「シロお兄ちゃん今日も遅いね」クロお兄ちゃんが私に話しかける。「……シロお兄ちゃん…ふぇ;ω;」いつしかシロお兄ちゃんよりクロお兄ちゃんと一緒にいる時間が増えていった。――私の七歳の誕生日。お兄ちゃんは友達の家に泊まるといって帰って来なかった。その誕生日は全然覚えてないけどお母さん曰く、泣きながらケーキをぐしゃぐしゃにして部屋に閉じ籠ってたんだって。この日を境に私のせいで家族が壊れていった。「お前の教育が悪いからゆずめが…」お父さんの怒鳴り声。クロお兄ちゃんはもう慣れたみたいに何事もなかったようにゲームしてて、あたしはただ泣いてた。もう誰もそばにいてくれなかった。シロお兄ちゃんは遅くに帰ってきて、ご飯食べて寝るだけ。私の顔見て逃げちゃうんだ。仕方ないよねもうゆずめはお兄ちゃんの一番じゃなくなったんだからねいつかの帰り道、お兄ちゃんと髪の毛が長くて、ふんわりとした雰囲気で、目がくりくりしててとっても可愛らしいお姉ちゃんが一緒に手を繋いで歩いていたんだ。……もう嫌だったなにもかも嫌いになった神様やサンタクロースなんて絶対いないんだって思えるようになったでも一歩前進したんだよ?泣き虫卒業したんだ。もう私の知ってるお兄ちゃんはいなくなっちゃったから、泣いてたってそばに誰もいてくれない。だからもう泣くのやめたんだ。お兄ちゃん、ゆずめ強くなったでしょ?誉めてほしかったよよしよししてほしかったよ寂しかったんだよ