金の亡者が運営するオークション・ヤスオク

部活のチームメート20人で新しいゲームソフトが話題になりました。定価3,000円のソフトです。

　Ａ「そのゲーム2,000円で欲しいやついる？」
　Ｂ「マジで？オレ欲しい！」
　Ｃ「オレも！」
　Ａ「なんだ、全員欲しいのか。でも１個しか手に入らないんだよな。」
　Ｄ「オレに売ってくれよ！」
　Ｅ「いや、オレに！」
　Ａ「じゃあ、クジ引きな。１人参加費100円だ。」
　Ｆ「よし、参加する！」
　Ｇ「オレも！」

クジの結果、当選者はＨに決まりました。Ａは19人から集めたクジの参加費1,900円とＨから受け取ったゲーム代2,000円の計3,900円を持ってお店に行き、3,000円のゲームを買ってＨに渡しました。こうして苦もなく900円を儲けたのです。


・・・てな感じのオークションサイトがあります。“ヤスオク”とかいう名の新しいオークションですが、仕組みは調べてビックリ、運営者（＝出品者）が99％大きな利益を手にするシステムです。なぜなら ①出品者は運営者のみ ②１入札75円必要 ③入札単位は15円 という滅茶苦茶なルールがあるから。

例えば、希望小売価格10,000円の商品を運営者が0円出品します。実勢価格が8,000円の品だとして、それが6,000円で落札されたとしましょう。１入札ごとに75円の手数料がかかる一方で入札額は15円ずつしか上がらないシステムなので、6,000円になるまでの400回分の入札手数料75×400＝30,000円が運営者の元に。ちなみに落札者自身が10回入札していたなら、落札代金6,000円と75×10＝750円の入札手数料、それに送料300円を支払うことになるものの、それでも実勢価格よりは安く商品ゲット！　・・・まあその陰で「１入札75円くらい、いいや」という人たちの小銭が全て運営者（くどいようですがイコール出品者）に吸い取られるわけですが。

・・・これ、オークションじゃなくてただの新種ネット通販ですよね？　頭がいいと言うか何と言うか、お金のためなら何でもありなのかなぁ。経済的な成功のみを“勝ち組”と表現する時代、使命感とか達成感とかで勝ちたい私であります(^_^;