自称「頭の良い」エンジニアがこれこそ未来だと押しまくった結果でしょうが、明らかに失策。だいたいスマホとタブレットとPCを一緒に扱おうってこと自体無理があるし、一緒にしたら当然最大公約数で作らなければなりませんからPCの巨大画面で3インチだかの極小画面表示をするわけです。スマホ、タブレット、PCとそれぞれ使用目的が違うのに.....確かに○イクロソフトがスマホやタブレットに出遅れて危機感があるのは判りますが、今回のアプローチだと主力のPCのシェアーも失いそうな勢いです。
しかし....こんなもんでもウェブや雑誌の提灯持ちライターの方達やマスコミの方達は何とか絶賛しなければならないのでしょう....かなり厳しいものがありますね~。ライターやってなくて良かった。
余談ですが、これをインストールしたのは4コア(HT)に8GBのメモリーを積んだ最速マシンです。その隣に訳あって最近XPのSP3をインストールした骨董品マシン(コア2Duoに3GBのメモリー)が並んでますが、同時に立ち上げると、XPは25秒で使える様になるのにウィンドウズ8はパネルが出るまで45秒かかります。なんなんだ....でも....独占市場だとやっぱりそのうち使わざるを得なくなるんだろうな~。しばらくはデスクトップページにスタートボタンソフトを追加してそれだけ使えるでしょうが、そのうち強制的に移行させられるんでしょうね。やだな~。
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Posted at
2012/06/23 15:31:10